梅屋敷寄席 三遊亭朝橘 真打昇進披露興行 17.5.19 | i10k2のブログ

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平成29年5月19日 梅屋敷寄席 朝橘 真打昇進披露興行
(思い出せるだけ思い出したが、言い廻しや言葉の端々は違っている)

橘也改め朝橘さん、披露公演は一度も行けてないので、都合をつけてラストチャンスのこの日に。
まだ準備中の受け付け前でボーッとしていたら朝橘さんが、こんな場末のところまでと声を掛けてくる。
別れたと言っていたとき以来なので顔を合わせるのは随分久しぶり。

好の助さんが勉強にきたと、顔を出す。
次は好の助さんの番だと聞けば、来年だという。
Twitterでここにきて随分上手くなったと評判だと伝えると、やっぱり照れた顔をする。

好也さんが口上書を受け付けに広げるが、手に取るのは憚られるので読めない。
写真に撮って後で読むことにする。

開場になり、じゃんけんさんにもぎってもらって席だけ確保して部屋の外に。
建物の外でまん坊さんが一番太鼓をたたいている。
じゃんけんさんに二番は生で叩くかと聞けば、自分も叩くという。

開口一番後のトップバッターの兼好さんがまだ来ていないという。
乗り換えを間違えたのではないかという。

aaiさんが日本橋劇場の披露興行を朝橘さんから買うのを横から眺める。
この日は既に入っていて残念。aaiさんの購入席は、こっちのいつもの席。

開演前に兼好さんも到着し、一同安堵。
最初に入ったときは冷え冷えしていたがもうお客の熱気で暑くなっている。
じゃんけんさんが温度調節。

三遊亭まん坊
携帯の電源は仲入り後も見た方が良いと、私は思います、と。会場、笑い。
つる、がん、さぎ、こんどるから桃太郎

三遊亭兼好
今日は新真打ちお祝いの会ということなので、おあと新真打ちおたのしみに、と。
新真打ちになるのは楽しみで、これから独立して嬉しいが、師匠はこれに輪をかけて嬉しいでしょう、と。
ようやく育て上げた達成感もあり、やっぱりこの程度だったかという、いろんな意味を込めて手を離れた感があるのでしょう、と。
最初から飛ばしに飛ばす。

我々噺家は真打ちになったら師匠恩返しというか親孝行をするということが大事、と。
だが、家を建てるとか車を差し上げるとか、師匠のところの行き遅れた娘をもらうとかそういうことではない。
芸人の腕を上げて師匠も話題になるのが一番だ、と。

初めて聴いた人が、あの新真打ちいいね師匠は誰?円橘師匠?道理で噺がしっかりしている、と、こういうのが、と。
あの師匠は誰と客席から出るのはいいが、楽屋ででたら最悪だが、と。
今日はどうなることか、と。

親孝行、恩返しはあまり口にされなくなったと、孝行糖

三遊亭圓橘
座って直ぐに、今日は橘也改め朝橘の寄席でありまして、今日が落日であります、と。
申し遅れましたが私が師匠の圓橘です、と。会場大拍手と大笑い。

今は兼好という三遊亭で一番売れている、笑点の二人に次ぐ売れっ子だ、と。
どこかのホール落語からの追っかけのおばさんがいて、私に面と向かって今日は圓橘師匠を聴きに来たのではない兼好さんを聴きに来たと言う、そのくらいに売れている、と。

相撲の方では5日めでと、稀勢の里が心配、と。
深川の自宅の近くには相撲部屋が5つあるが、前の北の湖部屋は理事長の子と息子の幼稚園が同じで母親同士が知り合いだったので小円朝の結婚式にでてもらった、と。
その時の祝儀の話

吉葉山からの相撲ファンだと、アンマの話から千両幟稲川

仲入り
太鼓の勢いが良い。目が覚める。

口上
兼好、司会
演芸半ばでございますが朝橘真打ち昇進披露の口上を申し上げる、と慣例句から。

真ん中に控えている新真打ちは昭和53年ぐらいに、、、10月8日ぐらいに、、、生まれとなります、と。
都度朝橘が、首を降りながら訂正をするのが可笑しくて可笑しくて。

