さっきまでの、超ロマンティックな二人のシーンの余韻をぶった切り(笑)
ネタバレOKの方のみ、おすすみください。
3分割しています。前半の【Episode8】(1) はこちらから
ホテル・デルーナ호텔 델루나
【Episode8】(2)
さて、新しい幽霊エピが始まります♪
~ある1軒の民家~
雨が降る夜更けに、突然、(勝手に)なり始めるレコード。
部屋に入ってくる男性。
部屋を見回しても誰もいない。思い余って、レコードを外し、手で割ってしまう。
一息ついて、部屋を出ようとしたとき、割れたはずのレコードの曲が再び聞こえ、振り返ると、また、別のレコードが回り始めている。
≪先生様・・・≫
はっと、振り返ると、ショートヘアの少女が微笑んでいる。
≪先生様、雨が降ってるわ。私、雨が降るときは、いつでも嬉しくなるの。だって、先生様と一緒にいられるから・・・≫
くるくると、スカートのすそを広がらせて、回って見せる少女。
「私は、君の医師じゃないよ、お嬢さん」
「お願いですから、この曲が終わるまで、私と一緒にいてくださらない?」
どこか、作り物めいたような喋り方をする少女。
主人公の隣で賑やかす、やたら惚れっぽい友人役をやらせたら鉄板女優(笑)、パク・ジンジュ氏が話数ゲストなのね~。
この声で最後まで通すんだ(笑) ← はじめは吹替えかと思ったけど、メイキング見たら、ちゃんと声、作ってた。。。
夫の様子を見に来た奥さんが、レコードから流れていた曲を、夢遊病者のように、ただ口ずさんでいる夫に声をかけると、バタンとその場に倒れてしまう。
奥さん「あなた!あなた!」
~サンチェスとチャンソンの自宅~
勤務を終えて、戻ってきたチャンソン。
サンチェス「今、帰ったのか?」
チャンソン「ああ」
リビングに、見慣れないスーツケースが置いてあるのに気づく。
チャンソン「なんだ?」
サンチェス「お前が、彼女に俺たちと一緒にすむべきだって言ったんだろ」
チャンソン「俺が? 誰に?」
ミラ「私よ」
歯を磨きながら、現れたのは、ミラ。
チャンソン「ここで、何してるんだ?」
ミラ「一人でいるのが怖かったんだもん。私に何が起きたのか、知りもしないくせに・・・」
チャンソン「なにがあった?」
また、マンウォルが何かやったのか、と危惧するチャンソン。
ミラ「私が海で失くしたバッグが、高速バスで見つかったのよ。私、一度も高速バスなんて乗ったこともないのよ。」
サンチェス「ちょっと待った。それって、カバンが勝手に一人でバスに乗ったってことなのか?ひえぇ~~」
サンチェスの視線は、スーツケース(笑)
ミラ「そうなのよ~~~」
チャンソン「二人ともストップ。俺は自宅にいるときくらい、超自然現象から休みたいんだ。」
ミラ「でも、これって、科学的に説明がつかないじゃない」
チャンソン「君のバッグを盗っただれかが、バスに捨てたんだろ」
ミラ「ああ・・・」
サンチェス「そうだな、それなら可能だ」
・・・犯人を知っているチャンソンは、ひそかに目をそらす。
チャンソン「ほかに盗られたものは? 金やクレジットカードとかは?」
ミラ「特に、金もカードも持ち歩かなかったから・・・。あ、それで思い出した、ねぇ、サンチェス、お金貸してくれない?」
黙って、退場するサンチェス(笑)
ミラ「ああ~、サンチェスゥ~~~」
サンチェスを追いかけるミラ。
チャンソン「念のため、ここに置くしかないか・・・」
ミラが心配というより、マンウォルが何かするかも~と心配で仕方がないチャンソン。
~ホテルデルーナ 廊下~
ヒョンジュン「社長様、また、ホテルの遊園地を始められるんですか?」
マンウォル「ええ、ある人が、遊園地での幸せだったころの記憶を見つけたい様子なのよ」
頷くヒョンジュン。
