アイループ パソコン修理日記 -46ページ目

アイループ パソコン修理日記

大阪市阿倍野区のパソコンショップ「アイループ」における修理記録をつづります。

◆論戦

大人になると理不尽なことが増えます。ガチで論戦する際は、相手にまず腹いっぱいしゃべらせるのですが、その論理の矛盾を指摘したとしても、自分が正しいと思い込んでいる人は馬の耳になんたらかんたら。これではマジメな論戦になりません。

◆勝負はマジメに!

どんなに仲の良い友達であっても、こと勝負事についてはマジメに勝負すべきです。夫婦ゲンカなんかはその良い例で、お互いに意見を主張して、相手の正しい部分は認め、譲れない部分は反論し、自分の間違ったところは認めて謝る、こうやって意見をすり合わせていくのが夫婦ゲンカのお手本だと考えます。

◆論戦では反語を避ける

論戦においてなるだけ避けるべきことは…反語表現、相手をむやみに挑発する、自分の意見を押し付けるなどです。論戦でこれらを多用する人は、墓穴を掘ることになるので注意したほうがいいでしょう。たとえば親が子どもを叱るときに反語表現で「なんでこんなこともできないの!?」とか言うけど、これでは子どものモチベーションを下げるだけです。

◆理屈っぽい…

最近ホンマに理屈っぽくなってきました。お客さんにパソコンのことを誤解なく、それでいてわかりやすく伝えるための論理的な説明ができないといけません。パソコン関連の説明は例外だらけで、例外の例外まで当たり前にあるのです。そんな難しい分野ですが、知識武装・論理武装して説得力のある説明を繰り出す訓練をしていると、理屈を基準に会話するクセが付いてしまいます。

◆理屈での会話における光と闇

理屈で会話できることは、悪いことでは無いと考えます。理屈っぽい人同士の論戦では、お互い冷静に意見のぶつけ合いが繰り広げられます。ヘタに感情が入らず、システマティックな会話です。こういった会話では、お互いにある程度納得のいく結論が出る場合が多いです。理屈での会話は素晴らしいものだと思います。が、究極的にはコンピュータのような、ロボットのような、そんな味気無く冷たい世界になっていく気がします。

◆会話に感情が入ってしまうのが人間というもの

人間である以上、どんなに理屈ではわかっていても我慢できない、感情的な部分があるはずです。それらは妥協してもある程度許されるところだと思うし、それがあるからこそ人間なんだとも思います。人との会話では理屈を基準にしたいですが、相手の感情を無視するわけにはいきません。感情的になったからといって、それはむやみに非難すべきものではないのです。たとえ理屈に合わなくても、自分の素の感情を出したり、相手の感情を受け止めたり、そういうやりとりがあるほうが、より人間的なのかもしれません。理屈を基準にしながらも、どこまで相手の感情を受け入れられるか、それが人それぞれの考え方の差になっていくのだと思っています。

先日デスクトップパソコンご購入の方で、出張して初期設定にお伺いしました。その際、業務用に契約されている「クラウド環境」を触る機会がありました。


大学生のときに「バーチャルPCの遠隔操作」を既に経験していたため、話題のクラウド環境というのはこれに似たようなものだと感じました。ある企業のサーバマシンの中に「リモートデスクトップ接続」にて接続し、自分のパソコンのデスクトップ上に別のデスクトップ画面が表示されるというものです。


これなら、安定した回線さえあれば、自分のパソコンにそれほど性能がなくても高速な動作環境が得られます。また、パソコンが故障しても、データは遠隔地のサーバ上に残るので、バックアップする手間を省けます。最初に設定する手間だけが問題ですが、メリットが非常に大きいと感じます。


コンピュータの進化はとても速いです。時代の先端にあたるクラウド環境に触れたことと、それについてある程度の見解が得られたことで、またスキルアップした感じがします。


◆パソコン購入と同時の出張設定サポートなので無料、約2時間、西成区。

店のインターネット体験コーナーは、相変わらず子ども達のたまり場になってます。んで、最近よく起こる問題があるんです。その問題とは・・・


クッキー」です。


「クッキー」とは、毎回IDとパスワードを打ち込まなくても、自分のアカウントにログインできてしまう機能です。


参考→クッキーとは(Wikipedia)


