当ブログでは過去にキワドイ内容の記事をあげた事が何度かあります。
フルームのダウンヒルポジションは特定の条件下では危険ではない、、という記事だったり、破損フレームの自家補修、自作クリートアダプター、コラム延長アダプターの制作から特殊シートピラーの自作まで。過敏に反応するのならホイールの新規スポーキングも、際どいっちゃあ際どいです。最近に至ってはリアメカのチューンナップとして接触部を研磨する始末です。
これらは、ハッキリ言って望まれる姿ではありません。メーカーが作って試験を通して販売した製品にメーカーの意図しない工作を加え、その過程を記事にしているのです。
僕の想定している このブログの読者層は、
・ロードバイクを弄ってみたいその為なら勉強は惜しまない
・ロードバイクはいじり倒して何をしようか模索中
・○○に挑戦してみたけど途中で分かんなくなった
・△△が壊れたけど新規に買う金がない、どうしようか
・メンテは店にお任せだけどいじる世界にも興味はある
パッと思いつくのでこんな感じですが、どなたも基本的には旺盛な好奇心で読まれていると思うのです。そして知りたい事のためならある程度の苦痛(多少の勉強)は惜しまない人だと思うのです。そうでなければこの上から目線の文面には耐えられないと思います。
その上で様々なキワドイ系の作業を書き残しているのですが、僕が全ての記事において書き忘れていた一言がありました。
当たり前のようにマニュアルは読みましょう。これは絶対です。
こんな事は書かずとも理解していただけている事と思ってました。自分の機材(もしかしたら他人の機材)をバラして、クリーニングなり加工なりして、元に戻して公道を走る。これをするのにどんな完璧なチューニング記事を読んだとしても、マニュアルを読む工程は抜かしてはなりません。マニュアルはメーカーの意図している事であり、それに則り製品が作られているのです。販売されている全てのものにマニュアルは存在します。ない事はあり得ません。
マニュアルを読んで基本的構造を理解しその上で、様々な加工をしたり、最低レベルの安全を確保した上で自作をしたりするのです。マニュアルを読んでいないという事は、製品の基本的構造、動作、力の伝達を理解していない事になります。
僕は散々「自転車は自分で組もう」と言ってきましたが、当然 マニュアルを読んだ上での話です。その最低限度の努力を面倒がり、構造の理解に努めないのなら、自転車は必ず自転車店で組んでもらう様にしましょう。いえ、むしろそんな人はどこも弄らないでください。危険極まりないです。自転車は本当に人を殺します。些細な欠陥が元となり、自転車としての機能が十分に発揮できなくなるのです。
自己流は基本構造を理解した上でアレンジとして加えるのです。基本的な構造を理解しない上での自己流は利己流というのです。マニュアルを読む事は、製品製造者との唯一の対話の場であり、読む行為はモラルの一環とも言えます。
さて、そんな前置きがあり、、、それに関していい例があり、自転車業界の腐敗を見た気がするので、少し書きます。
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恐らく日本で一番メジャーな某自転車系ユーチューバーが上げた動画に関してです。
このブログに訪れる層の方は、大抵ご存知ない人だと思われますので書くに至った経緯を書きます。
過去にsram etapの組み付けの動画を公表していました。しかしそこではfメカのサポートプレートの不備があり、お知り合いのワイズの店員にその旨を指摘され、そのパーツの補填をそのワイズの店員に行ってもらう動画を新たに公表しました。
そしてその後、補填の動画についたコメントに関しての「お気持ち」を別の動画で公表しました。
今回僕が書きたいのは、最後の「お気持ち」の動画に関してです。
その お気持ち の動画で管理人は以下の事を仰っています。
「ちゃんと知識ないのにつけてんのムカつく。イライラする。知らんならつけるなよ」
とのコメントを受け、動画管理人は
「公式のマニュアルなどのサイトを見なかったのはあるけど、、それは自分の責任であって、調べなかっただけで付けちゃダメなの?みたいな、、。何勝手にイライラしてんの アハハハ」
との意見をお持ちの様です。受けたコメントは削除されてしまったらしいので確認は取れませんでした。(言っておくが俺ではないぞ。俺のYouTubeアカウントはご存知 手組再興委員会. でこの動画には他にコメントしてるからな!)
