夢かうつつか | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

今日は浜松へ行って、浜松キッドさんのお芝居を観てきました。

「成仏しろよ!」という作品。

会場は、スペースKという、FM局のフリースペース。

そこにこんなふうに舞台をしつらえてありました。

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舞台の上手側。

開演前はなんにもおいてありませんでした。

 

どうやらここはお部屋という設定らしく、そこへ主人公が引っ越してくるところから話が始まります。

 

こちらは終演後の舞台。

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ちょっと家具が置かれています。

 

下手側はこんな感じ(ちょっとピンボケです)

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結局最後まで荷ほどきしないままでしたねえ(笑)

 

隣の部屋の人というのが、なぜかひたすらビール飲んでました。あれはどういう意味だったのかなあ。

 

この部屋に、成仏できない幽霊がいる、というお話だったんですね。

で、終演後に書いたアンケートに、心霊体験の有無を尋ねる欄があったのです。

私はまったく霊感がないし、死後の世界も信じてない(あるといいなあとは思ってるけど)ので、心霊体験なんてないよなあと、あれこれ記憶を探っていたところ、一つだけ思いだしたことがありました。

 

とある旅館に泊まったときのこと。

夜中にふと目が覚めたんですね。するとなんか音がする。見るとテレビがついてるんですよ。

寝る前に確かに消したはずなのに。

深く考えるとよくないような気がしたので、「寝ぼけたんだ」と自分に言い聞かせてテレビを消してまた寝ました。なにも考えないように必死でした。

あとで聞いた話では、その旅館はそういう不思議な現象がよく発生するという噂があるということでした。

 

てなことをアンケートに書いたのです。

で、「そういえば、あれはいったいなんだったんだろうなあ」とつらつら考えていたんですが、そのうちに、その記憶が本当のものかどうかがわからなくなってきました。

いつのことだったのか、なぜその旅館に泊まることにしたのか、なんという旅館だったのか、全然思いだせないのです。

確か日記にも書いたはずなので、本当にあったことのはずなんですけどね。まったくディテールが思いだせません。

確かにそういう体験をしたはずなんだけどなあ。なんだか全部曖昧になってしまいました。

 

「死んだ人間が記憶を失い、その記憶を取り戻すために奔走する」という話は小説でも読んだことがあります。けっこう面白いモチーフだと思うんですが、今日観た芝居はちょっと違う方向へ話が進んでいきました。上演時間が短かったというのもその理由だったのかなあ。

私ならどうするだろう、と考えてしまいました。

そろそろ、書くことも考えたいなあ。