一杯のコーヒーとBEE GEES「TRAFALGAR」(トラファルガー) | ダニエルのBEEGEEなブログ

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大好きなTHE BEE GEESのALBUMや情報について、思うままにつれづれと。愛蔵盤で振り返るBEE GEESの軌跡を紹介したい。

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  深まりゆく秋にはおいしいコーヒーをすすりたくなる。あのコーヒー豆を焙煎した匂いの中に静かに身を置きながら、雑誌やら、新聞やらレコードやらに目を通す瞬間は誰にも邪魔されたくない。できれば落ち着いた木目のテーブルで陽の沈みそうな時間にホッと一息つきながら。

  コーヒーと音楽といえば大抵は好きなART PEPPERのアルトサックス をBGMにかけるのが常だけど「おいしいコーヒーとBEE GEES」といったらFAN はどんなアルバムをチョイスするだろうか。よーく考えた末、私が選んだのは「TRAFALGAR」。このアルバム、年月を重ねれば重ねる程、味わいが深まる。まあ、言ってみればBEE GEES 作品の中では1,2を争う傑作アルバムには違いない。

  中学生でBEE GEES のファンになってから「TO WHOM IT MAY CONCERN」とほぼ同時期に手に入れた。昭和47年頃かな。勿論最初は日本盤。黒字に橙色の文字の帯には三浦 憲氏のレコード評。「メランコリックなメロディ、さわやかな青春の息吹、そして哀愁をあたりにまき散らすあのフィーリング。彼らの繊細な歌声とロマンティックな響きは、妙に心をなごませ、もの静かな想いのひとときを約束してくれる。」と。なんと的確な表現。今に至っても色褪せない言葉の響きだと思う。

  イギリスの海洋画家・ニコラス・ポーコック(NICOLAS POCOCK 1740~1821)の「トラファルガーの戦い」がそのままLPのデザインになっているのが重厚だ。しかしながら、ずっと後になってUK盤やらUS盤やらを見かけるようになってくるとそのポーコックの絵画の印刷度に各国の違いが鮮明に出ているのに気付く。原画をじかに見たわけではないが一番それに近いのがUK盤で、日本盤のラフなタッチの印刷はあまりにも雑駁で、まるでコピーを何度も繰り返したような代物だ。日本盤の紙質が一番しっかりしているだけに残念なのだが。

  さて、「HOW CAN YOU MEND A BROKEN HEART」を邦題「傷心の日々」と訳したのには脱帽だ。日本のファンは皆このタイトルでインプットしている。なぜかシングル盤は「カントリーウーマン」のB面として発売されている。あの当時確かあんパン1個の値段は30円~40円ではなかったか。中学生としての私の1カ月の小遣いが1500円程度だったように思う。アルバムを買ったのでシングルは買わなかった。そのために「カントリーウーマン」だけは聴きたくても暫く聴くことはできなかった。後になって日本編集盤「IN THE MORNING」(71年11月発売)を手に入れてそこで初めてMAURICE が作った「カントリーウーマン」を聴いたのだった。これを初めて耳にした時は感動ものだった。

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  「傷心の日々」は聴けば聴くほど、年を重ねれば重ねるほど味わい深くなる。その歌詞にも感動する。シンプルだが普遍性に優れている。また、中学生の時は「GREATEST MAN IN THE WORLD」や「SOMEBODY STOP THE MUSIC」の良さは分からなかったし「TRAFALGAR」の後半のMAURICEのBASSの盛り上がりのその巧みさにも気が付かなかった。「DEAREST」はピアノの伴奏だけで十分彼らの声量や、歌の上手さが感じられる名曲であり、勿論、言うまでもなく「ISRAEL」のBARRY を真似ようったって絶対無理なくらい素晴らしい声の表現力だと思う。「WHEN DO I」についてもROBINの声の魅力が十分に発揮された曲であり「REMEMBERRING」もギター1本のソロヴォーカルから次第にオーケストラの重厚な伴奏へと変化の楽しめる覚えやすい曲だった。

  ところで、このアルバムではドラムスの新メンバーとしてJOEF BRIDGFORDが加わっているがMAURICE がドラムを叩いている曲があるという。映画「SGT.PEPPERS~」でもやっていたし、たぶん「LION IN WINTER」じゃないかなと勝手に思っている(笑)のだが。曲の最後のROBINの雄叫びにも似た高音のボーカルを聴いて中学時代のBEATLES FAN の女の子は「気持ち悪い」とのたまったのが忘れられない。「IT’S JUST THE WAY」も大好きだし、ファンの中には最後の「WALKING BACK TO WATERLOO」の終わった後の「余韻がたまらない」という感想もあって、まさにその通りだなあと頷いた。

  当時一番気になった曲が「DON’T WANNA LIVE INSIDE MYSELF」だった。「傷心の日々」のあの<カスれビブラート唱法>がこの曲でも顕著で「これぞBARRY」と思ったものだ。邦題は「過ぎ去りし愛の夢」。よくぞ訳してくれました。英語の教師に「ワナ(WANNA)ってどういう意味ですか?」と問うと逆に「何故 何故?」と突っ込まれ、結局この曲のタイトルをひきあいに出して「内にこもりたくない」という意味だとの返答を得た。しかし、それが「過ぎ去りし~」になる納得できる理由はその頃とうとう見つからなかった。「WANNA」も「GOTTA」も教科書には出てきませんでした! ついでに言うと「ワーテルロー」はいつから「ウォータールー」に変わったのか! ウーン!
  スミマセン。ついつい熱くなりました。熱いのはコーヒーだけ、ということでお許し下さい。「過ぎ去りし~」のシングルジャケのシーンは日本ではポスター(B2)になり、来日記念盤「マイ・ワールドベストコレクション」( 2枚組)を買うと貰えました。で、買わなかった(正確には買えなかった)私がこれを手にしたのは大人になってから。あの時は「やったあ」としみじみ感激でした!「まだこんなのあったんだ」と。ちなみに「過ぎ去りし~」のライブバージョンを聴いた時も涙にじむ程嬉しかったですね。

  1971年9月(米)11月(英)(日)各リリース。この名盤を秋深まる今宵、一杯のコーヒーとともに。皆様もいかがでしょうか? 

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