6月も半ばになってしまいました。
そろそろ、終わりも見えてきて、あと、このドラマの筋追いも、残すところ一ヶ月くらいの分量になってきたみたいです。![]()
え、まだ、1ヶ月近くも・・・と思われた皆様、すみません。m(__)m
【おことわり】
こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。
ラストまでの完全ネタバレです。
なお、扱う内容も、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。
誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。![]()
『猟罪図鑑Ⅱ』
猎罪图鉴(獵罪圖鑑)Ⅱ / Under the SkinⅡ
2022年(中国)Dec.10~ Dec.25, 2024
45分×全28話
脚本: Zhang Lai
演出: Liu Shu Qiao
『猟罪図鑑』前シリーズをはじめから読みたい方は、こちら#1-1から
前記事未読の方は #20-1
#EP20-2
~葛宇天の自宅?~
沈翊の一人芝居を、じっと無言で見続けていた葛宇天、沈翊のあえての挑発に、受けて立とうというくらいの気概がこめられている。
大きな身振りで拍手を送ったことで、一応、幕引きとなる。
葛宇天の拍手に、立ったまま、嗤いで応える沈翊。
葛宇天「沈刑事さん、あなたの物語は少し怖いくらいでしたよ」
ソファに腰掛ける沈翊。
沈翊「失礼しました・・・。でも、私ももう(この劇を)演じるつもりはありません。主な理由としては・・・」
ここで、ひとたび、言葉を切り、額から鼻に指を滑らせながら、目を閉じる沈翊。
沈翊「选角导演(キャスティングディレクター)のセンスがひどいと思うからです。」
ん?と眉を顰める葛宇天。
沈翊「とてもがっかりでしたよ」
葛宇天「なんだって? ひどいセンス?」
ええ、と、当然のように頷く沈翊。
それがまた、本当に小馬鹿にした態度に見えるの、さすがよね。
葛宇天「どこがひどいだって?」
沈翊「はは・・・いいですか? 彼が、出演者を選ぶ基準は完全に自分の想像力にのみ基づいている。一体、どの部分が、京劇の役柄の真の要件、生・旦・浄・未・丑に合致していたっていうんです?」
葛宇天「・・・・・」
沈翊「例えば、呉国太役について言えば・・・京劇に置いて、求められる老女の役割とは、大きく丸い福福とした顔と威厳のある存在感を持っていることだ。尖った顎と落ちくぼんだ頬の李紅を見てみるといい。あれが合ってるとでも? それから、赵元庆の件もそうだ。彼は、あまりにも存在感に欠けていた。どうやったら、彼に孫権を演じることができるっていうんだ?」
ありえない、とでも言うように、苦笑しながら大袈裟に首を振る沈翊。
沈翊「もし 冯晓雯が草葉の陰から、このような作品が上演された、と知ったら、どれほど嘆くことだろうか。だからこそ、この人は冯晓雯の願いを全く叶えていないと思うんだ。こんなのは、京劇への冒涜さ!」
終始、馬鹿にしたような口調の沈翊に対して、ふっと、鼻で嗤いはじめる葛宇天。
葛宇天「あんたは、彼女じゃない。それなのに、彼女の代わりに決められるっていうのか?」
かかった!