ヒョンジュン「誰かわかりませんが、ここで楽しむんですね?それで、そのお客様はいつ到着されるんですか?」
マンウォル「もうすぐ、私が招待するわ。慎重に案内してあげてちょうだい」
ヒョンジュン「はい。それで、キムソンビ様やチョ客室長様はどちらに?」
マンウォル「ただちょっと、土地を探しにね・・・」
ホテルの制服を着てない二人の私服姿が新鮮です。
ソンビ「ここは、不気味で、負のエネルギーに満ちてるな。邪魔な建物もないし・・・。うってつけだな」
ソフィ「ここは、車で15分以上いかないと、ショッピングモールもレストランもありません。社長は気に入らないんじゃないでしょうか。ここを離れて、次は、サウナのビルに向かいます」
ソンビ「しかし、なぜ、突然、土地を買うつもりになったんだ?見たところ、クレジットカードの支払いをかろうじて払ってる状態のはずだ」
ソフィ「それです。社長様は、あの土地を売らなければならなくなったのかもしれません」
ソンビ「まさか。チャン社長があの場所をどれほど気に入ってると思ってるんだ。デパートと冷麺レストランは、徒歩圏内にないと。 もしや、ク・チャンソンの奴に、あまりにも金を締め上げられたせいで、あの場所を売ることにひらめいたのかもな。」
ソンビの説には、了承しないソフィ。
ソフィ「チャン社長は、よく検討したうえで、こうすることを選んだんです。でなければ、あの土地を売るなんて考えられません。行きましょう。ウンソンモッギョクタン(サウナ)・・・」
スマホに話しかけると、地図が表示される。
ソンビ「チャ客室長は、新しい未来的な機器を使いこなすのが早いな」
ソフィ「あちこち、クリックしてみたら、出来るようになりますよ」
ソンビ「朝鮮時代から来た私には、難しすぎるよ」
ソフィ「私だって、朝鮮時代の人間ですよ。ソンビ様は、まず、話し方から治すべきですよ。いつまで、古風な言い回しを続けるつもりですか?」
ソンビ「努力中だよ、なぁ、一緒に行こうよ。ちょっと待って。 ああ、見せてくれてありがとう!」
建物に向かって、挨拶をするソンビ。
廃校になったこの建物はパスなのかな。
先生の幽霊がじっと窓から見てるじゃん。。
ソンビ「うちの社長に話してから、改めて、連絡しますぞ」
~サブウェイ~
さて、スポンサーの宣伝もかねての、打ち合わせというか、ユナはデートのつもり。
でも、ヒョンジュンの姿は、ユナにしか見えてないバージョンなのね。
「ホテルで、遊園地をオープンするの?」
「うん、君が確認してよ」
「彼氏と一緒に行ったら、楽しいだろうなぁ」
「彼氏いるんだっけ?」
「私に彼氏がいるって、学校中、噂でもちきりよ」
「へぇ、そうなんだ? よかったじゃん。友達も作って、勉強も続けて、時間通りに授業を受けろよ」
「ああ、もういいわよ。学校にとどまっていれば、完全なバカにならずに済んだんじゃないの?」
「学校で一生懸命勉強しろって言うのの、どこが間違ってるんだ?一生懸命勉強すれば、ク支配人の彼女みたいなかっこいい医者になれるぞ」
たまたまじゃないのかな、ミラが同僚と、店に来てたのね。
「社長様に、彼女を見張ってろって言われたの。それから、どういう人間かも調べろって」
注文のやり取りから、「彼女は玉ねぎが好き」とメモするユナ。
つづりを間違えているのに気づいたヒョンジュン。
「オニオンは、“O”から始まるんだよ」
「見ないでよ、おぼっちゃま」
「社長様は、思ったより優しい人みたいだ。ク支配人の周囲の人の面倒も見るんだな」
「彼女が親切だって本当に思ってるの?あなただったら、私の彼氏に優しく出来る?」
「なぜ? 君の彼氏は意地悪なのか?」
なんて、鈍いの、とばかりに、「そうよ、私の彼氏はすっごく意地悪で、完璧なお馬鹿さんよ」と怒るユナ。
そんなユナを見て楽しそうに笑うヒョンジュン。
