カンヅメ | 10月の蝉

10月の蝉

取り残されても、どこにも届かなくても、最後まで蝉らしく鳴き続けよう

今日は朝からずっと、シナリオを書いておりました。
31日が締め切りのコンクールに応募しようと思いまして。

書いても書いても、アラが浮かび上がります。
ああでもないこうでもない、と頭をひねり、書いたものを音読し、また直し……。

シナリオセンターのブログや、「月刊シナリオ教室」の入賞者コメントなんかをうっかり読んでしまうと、一瞬で「灰色のムクロ」〈昨日の記事参照)になってしまうのです。

自分の書いているものが、とてつもなくつまらない、意味のないものに思えてくる。
こんなもの、書いて出したってゴミ箱へ直行する運命なのだ、と、がっくりくずおれてしまいそうになります。

いやいや、一つの作品をつくり上げること、それが大切なのだ、と一人二役で自分を励ます。
がっくりしては励ます、のエンドレスサイクル(笑)


書いている最中は楽しいんです、とっても。
自分が作り出した登場人物なんですが、だんだん友達みたいに思えてくる。
不似合いな展開にしてしまうと、「いやあ、あなたはこんなことしないよね」なんて思ったり。
あるいは、「この先、どんなふうにしようか」ということを、前に書いたこととの整合性を考慮しながら考えたり。
ずっと、もう一つの人生を生きているような錯覚にすら陥ります。

とりかかるまでがものすごく苦しいというか、億劫なんですけどねえ。
こんなふうに、何もかも放り出して没頭してしまうのがわかっているので。


まあ、なんにしても、今夜と明日で結着をつけますよ。
そしたら、積み上げたまま手を付けられないでいた本を、思いっきり読むんだ。
ん? なんかフラグみたいな書き方になってしまった(笑)

有川浩さんの新刊も買いに行かなくちゃいけないし。
がんばって早く書き上げよう。

「Right Eye」の中に、こんなセリフがあります。
「俺の頭の中ではもう完成している」
でも、1ヶ月放置しちゃうんですよねー(笑)
頭のなかで完成することと実際に書くことは、似ているようでものすごく違うことです。
実際に書いてみると、今まで見えなかったことが見えてくる。
その面白さが、ハマる要因なのだと思います。