人知れず、沈翊の目が光る。
沈翊「おお、そう・・そうだった。それに、あの郭媛もいたじゃないか」
やめるどころか、まだ、続ける沈翊。← 実際、今までの芝居は導入でしかなく、真の目的は、郭媛救出ですからね。
立ち上がり、急に振り向きざま、また、激しい口調に戻る沈翊。
沈翊「一番我慢できないのは郭媛だ。そう、まさに、趙雲についてだよ。鋭い目つきと英雄的な風格を持つ男だ!郭媛は男ですらない。どうしてそんなことになった?彼女は交代させなければ・・・だが、誰と交代させればいい? 誰と交代させればいいんだ?」
またしても、芝居の神が降臨しました(苦笑)
もったいぶったように、さも考えているようなしぐさを続けながら、
芝居じみた様子で、部屋の片隅に置かれた鏡に自分の姿を映す沈翊。
ニヤリ、と嗤うと、「君ならぴったりだ・・・」と、鏡の中の自分に向けて呟く。
沈翊「君がその役を演じてみないか?」
いままでの一人芝居は、全て、郭媛を人質の立場から解放し、自らが囮になるつもりの大いなる序章だったのね。
~宏達(ホンダー)化学工場 地下倉庫~
きっと、これは、人によっては、ある種のご褒美&サービスタイムですね。
檀健次の京劇メイク姿を渇望している人が、演出陣にいて、それありきのエピソードにしか思えん(笑)
ま、たしかに、また、見てみたいと思う気持ちは私も同じ。
手鏡を見ながら、京劇のメイクをしている沈翊。
嬉しそうに、その姿をスマホで撮影している葛宇天。
葛宇天「助かったよ、本物の趙雲をもたらしてくれるなんて、なんともありがたい・・・」
沈翊の出来栄えに、満足そう。
スマホをしまう葛宇天。
これは、冯晓雯に捧げる演目であり、天国で冯晓雯が寂しくないように揃えた生贄だもの。
あとは、冯晓雯のもとに送り届けるだけ。
メイクを終え、ゆっくりと、振り向き、不敵な笑みを浮かべる沈翊。
もう、これだけで、この章は大成功でしょ。
(さすがに、鬘や衣装まではねぇ。檀健次をこんなふうに登場させられたんだもの、十分、贅沢よ)
メイク道具の横に置かれた沈翊のスマホには、現在地が表示されてる。
なるほど、ここに来てから、自分の位置情報を、ちゃんと杜城に知らせてたのね。
さすがに、葛宇天がいるところで、電話したり、メッセージで状況を知らせるなんて、出来なかっただろうから、GPSをONにするくらいが関の山だったかな。← ま、杜城のことだから、電源が入っただけでも、その意図は察するでしょう。
あ、でも、その前に・・・
また、勝手に一人で出ていきやがったな!(怒) くらいに思ったかもしれないけど。。。(笑)
いつの間に用意したのかわからないけど(苦笑)、例の段ボールフィギュアの等身実寸大が、“龍鳳呈祥”の舞台どおりに配置されてる。
そう言えば、さっき、携帯電話と一緒に、大量の絵筆とかが置いてあったけど、まさか、今、ここで、描いて、作ったの?!Σ(゚Д゚)
いずれにせよ、沈翊としては、あとは、杜城が来るまで、時間稼ぎをするだけ。
趙雲の位置に立つ沈翊。
正面に立った葛宇天の目の前には、孫尚香の姿の冯晓雯が微笑んでいる。
道化の賈華、
孫権もいる。
微動だにしない趙雲(沈翊)。
二人の侍女に、呉国太。
まさに、これこそが、自分が冯晓雯に捧げたかった舞台そのものだ、と感極まる葛宇天。
愛おしそうに、冯晓雯の顔に触れながら、
この地下倉庫で、冯晓雯を発見した時のことを思い返す。
~葛宇天の回想~
冯晓雯が自分を訊ねて、工場に向かったことを、葛宇天はいつ知ったのかな。
おそらく、だいぶ後になって、冯晓雯の行方が不明だと知った時から、ずっと探し回っていたはず。
地下倉庫への鉄の扉を持ち上げ、階段を降りていく葛宇天。
暗がりの中を歩きながら、目の端に、それが飛び込んできた際、動きを止め、手で見えないように視線を遮りながらも、
少しずつ近づいていく。
だって、信じたくなくて・・・とても信じられなくて。
それでも、冷たい床にうつ伏せになっている、髪や衣服だけは身に着けているものの、骨と変わり果てた骸は、まぎれもなく人間のもので、それがどんどん、現実味を帯びてくる。