友人と連れ立って歩くミラ。
ミラ「それで、ハン先生の様子はどうなの?」
友人「よくないわ。毎晩、死ぬほど怖がるの。昨日は、書斎で歌ってたわ」
ミラ「え?」
家の中に入っていく二人。
あとを尾行してきたユナと、ユナに引っ張られて、渋々やってきたヒョンジュン。
「中に入りたいのか?」
「うん。そうすれば、社長様に何か報告できるでしょ。ね、聞いて。隣に住む可愛い隣人が、ドライバーを借りに来たっていうのはどう?・・・・だめか、なにか他にいい考えないの?」
「あれ? この家には、なにか変なのがいるぞ」
ヒョンジュンが示した窓に、例の少女が立っている。
「え? ・・・あれ、人間じゃないわよね?」
ユナの声が緊張味をおびる。
~サンチェスの店~
サンチェスの店で、食事をしているチャンソンとサンチェス。
サンチェス「ミラさんに、うちの清朝時代の陶器を貸したんだ。実際には、彼女がそれをとったあとに、貸してくれと頼まれたんだ。どっちにしろ、彼女に貸した。」
チャンソン「彼女がそれを売って、金を使った後には、もう取り戻せないぞ。俺が代わりに取り戻してやるよ」
サンチェス「平気さ。もし、彼女が返済しなければ、給与を差し押さえるよ。お前には、そんなことできないだろうが、俺ならやるよ」
ちょっと驚くチャンソン。
チャンソン「俺も、取られた金を取り戻すために、彼女の給与を押さえるべきかな」
サンチェス「チャンソン、お前、今のホテルにしばらく続けることにしたって言ってたよな?ベロニカの父親が最近、シドニーのホテルを引き継いだんだ。そこで、俺の父親のレストランを二人で開くつもりなんだよ。5つ星だぞ。お前、そこで働かないか?」
チャンソン「俺は、今のホテルを動くつもりはないよ」
サンチェス「もしかして、マノリのホテルに留まらなければならない、特別な理由でもあるのか?お前は、いい経歴もあるが、そこで楽しんでいるようだ。だが、ちゃんとした名刺すらないような無名なホテルじゃないか。しかも、いつも、残業だらけだ。俺には不思議でたまらない」
チャンソン「サンチェス、俺は、そんなどこにでもあるようなホテルで働く人間か? うちのホテルの施設はワールドクラスだ。宿泊客は特別な方たちだ。そこがどんなに特別なのか、想像もつかないだろう。欠点は一つだけだ。そこの自慢が出来ないということなんだよ」
サンチェス「ふ~ん、そうか。俺はまた、マノリへの想いがあるせいで、そのくだらないホテルでの仕事に耐えているのかと思ってたよ」
チャンソン「な、なん・・・」
ズバリ、直球で来られて、むせまくるチャンソン。
サンチェス「図星みたいだな」
チャンソン「ヒョンはたやすい人にみせかけていて、実は賢いところがある。鈍いように見せかけて、実は鋭い」
認めましたね(笑)
サンチェス「そう、そのとおりだ。俺は、単なるピザ屋の主人に見せかけて、実は大富豪だろ?ヴェロニカは今や、完全に俺の味方だよ。もっと、ソーダ飲むか?」
チャンソン「ああ」
ミラから電話がかかる。
チャンソン「ミラ、お前、サンチェスの陶器を売っただろ?」
ミラ「ああ、チャンソン。あなたのホテルで、今すぐ、チェックインできる部屋、ある?」
チャンソン「・・・・」
突然のことに、なんと答えるべきか、ためらうチャンソン。
~ミラの友人宅~
人間以外の何者かが佇む窓辺を、ユナが携帯で撮影しても、何も映らない。
ユナ「私の携帯じゃ、あの幽霊の写真は撮れないわ」
家の様子を見ているヒョンジュン。
ユナ「あんたの写真だって撮ることができないんだもの」
ヒョンジュン「俺が君の学校で姿を見せたようにすれば、撮れるよ。長時間は無理だけどね」
ユナ「じゃ、今、やってみせてよ」
カメラを構えるユナ。
ユナ「ほら、姿を見せてよ。あ、見えた!」
いい笑顔!
