ドラマ「千金丫鬟」第24集 | 江湖笑 II

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※「幻鏡閣」は4/26にて大結局です。

ドラマ「千金丫鬟」

 

第24集

 

 

 

 

 

 

 

<24集 你真是越来越覇道了>

 

 

 方予澤が自動車で出かけた。

 自室の窓からそれを目撃した董聴瑶は、急いで彼の書斎へ向かった。

 無人の書斎に入り、扉を閉めると引き出しや棚を調べる。

 デスクの一番上の引き出しに南京錠が掛かっていた。重要な何かが保管してあるに違いない。

 董聴瑶は髪のピンで南京錠を開け、探る。

 表紙が皮で綴られた冊子が出てきた。広げてみる。漢字が並んでいる。その漢字のひとつひとつに5桁の数字が振ってあった。

 暗号の解読書だ。

 董聴瑶は、デスク上にある真っ白な用紙に書き写し始めた。

 幾らも書き写さないうちに、自動車のブレーキ音が聞こえてきた。方予澤が帰ってきたのだ。

 慌てて解読書と万年筆をもとに戻し、南京錠を掛ける。

 董聴瑶は書き写した紙を持って書斎を出た。

 

 

 元通りに戻したと思った董聴瑶だが、破綻があった。デスク上の紙には筆圧で写った跡が残り、引き出しの中は乱れていた。

 それに気付いた方予澤は、椅子の背にもたれて考えをめぐらせる。

 

 

 トレーニング中の方天逸のところへ、方予澤がやってきた。

「言い忘れたが、私と聴瑶の式は今月の七日に決まったよ」

 それだけ伝えて通り過ぎる。

 姿が見えなくなってから、方天逸は腹立ちを拳に乗せて打った。

 

 

 方予澤の武器弾薬庫は、江城の東の郊外にあった。方天逸が指揮する方家軍はそこを急襲し、接収した。管理していた紀明月の父は、今後、通報を恐れて方予澤への協力はしないだろう。

 しかし、それだけで方予澤が諦めるとは思えない。

「二爺、先手を打ってはどうでしょう?

 劉副官は方天逸に訊ねた。

「予澤が自ら手を引く機会を与えたかったが…」

 だが、婚礼はもうすぐだ。待っている余裕はない。

「では、準備を始めます」

 劉副官が方天逸の居室から出て行く。

 彼と入れ替わりに、董聴瑶が入ってきた。ソファーに座る方天逸にうしろから抱きつく。

「待っているように言っただろう?

「会いたかったんだもの」

 ふくれる董聴瑶の手を取り、膝の上に座らせる。

「最近、やりたい放題だな」

「あなたに習ったの」

 悪びれる風も無く、言い返す。

「天逸、式が終わればすぐに離婚するけれど、あなたの身が心配よ」

「もうきみと離れたくない。少し時間をくれ、始末をつけるから」

 ふたりは口づけ、ソファーに倒れ込んだ。

 

 

 方天逸は軍服に着替えた。これから出動だ。

 部屋を出る寸前、劉副官が口ごもった。

「何だ?

「…いえ。戻ってきてからお話しします」

 

 

 出掛けることを、方天逸は老夫人に話していなかった。夕食の席に息子があらわれないので、うしろに控える陳媽に訊ねる。

「二時間前にお出かけになったと、門番が言っておりました」

 急ぎの用事でもあったのでしょう、と言う。

「このところ江城は情勢不安が続いているから、心配だわ」

「おばあさま、二叔には天の御加護があります。きっと大丈夫ですよ」

 方天逸が帰ってきた時のため、食事を温めておくようにと老夫人は陳媽に命じた。

 

 

 晩。方予澤は協力者である榕城の呉大帥に電話を掛けた。

「軍船が爆破されても、あなたにはまだ榕城軍が…!

 呉大帥の言葉の端々から、方家軍を率いる方天逸を恐れている様子が伝わってくる。

 方予澤は早々に電話を切られた。

 諦めきれない方予澤は、紀府に電話を掛けた。

 

 

 

 

 

 

<25集に続く>