躊躇いながら、ようやく少しだけ上着の裾をめくり、いつも冯晓雯がつけていたベルトが見えた時、それは、確信に変わってしまったのね。
手を伸ばし、触れようとしても、何度も躊躇ってしまい、あとは、もうただ、言葉にならない雄たけびを上げながら、狂ったように泣き叫ぶだけ。
人知れず、誰にも看取られることなく、今の今まで、たった一人。
自分も同じように床に伏せ、慟哭しながら、暴れまくる葛宇天。
どんなに、後悔してもしきれない。
どんなことをしても、もう、愛しい人は帰ってこない。
そんな想いを思い出しながら、冯晓雯の顔に触れる葛宇天。
沈翊「満足かい?」
葛宇天「満足だ。非常に満足だよ」
その答えに微笑む沈翊。
それは、決して、自分が作った大型ペープサートの出来栄えに満足し、得意になっているわけでも、葛宇天に同調しているわけでもない。
沈翊「これが、君が冯晓雯に捧げたかった舞台だ。たった数回の筆さばきで、僕は、君に代わって完成させた」
そう、人など殺さなくとも、心を込めて、礼を尽くして、冯晓雯を見送ってあげることはいくらでも出来る。
葛宇天「・・・・・」
沈翊「自分自身で見てみるといい。 君が殺した、これらの人たちを・・。彼らは、彼ら自身の人生を歩むはずだったんだ。彼ら自身の舞台の上でね。」
葛宇天「・・・・・・」
呆然と、無言のままの葛宇天。
沈翊「だが、結局、彼らは皆、君によって、君の愛の犠牲になるために、ここに強制的に連れ込まれんだ。この狂乱の“龍鳳呈祥”を上演することで、冯晓雯がずっと望んでいた永遠の舞台を与えられるとでも思っているのか? 間違っているよ! 全ては君の自己欺瞞だ。これは君の臆病さと罪悪感で作り上げられた舞台に過ぎない!」
次第に、激しい口調になり、最後は、葛宇天を罵倒する沈翊。
葛宇天「これなんだよ! そう! これは全て 晓雯が望んだことなんだ。これは、晓雯が俺に与えた啓示だ。彼女は、俺にこれを望んでたのさ」

激しく言い返す葛宇天。
葛宇天「あの日・・・この地下で彼女の遺体を見つけた時、どうしたらいいのかわからなかった。俺の心は、空洞だった。ただ、彼女の魂を、尊厳を持って送ってあげたいと思ったんだ。こんな風に、汚くて雑然としていちゃいけないんだ」
少しだけ、声のトーンを押さえながら、涙ぐむ葛宇天。
葛宇天「彼女だって、こんな風なのは好まないにきまってる。少なくとも、彼女を清潔できちんとした状態で送ってあげなければならなかった・・」
~葛宇天の回想~
ただただショックのまま、運転していた葛宇天が、急ブレーキをかけ、道の途中で止まってしまう。
葛宇天<だから、清潔な布を買いに出かけたんだよ。俺は、全部ちゃんとしてあげて戻したかったんだ>
そこへ、なんたることか。
停車していた葛宇天の車を、流しの黒車だと思い込んだのか、そこは定かじゃないけれど、泥酔状態の周国良が後部座席に乗り来んできちゃったの。
周国良「運転手さん、頼むよ。この辺、タクシーが捕まらないんだ。この先の、緑水アパートまで送ってくれないか。100元払うからさ」
もう、いろいろ言い返す気力もなく、そのまま、車を走らせることにした沈翊。
乗っている途中、友人らしい人間からの電話に出る周国良。
どうやら、一緒に夕食を食べた女性のことを60歳近い、とか、年寄のくせに、まだ、男を探してやがる、とか、言いたい放題。
品のない話を続けている周国良を、バックミラー越しに警戒しながら、運転を続けている葛宇天。
そのうち、「それに、あの小李って奴。まだ30代前半のくせして、あの男、金のために尊厳を売り渡したんだぞ。そう、金のためにな、そうそう、まさにその通り。ああ、マジで、あの年寄女と・・」
よりによって、そんな話を葛宇天に聞かせるなんて。。
周国良「はは、つまり、30代は狼のようで、40代は虎のようで、50代は・・・」と言葉につまった時には、もう遅かった。
いきなり、車内で吐き始めた周国良。
急ブレーキをかけて、車を停めた葛宇天。