ユナ「写真、撮るね」
チャンソン「ここで、なにしてるんだ?」
急に現れたチャンソンに驚く2人。
ユナ「・・・・」
ヒョンジュン「支配人様・・・」
チャンソン「一体、ここで何を?」
ヒョンジュン「・・・支配人様の医者の彼女を尾けてきたんです」
言いにくそうに白状するヒョンジュン。
チャンソン「ミラを? なんで?」
マンウォル「私が命じたのよ」
これまた、突然、マンウォルの声が背後から聞こえる。
うわ、本日の御召し物は、クラシカルな雰囲気を醸し出してるわ~(笑)
年下組のヒョンジュンたちは帰らされたっぽい。。。
向き合うマンウォルとチャンソン。
チャンソン「幽霊をミラに憑りつかせて、苦しめるつもりですか?」
マンウォル「あんたには関係ないことよ。でも、あんたは、私が彼女になにかするかもしれないと心配してるみたいね。で、彼女の家を守るために、ここにいるってわけ?」
すでにかなりの、嫉妬交じりの皮肉、いえ、皮肉交じりの嫉妬です。(笑)
チャンソン「ここは、ミラの家じゃありません。先輩の家です。ミラは、今、私の家に滞在してますから」
それを聞いて、驚きすぎて、サングラスずらしちゃうマンウォル(笑)
マンウォル「サンチェスの家に?」
そうとも言う(笑)
マンウォル「あ~、あんたたち、一緒に住んでるの」
チャンソン「これからも、彼女を付け回すつもりですか?本当に、ガードしなければなりませんか?」
マンウォル「彼女がどれほど幸せな生活をしてるか、知りたかっただけよ!」
言い放つと、去ろうとするマンウォル。
その手を掴むチャンソン。
チャンソン「どこに行くつもりですか?幽霊を捕まえないと・・・」
マンウォル「なんで、私がしなきゃならないのよ。私はね、あなたが彼女と一緒に住んでるのさえ、知らなかったのよ。知ってたら、108体の幽霊を開放してやってたのに・・・」
可愛いマンウォル。。。
可愛すぎる。。。
チャンソン「どっちにせよ、この家には幽霊がいるらしいんです。ホテルに連れて帰りましょう」
すねるマンウォル。
チャンソン「社長様・・・」
出た、こういう時だけの“社長様”呼び(笑)
チャンソン「社長様!」
マンウォル「あ~、あんたは、私に何かさせようとする時だけ、“社長様”って呼ぶのよね」
結局、チャンソンには弱いのだ。。。
家の中で、事情を聴くチャンソン(と、マンウォル)。
チャンソン「ミラから聞きました。変な雑音が聞こえたり、変なものを見続けているそうですね。短期間でも、うちのホテルにお泊りになりたいとのことですね」
先輩「うちの両親が、住んでいたこの家を私にくれたんです。なにしろ、古いですから、雑音などの問題もあります」
ミラ「先輩、私、彼に全部話したのよ。ここに引っ越してきてから眠ることも出来なかったって言ったでしょ。(チャンソンに向けて)・・・私たちなら、あなたのホテルにすぐに行けるわ。ここにくる必要なんかなかったのに・・・」
チャンソン「お客様がどういうことをされるのか、確認しにきたんだ」
チャンソンの言うお客様とは、当然、幽霊のほうだけどね。(笑)
チャンソン「うちのホテルは一般的なお客様を受け入れないんです」
ミラ「あ~、それで、社長と一緒にきたのね?」
チャンソン「はい。うちの社長に招待されたときにのみ、うちのホテルにくることが出来るんです」
ずいぶん、敷居の高いホテルに思われるなぁ(笑)
マンウォル「あなたのご家族は、お医者様が多いんですね」
またまた、家の中を自由にご観覧中のマンウォル様(笑)
飾られている家族写真を見ている。