みなさんも覚えがあるはず。自分専用のパソコンであれば、非常に便利な機能です。しかし、不特定多数の人が使うパソコンでは、クッキーは途端に厄介なものとなります



で、店のインターネット体験コーナーはこれまで、クッキーが有効だったのです(←僕の危機管理不足でした)。問題は問題なのですが、これまで大きな問題にならなかったので、定期的に削除するだけの対応で済んでいました。


ところが最近、アメーバピグをはじめとするオンラインゲームが、近所の子ども達にかなり普及してしまいました。当然店のパソコンにも多くのクッキーが保存され、前に使った人のIDでログインできてしまう問題が発生。その結果、キャラクターを荒らされたり、パスワードを変更されたり、IDを削除される子まで出てきてしまいました


現在クッキーは無効に設定しているので、こういった問題は起こらなくなっています。…が、それでいいのか悪いのか。一度キャラクターを荒らされた子どもは、こういったパスワード保存機能の存在を知り、IDとパスワードの管理について非常に厳格になります。これはとても望ましい結果なのです。



頑張って育てた自分のキャラクターが、クッキーの存在により他人に乗っ取られ、あげく削除されてしまった。こういった経験が子ども達のセキュリティ意識を高めます。


彼らがもし僕の子どもだったなら、この経験で失うものが大きければ大きいほど、その後の成長が期待できるので、思いっきり痛い経験をさせるでしょう。たとえるなら、ちょっと強力なワクチンです。でも、一般の人にとってはあまりにも酷な話です…。



アメーバピグや他のオンラインゲームについてぶっちゃけると、ルールを正しく理解していない小学生が大量発生することは、大人ユーザにとってものすごく迷惑なのです。ルールを知らない人が同じチームにいると、本当にイライラしてしまいます。


しかし、僕が子どもにパソコンを教える立場にあるとすれば、できるだけ早い時期からオンラインゲームをさせ、オンライン上のルールを学ばせると思われます。大人たちに罵倒されたり、変態から突然ナンパされたり、勘違いで人から嫌われたりして、その中から学んでいかなければならないものがあるからです。


上記はとても矛盾した考え方です。しかし、だからこそ僕は、オンラインゲーム上で子ども達の存在を認め、対等に話ができるんだと思います。


自己管理もできない、支払能力も無い、そんな年齢でオンラインゲームをやったり出会い系サイトに出入りすることは、どちらかと言えば望ましいことだと考えます。


いまどき子どもでオンラインゲームをやっていることは珍しくありません。ゲームは子ども達にとって、友人関係を維持するためにとても大切なものなのです。また、いまどきの子どもは、インターネットでアダルト映像を見られることくらい知っています。アダルトサイトを禁止したとしてもあまり意味は無く、よっぽどのことが無い限りは個々の判断で「泳がせておく」のがベターでしょう。


逆に、親や学校がそれらを意図的に禁止したとすると、成長したあとで大問題が起こります。いい大人になってから、オンライン上での常識の無さをとがめられたりします。大人は支払能力があるため、出会い系サイトに引っかかって金銭被害にあいます。



バックアップ習慣の無い人が、突然のパソコン故障で大切なデータを失うのと同じように、人は痛い経験をしなければ成長できません。僕はパソコンのレクチャ業務もやっていますが、全て安全にことが運ぶように教えているわけではなく、あえて失敗をしていただき、そこから学んでいただく方針を取ることがあります。


みなさんのセキュリティ意識はどうでしょうか。ウイルス対策ソフトに頼りっきりではないですか?ウイルス対策ソフトの機能を把握し、正しく使いこなせていますか?いつパソコンが壊れても大丈夫なように、データのバックアップは万全でしょうか?ソフトウェアのダウンロードやインストールのとき、表示される画面や利用規約をきちんと読んで理解してから[次へ]ボタンを押していますか?


…学ぶことが山ほどあります。専門用語が出てくると、すぐに理解することは困難です。戸惑うことや失敗することが頻繁にあります。それでもパソコンは楽しくて、おもしろくて、便利で、現代人に無くてはならないものなのです。