その後は、受けたコメントで書かれているイライラがetapへのネタミだと解釈し、高級パーツを初心者などが使う意義について語るご飯論法を展開します。
ここで1つ。
まず、先述の通りに、
マニュアルさえ読まねんなら組み付けすんじゃねえよ。
床の間バイクならともかく、公道を走る自転車の組み付けで、マニュアルさえ読まないなど怠慢でしかない。危険管理能力、基本的モラルの欠如。
としか思いません。
仮に店がこんなズサンな作業をしていたら、ネット時代の今、大炎上は避けられず激戦区だと閉店です。だからと言って、店じゃなければ許されるのかというと、先の通りそうではありません。自転車の場合は、幸か不幸か組み付けに資格が不要ですし車検も不必要です。だからといって、マニュアルさえ読まず全く予備知識がない 真のドシロート が好き勝手に自転車を組むようになったらどうなるかは、仔細に及ばず目に見えています。
だから、それなりの経験と構造理解への努力を惜しまないメカニックが存在するのです。自転車は歩行者を轢いたら自転車の過失になりますが、もし故障して転倒したところに車がやってきて自分が轢かれたら、それは車の過失になってしまいます。マニュアルも読まずに自分で組んだ自転車で轢かれて死のうがザマァ見やがれとしか思いませんが、轢いてしまった人には居た堪れません。
これについて分かりやすく例えるのなら、ヘルメットは義務じゃ無いから被んなかったけど、被るかどうかは個人の自由で、(着用者にモラル的に)ダサいって言われたけど、俺のカッコいい髪型ネタんでるんだな。と言っている感じでしょうか?
流石に義務でなくとも、今の時代ノーヘルでロードに乗ってる奴はヤバい(ダサい)と思います。それと一緒です。一定の技量のある人に任せるのが一般社会で求められる最低レベルのモラルで(そうでなくては困る)、一定の技量を持つための最低限度の努力をしない人間はただダサいと思います。
ちなみに、私はネット上では感情を露骨には出さないように務めている(批評/批判のぞく)のですが、削除されてしまった「イライラする。ムカつく」とコメントした人の気持ちは理解できます。ヘルメットの例と同様です。ノーヘルのロード乗りには少なからず腹が立ちます。それを妬みと捉えてしまう氏の人k…
僕には生きる上でのポリシーがあります。
「満足にできないのならやらない」これです。
しかし、それでは一向に事が進まない時があります。何かができるようになるはずが無いからです。だから、そんな時は以下のように付け足しています。
「満足に努力ができないのならやらない」
できない事は多くありますが、一方でそれが得意な人もいます。僕は餅は餅屋の理屈で、満足にできる人がいるのなら、それを信用し、その人に任せます。しかし、満足にできる人がいないのに(もしくはいたとしても)、どうしてもやりたい事がある、、そんな時は自分が最大限の努力ができるかを自問し、もし努力ができないのなら諦める。と こうです。
満足にできない(もしくはその可能性がある)、だけど努力もしない。これでは話になりません。
だから僕は頑張る人は認めますが、好きなことに真っ当な熱意をかけきれない人は大嫌いです。心の底から嫌いです。
そんで、マニュアルは当然のように読み、基本構造は理解し、最低限度の安全を確保した人にのみ、当ブログのようなキワドイ提案を聞いて欲しいのです。
これまでしっかりとはマニュアルを読んでなかったそこのキミ! 俺だってそんな時期はあった、今日からでも遅くは無い。マニュアルはきちんと読もう!!!