先輩「お宅のホテルは、会員制かなにかで運営されているということなんですね。うちは、一般的なホテルのほうがよさそうです」
警戒心の強い先輩。
マンウォル「それなら、そうなさってください」
なんか、どっちもおとなげない(笑)
チャンソン「ちょっと失礼します」
すぐに帰ろうとするマンウォルを押しとどめるチャンソン。
声を潜めるチャンソン。
チャンソン「社長様、お客様をホテルに連れていかないと・・・」
マンウォル「結構よ。なんで、この家の幽霊の面倒までみなければならないの?」
チャンソン「ここは、友達の友達の家なんですよ」
マンウォル「私は、あんたの友達が好きじゃないし、その友達の友達も好きじゃないのよ」
その時、階上から、曲が流れてきたことに気づく一同。
チャンソン「この音ですか?」
先輩「あなたにも聞こえるんですか?私たちだけがおかしいわけじゃないんですね?」
この奥さん(先輩)の必死な口調で、今までずいぶん、思い悩んでいたことがわかるね。
実際、ミラだけは、なにも聞こえてない様子。
チャンソン「うちのホテルには特別なサービスがありまして・・・、あなた方はそれを受けられるべきです」
そんなことを言い出したチャンソンのほうを見て、大きく溜息をつくマンウォル。
2階にあがってきたチャンソンとマンウォル。
チャンソン「彼女の名前は、キョンアと言って、レトロな服を着ているらしいです。どうやら、医者の先生を待っているようです。もしや、この家で亡くなった父親を探しているとか?」
マンウォル「どうかしら?」
チャンソン「もし、彼女があなたを見たら、逃げ出すかもしれないので、まず、先に僕が入りますね」
マンウォル「怖くないの?」
チャンソン「あなたがいるじゃないですか」
そう微笑むチャンソン。
はい、マンウォルの負け~~~(笑)
先に、問題の部屋に入っていくチャンソン。
レコードが回っている。
机に向かって、背を向けている少女が、咳をしている。
チャンソン「キョンアさん?」
振り返るキョンア。
キョンア「ミン?」
突然、チャンソンに抱き着くキョンア。
キョンア「ミン・・・」
後から、部屋に入ってきたマンウォルも、さすがに、驚愕(笑)
「だ、大丈夫です」と、マンウォルを制するチャンソン。
キョンア「ミン、戻ってきてくれたのね、ミン」
その時代がかった、芝居じみたしゃべり方や、服装に、違和感を覚えまくるチャンソンとマンウォル。
チャンソン「ミンって、誰なんでしょう?」
さぁ? (笑)
そこから、片時もチャンソンの側を離れない病弱な少女、キョンア。
キョンア「傷つけてごめんなさい、ミン。でも、キョンアの心は、すでにあなたのものよ」
チャンソン「だから、ミンとその先生は、違う人間なんですよ」
ハンカチを口元におさえ、咳をするキョンア。
チャンソン「苦しいんですか?」
キョンア「ミン、キョンアにはそんなに時間がないの。あなたと時間を分け合うことはできないわ。でも、こうして、さよならを言うことができるのね」
目を閉じたキョンアが次第に顔を近づけてくる。
まずい!(笑)
突然のロックオンに、チャンソン、唇の危機。
視線は、マンウォルを気にして、オロオロ。。。
突然、ぶっきらぼうに話しかけるマンウォル。
マンウォル「キョンア、これって、あんたの日記なの?」
キョンア「スッキ、やめて!」
ん!? またまた新しい登場人物が出てきました。
結構、キツイ性格のキョンア、今まで、大切そうに抱いていた人形をふっとばし、足、とれちゃった。。。
なかなかの怪力です。
キョンア「私のものに触らないで!」