すぐさま、ダッシュボードから雑巾を掴むと、後部座席のドアを開ける。
まだ、吐き続けている周国良をしばらく眺めていたのち、肩を掴み、後部座席に横倒しにすると、仰向けになったその顔に雑巾を押しあてる。
必死で抵抗し、暴れまくる周国良を夢中で押し付けていた葛宇天、ようやくおとなしくなり、ふと気が付くと、息絶えていた。
全ては、突発的にやってしまったこと・・・それはわかる気がする。
葛宇天「どうしたらいいのか、わからなかった・・」
さきほどから、ずっと、泣き続けている葛宇天。
葛宇天「それで、まずはその太った男を工場に放り込んだんだ」
~葛宇天の回想~
周国良を地下倉庫の床に転がしたまま、当初の目的どおり、綺麗な白い布を、丁寧に、冯晓雯の遺体にかぶせた葛宇天。
たまたま、アクシデントが発生したものの、本来、冯晓雯をキレイにして送り出してあげたい、というのが、葛宇天の考えだったわけだから。
冯晓雯の遺体の傍らで茫然とした後、どれだけ時間が経ったのか、ふと、傍らの周国良を見つめ続ける葛宇天。
葛宇天<そのとき、俺は、奴の顔に白い斑点(嘔吐した跡)があるのを見て・・・、
ああ、これは晓雯が俺に、奴を丑(道化役)にするように言っているに違いないと気づいたんだ。
これら、すべては晓雯が、暗闇の世界から仕組んだものだった>
そこから、周国良の遺体に布を巻いていき、賈華に見立てることにする。
ここで、一旦、切りますね。
★『猟罪図鑑Ⅱ』Ep.20-2 雑感★
杜城から、俺を待ってろ(いや、正確には、俺からの連絡を待て、でしたね
)と言われたにも関わらず、なにかに乗り移られたかのように、葛宇天のもとに向かってしまった沈翊。
そこで、とにかく、芝居っ気たっぷりに、葛宇天を挑発し続ける。
息もつかせぬほど、葛宇天を引き付けたその目的は、郭媛を解放させ、自分がその身代わりになること。
あの狂気の一人芝居でしか、葛宇天の気持ちを動かすことはできなかった、ということを言いたかったのかもしれませんが、正直、葛宇天の性格を考えると、彼の自尊心をちょっと挑発してやれば、それだけですぐにでも、かっとなって、馬脚をあらわしそうだけどね。
杜城たちが、バスタブに沈んでいた郭媛をを救い出すまでの2時間と、そこから、+αを加算した時間数で、黒沈翊になって葛宇天のところまで行き、人質交換の交渉をし、そして、工場まで来て、この舞台を完成させたのよね、翊ちゃん、へとへとね。
しかも、地下倉庫には、これ作るの、何時間かかったのよ、と問い詰めたいくらい、完璧に準備された等身大段ボール版の、“龍鳳呈祥”の面々。
そう言えば、今回、『京劇城』さんというサイトで、京劇についてまとめていらしたのを参考にさせていただくことが多かったです。
この一連の話は《甘露寺》《美人計》《回荊州》を併せて《龍鳳呈祥》という演目として、春節や国慶節などめでたい節目によく上演されるもののひとつです。
たしかに、人を殺さずとも、冯晓雯の魂を天に送ってあげることはできる。
沈翊の言葉はその通りだと思うけど、葛宇天という人間は、そういう思考回路を持ち合わせていないということが、このあと、#20-3でも引き続き、説明されることになります。
しかし、死者に鞭打ちたくはないけれど、周国良も、どうかと思う人物だった。
それは認める。
あの奥さん、周国良のことをいい人だって自信たっぷりに語っていたけど、亭主が成人君子じゃないことなんて、誰よりもわかってただろうに。
決して褒められた人格ではなくとも、それなりに社会生活を送っている人が、たった数分、車に乗り合わせていただけで、殺されるほどの殺意を呼んでしまうことがある。
この晩、泥酔した周国良がしでかしたことは、彼にとっては、よくある失敗で、日常の延長線だったのかもしれないけれど、タイミングと相手が悪すぎた。
それを、単純に、乗り合わせて不運だったね、と決めつけて言っていいのかどうかは、わからないけれど。
★『猟罪図鑑』Ep.20-3に続く★









































