私達はなおも降りるしかない階段を降りていきます。
仁王門に出ました。
弘法大師の手穿井戸を過ぎると、表参道と書いてあります。
そこから先の細い下り坂は、丈の高い草に覆われている。
いくらなんでも、おかしい・・・
相棒は、民家らしきところに聞いてみようと、声をかけてみます。
黒い番犬は動かず、相棒をジッと見つめているだけ。
結局、誰もいない様子なので諦めて、再び上に行く途中で、相棒が叫びます。
「ここから向こう側に行ける!」
ナビ無しで、どこにでも行ける人で、「ガードレールだ」と指しただけの私より、はるかに勘がはたらく。
道なき草むらを渡り、着いたのは、行きの時の舗装道路です。
懐かしの紫陽花が、「間違いない」と言ってます。
つまり、その坂道をのぼるしかないのです!
「あれ以上降りたら、国道についたね。気がついて良かったー」
どうです、このポジティブッぷり。
フーフー言いながら、あがって行くと、
作務衣を着た方が、犬を2匹連れてお散歩です。
「すいませーん、駐車場はまだ先でしょうか」
「いや、あとワンカーブです」
出た、あと少し、、、 怪しい、、、
お礼を述べて、ワンちゃんの器量がいいと褒める。
すると 「もう、おばあちゃんなんですがね」 と・・・・・・
その、ワンカーブがウンとあったように思えるのです。
に着いて、一息入れていると、
またトンボがスーイッと頭の上をまわります。
出発したところに、あの清々しい作務衣の方が、
坂をあがって来られました。
「ありがとうございましたー!」と叫ぶ私達に、
深々と頭をさげられます。
バックミラーに、駐車場の鎖をつけるお姿が映ります。
駐車場には、この車が1台残っていただけなのでした。
時計は、まもなく18:00になろうとしています。
ご迷惑をおかけしました。
イノシシに料理される前に、山を出るべし!
「あんた達にはムリ」 は、外れ? 当たり?
受付で渡された案内図を、見ながらも迷うとは。
ナビを使いこなすべし !
相棒曰く 「大人の遠足」 の汗は、
日本一の規模を誇る、炭酸泉の
”ばんや” で流すべく、車を走らせます。
ばんやの温泉につかって、新鮮なお魚料理で、
「ご褒美をもらったきぶん」 でご満悦に♪
えっと、誰から?
水仙道路も近くにあるから、また来て
と教えて頂いて、遠足は〆と相なりました。
高速に入る時も、結構な距離を 戻って入り、
山の階段は九十九折りで、右に左に行きつつ進み、
山を降りた時も行き過ぎた。
が、この珍道中で、ある気づきを得たのでした。
千葉の魅力発見記は、これにて(完)といたします。