マンウォル「私は、スッキって言うんだ・・・」
マンウォルから、日記を取り上げるキョンア。
キョンア「ミンの心を手に入れられなかったのは、私のせいじゃないわ。ヤキモチをやくのは止めてよ。スッキ」
キョンアは、スッキが大嫌い(笑)
マンウォル「ここにある、たくさんのはがきや手紙は何?」
キョンア「ふん」
マンウォル「ちょっと、ミン、あんたが聞いて」
あくまでも、紳士的に、キョンアの正面に立ち、訊ねるチャンソン。
チャンソン「キョンアさん、これらのは何なんですか?」
はかなげな少女キョンアが言うことには、
キョンア「キョンアは身体が弱くて、外に出ることができないの。だから友達もいない。それで、ラジオ局に私の話を送ったら、こんなにたくさんの人たちが、私の回復を願って、はがきを送ってくれたの」
その中の一枚を手に取るチャンソン。
「・・・“キョンアさん、早く良くなって。 先生との恋が成就しますように”」
リスナーからの激励のはがきだったのね。
「これって、実際の本物ですよね」と、マンウォルに訊ねるチャンソン。
突然、「ヒョクがここに来るに違いないわ」
ヒョク???
マンウォルを突き飛ばすと、一目散に窓辺に立つキョンア。
マンウォルをささえるチャンソン。
チャンソン「ヒョクとかいう名前の誰かもいるみたいですね」
マンウォル「彼女の表情から判断して、ヒョクもまた、彼女を好きってことのようだわ」
チャンソン「ということは、ヒョク、ミン、そして、先生が全て、キョンアを好きだっていうことになるんですね・・・。スッキ以外」
マンウォル「スッキは唯一、ここで、悪役らしいわね」
チャンソン「俺はミンのようにふるまいつづけますね。そうして、ホテルに彼女を連れて行きましょう」
マンウォル「キョンアさんは、うちのホテルの客になることはできない・・・、なぜなら、彼女は人間の魂ではないからよ」
マンウォルが、レコードの曲を止めると、窓辺のキョンアの姿が消えてしまう。
チャンソン「幽霊じゃないってことですか?」
マンウォル「さっき、彼女にハグされたとき、なにか変な感じがしなかった?」
チャンソン「そういわれてみれば、全く、悪寒がしませんでした。ホテルで、幽霊を触ってしまった時は、いつで、ヒヤっとした感じがしするんですが、キョンアさんの場合にはそうじゃなかった」
マンウォル「あれは、だれかが作り上げた想像上の念ね。」
チャンソン「想像上の念?」
マンウォル「想像上のね。キョンアは、誰かの空想によって作られたの」
チャンソン「だれかが、キョンアさんを作った・・・?」
マンウォル「不治の病にかかり、ヒョクやミンに愛され、医者の先生様と恋愛事件さえ起こしてる。この日記は、現実に、誰かがラジオ局にこの物語を送ったってことでしょう。だけど、問題はそれを送ったのは、キョンアじゃなかった。彼女を作りだした人間の手によって、なされたの」
チャンソン「それって、誰なんですか?」
マンウォル「もし、その人間を見つけたら、キョンアを排除できるわね。こんな妄想をし、悲しいラブストーリーに没頭した人は誰かしら?」
★『ホテルデルーナ』8話(2)の雑感★
この、キョンアのエピソードは、なんとなく、雰囲気が『主君の太陽』っぽい。
さまよう魂がいるのなら、ホテルに連れて行かなきゃって、義務感を発動するチャンソン。
ぶつくさ言いながらも、渋々、マンウォルが付き合ってくれるってわかってるしね。
惚れた弱みに弱すぎる(笑)
ま、その辺りはお互い様な二人ですが。。。
でも、その裏で、マンウォルは、着々と次の準備を始めていたのね。