明日香の天皇陵 | WALKING SHADOW

WALKING SHADOW

全ての旅は一度きり。

飛鳥編

 

桜井橿原に続いて高市郡明日香村の陵墓を訪問しました。

観光地としてはこの地方一帯が「飛鳥」と呼ばれているので紛らわしいですね。

橿原神宮前で借りたレンタサイクルを酷使しラストスパートです。

 

 

欽明天皇檜隈坂合陵(ひのくまのさかあいのみささぎ、高市郡明日香村平田)

 

宣化天皇陵から東へ進み、県道207号線で南下。

国道に合流して明日香村に入ってすぐのところに早速陵墓の参道が。

 

 

古墳の入り口だと言わんばかりのお出迎え。

 

 

 

 

欽明天皇はなんと4人もの天皇の父に当たります。

桜井編に登場した崇峻天皇も、初の女帝の推古天皇も欽明天皇の子です。

あの聖徳太子は欽明天皇の孫です。

 

 

山々が素晴らしい背景を成していますね。

 

 

 

ベンチや説明板があったりと公園になっています。

隣接してあるのが「吉備姫王」の墓です。

 

 

 

 

 

吉備姫王(きびひめのおおきみ・きびひめのみこ)は欽明天皇のひ孫の茅渟王(ちぬのおおきみ・ちぬのみこ)の妃です。皇極(斉明)天皇と孝徳天皇の母に当たります。

 

 

吉備姫王の墓内には4つの猿石と呼ばれる人面石像があります。

発見は江戸時代で明治頃にこの場所に移されたため吉備姫王との関係は不明です。

墓自体よりもこの像の知名度が高いのは仕方ないのかもしれませんが、吉備姫王(でないにしてもここに眠る高貴な方)としては複雑な気分でしょうね。

 

真偽は別として天皇家に多大なる影響をもたらした二人のお墓でした。

続いて南下し「飛鳥観光」のゾーンに突入します。

 

 

天武天皇・持統天皇檜隈大内陵(ひのくまのおおうちのみささぎ、高市郡明日香村野口)

 

高松塚古墳・石舞台古墳・キトラ古墳・飛鳥寺など多数の観光地を抱える飛鳥。

飛鳥駅付近だと同じ色のレンタサイクルに何度も遭遇しました。

恐らく筆者のような用途で乗っている人は皆無でしょうけど笑

 

高松塚古墳の北にポツンとそびえるのが天武・持統天皇陵。

一般観光客にとっては通りすがりに「飛鳥っぽい」で片付けられてしまうのが何より残念です。

 

 

 

 

 

壬申の乱に勝利し、天智天皇の後を継いだ天武天皇。

藤原京遷都を行い、歌人としても有名な持統天皇。

夫婦で天皇になった唯一の例です。まあ叔父・姪の関係でもありますけど。

以前壬申の乱に敗れ命を落とした弘文天皇の陵墓を訪れたこともあって波乱に富んだお二人の人生に想いを馳せずにはいられませんでした。

二人の亡き後も天智・天武系統で皇位継承争いは続きますしね。

 

 

 

裏の小道も折角なのでお邪魔しました。

 

 

自転車で乗り入れた無礼な方がいたのでしょうね。筆者以上に自転車の使い方がおかしいです。

元来た道を戻り、次に向かいます。

 

 

文武天皇檜隈安古岡上陵(ひのくまのあこのおかのえのみささぎ、高市郡明日香村栗原)

 

文武天皇は先ほどの天武・持統天皇の孫です。

東大寺建立・墾田永年私財法など奈良時代を代表する天皇である聖武天皇の父です。

 

 

 

 

付近の小道からカメラを構えてみました。

陵墓の中でも写真映えする方だと思います。

 

 

 

 

 

 

時刻は16時過ぎですがこんなに日が低いです。

この後北上して橿原市に戻り孝元天皇陵を訪問し、レンタサイクルを返却して帰りました。

 

陵墓巡りに明け暮れた一日ですが、日本の歴史の古さと田舎の美しさに精一杯触れることができました。

さて、陵墓巡りもいよいよ大詰めになってきたのですが財布事情で次はいつになることやら。