新幹線が、停まらない沼津で小中高校を優秀に卒業して、国際キリスト大学、、、、違う違うと朝橘。
筑波大学に入学して学生時代は海の王子として、、、違う違うと朝橘。
何の活躍もせず学問に励んで、今時落語研究会ではなく卒業してから落語に出会ったようで、と。

生の落語を聴こうと東京に出てきて、今の師匠の落語を聴いてこれなら自分もできる、、、必死に、違う、横に師匠がいるからもっと押さえて、というような朝橘。
こんな風になりたいと思って入門して長い修行を経て真打ちになった。ここが本当のスタートご贔屓お引き立てを何卒よろしくお願い申し上げます、と。
大爆笑。

新真打ちが大変ご馳走になっている、おじにあたる映画評論家でもある三遊亭小円楽から申し上げます、と。

小円楽
言いたいことは大体兼好さんが言っているので、と。
新真打ちは師匠兄弟子に気を配る男、催促をするわけではないが、ここに近い向島でいっぱい飲ませてくれるだろう、と。

後輩思いの挨拶。次は新真打ちの師匠であります、五代目円楽党の珍獣、珍獣じゃなく重鎮であります三遊亭圓橘です、と。

圓橘
両国10日から今日を入れて14日間口上を申し上げているが今日の司会が一番面白く、洗練されていて楽しくて一緒に笑っていた、と。

真打ちになるということは、席亭が取った後の入場料を芸人に割るが、今日は4日間の割りを楽屋に置いておくと危ないので持ってきている、と。
ちらっと見て、おおこんなに。良い弟子を持った、と。

ぶつかり稽古の後の精根尽き果てたそのあとに分からない力が沸くもんだと言った、大正時代の相撲取りの話から、朝橘が壁に当たったときはお客様のご贔屓を、と。

三本締め
圓橘が後ろの席を指して、今日はおかあちゃんが来ている。キレイで悔しくってしょうがない、と。

音頭、小円楽。

三遊亭小円楽
早着替えで出てきて、新真打ちが一生懸命やるから早く降りる、と。
楽屋の自慢話は薬の数と、医者の話から目薬

三遊亭朝橘
中の舞で出てきて、今日は梅屋敷寄席特別企画三遊亭兼好の会に、と。大笑い。
私の師匠は芸歴50年以上になるが、なんで若手にあんなに売れているとか目くじらを立てているんでしょうか、と。
割りを持ってきて、屈託なく喜んでいる、あれが私の師匠です、と。

無邪気な師匠思いの弟子、師匠ではなく兼好師匠目当てにきたと言ったのは誰、と。
今日はそういう、あなたが目当てでなくて兼好師匠が目当てという顔をしている人が何人かいる、と。

先月4月1日に真打ち昇進して両国10日間、ここで4日間披露公演をしているが、両国の夜席と違ってここの昼席はドローンした空気で、と。
違う空気でトリをやらせてもらうのも勉強だ、と。

披露口上で師匠方からお祝いのお言葉をもらうのは無形の一生の宝だが、今日もらったのは割りをもらって嬉しいと言うのと飲み会の催促、と。
司会の人の遣りたい放題っぷりはなんでしょう、あんなにあやふやに紹介する人は、と。

色んな折に触れて師匠方先輩方から言われた言葉は覚えているが、兼好兄さんからは色んな言葉をもらった。
前座の時の雑用の意義を教えて貰ったと、詳しく話して、あの当時兼好兄さんが真打ちだったら入門先を替えていたかもしれない、と。
師匠からは、噺家は50年食えないと家を見せて身をもって教えて貰ったが、50年経っても、と。

兼好兄さんがマクラで弟子は師匠思いでないといけないなんて、あんなことを言わないドライな人だった。
どうしてあんなことを言うようになったかと言うと弟子を取ったから。
よっぽど何か言われたちがいない、と。

兄さんから親孝行をしないとダメだぞと言われたのでそのアンチテーゼで思いっきり親不孝の噺を、と。
談春で3年前くらいに聴いて以来の二階ぞめき

真面目な朝橘さん。頭が良いのだろう、テンポが良い。ドンドン良くなるにちがいない。

外の自動車の中で朝橘さんの奥さん。
次に移動するのに迎えに来たのか。