ユネクの、新規入荷になった作品・・・結構、大量に追加されました?

(私が先日、『無眠之境』を見つけた時に、気づかなかっただけかな?)

中には、筋追いをしようと思っていた作品も入ってきてまして・・・んふふふ(笑)

 

筋追いもしたいし、ドラマも見たい。。

そして、世間は、ただでさえ、みんな忙しいという師走!!

私、どうすればいいのかしら?(笑)

 

【おことわり】

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

なお、扱う内容も、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。

誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

 『猟罪図鑑 ~見えない肖像画~

 猎罪图鉴(獵罪圖鑑) / Under the Skin 

 2022年(中国)3/6~ 3/16, 2022

 45分×全20話 

 脚本: Jia Dong Yan、 Wu Yao

    演出: Xing Jian Jun

 

前記事未読の方は、こちらから

#13-1 #13-2

 

 #EP13-3

 

~柳小葉の病室~

 

ベッドを整えているのは、柳小葉の母親みたいです。

小劉と一緒に、たずねてきた沈翊。

小劉「こんにちは。柳小葉のお母さん・・」

ここには、もう何度も訪れている小劉が、先に挨拶する。

 

小劉「こちら、分局からいらした沈さんです」

 

沈翊「実は、小葉さんに、この画を見てもらいたいんです」

バッグの中から、蝶の絵を取り出す沈翊。

 

手に取った母親が息を飲み、

表情がみるみるうちに曇り、「小葉に見せるのは止めてください」と、絵を持つ手が震えはじめる。

 

その後・・・、おそらく、ここに来た事情についても、小劉や沈翊が説明したんでしょうね。

 

窓から、部屋の外のベンチに座る小葉の様子を見守りながら、話をはじめる母親。

(沈翊と話をしてみて、少しは外に出る気持ちになれたんだったらいいね)

 

母親「あの子が子供の頃のことです。当時、私は仕事で忙しく、放課後になっても、あの子を学校に迎えに行くことができませんでした。それで、美術教室に通わせることにしたんです。ああ・・でもまさか、それがあんなことになるなんて・・・」

 

~回想 柳小葉の子供時代 ~

 

蝶の標本がたくさん置かれた部屋?

一見すると、学校の教室みたいよね。

ああ、柳小葉が通っていた美術教室も、学校のスペースを借りてる感じなのかな。

※中国の小学校でも、課外活動を希望する生徒には、サッカーなどのスポーツの他、絵画や書道、ピアノ、バイオリン、伝統楽器などの芸術系、プログラミングなどの教室が開かれる場合もあるようです。これらの課外教室は、地域に住む技術を持った高齢者や社会人の講師などが指導にあたり、教科指導以外の分野における教育の広がりと地域の指導者の活躍という連携の姿も見られる・・・だそうです。

 

興味深そうに、それらひとつひとつを見ている、小学生の頃の柳小葉。

 

スカートから伸びた白いタイツのすらりとした足を見つめる誰かの視線。

 

斑点のある蝶の前に座り、夢中になって、数え始める柳小葉。

 小葉「10・・11、12、13、14、15、16、17、18、19、20・・・」

 

背後に、もっと大きくて立派な蝶の標本を手にした男性が近づいていく。

 

振り返った柳小葉の頭に、手を乗せる男。

この男が、小葉の母が話した美術教室の教師だったのか、それとも、建物内の別の教室の誰かだったのか・・・今はまだそれはわかりません。

 

ある意味、これが、第四(第一でもいいけど・・)の暴行犯であり、ずっと、柳小葉の意識下に覆いかぶさってきた蝶の正体

 

母親「あれから随分時間が経って・・あの子は、もうあのことを忘れているだろうと思っていました。まさか、あの子の心に、そんな深い影を残していたなんて・・・思ってもみませんでした」

涙を浮かべて、訴える母親。

 

今となってみれば、大学での、柳小葉のルームメイトたちの証言と重ね合わせてみれば、小葉の他者を寄せ付けない様子は、どれも、幼い日に傷ついた過去のせいだと思えば頷けることばかり。

肌を見せない服装とかも、細心の注意を払って、生活してきた証。

でも、大学に入り、それではいけないのかな、と、勇気を振り絞って、参加したコンパで、再び、こんな目に遭ってしまった。

 

沈翊「犯人がわかっていたのなら、なぜ警察に通報しなかったんですか?」

 

言い返す母親。

母親「そんな恐ろしいこと・・・通報すれば、あの男は、刑務所に送られるかもしれません。でも、世間から浴びせられる言葉を思うと耐えられませんでした。小葉に残されるのは、性被害にあった被害者というレッテルだけです。・・・引っ越すしか選択肢がありませんでした」

 

母親の気持ちもわかる・・・けれど・・・それ以上に言いたいことがある沈翊。

 

沈翊「お母さん、おそらく、多くの親御さんはあなたと同じだと思います。世間の目を気にして声を上げられないんです。でも恐れれば怖れるほど、悪者はますますつけあがるんです。・・・どうか、この男を見つけ出すために力を貸してください。これ以上、他の子どもたちが傷つかないように・・・」

 

母親「・・・・・・」

泣きはらした目で、無言になる母親。

 

立ち上がり、再び、窓の外の柳小葉を見る沈翊。

 

偶然なのか、摘んできた花束を、柳小葉に手渡す女の子。

 

まるで、行き場のない想いのまま、置き去りにされてしまった、子供の頃の小葉からのプレゼントみたい。

 

沈翊「・・・そして、小葉に、本当の笑顔を取り戻してほしいと思っています」

 

嬉しそうに、花束を顔に近づけ、花の香りを嗅ぐ柳小葉。


 

~標本室?~

当時と同じ場所ってこと?

 

たくさん、並べられた標本。

沈翊が覗き込んでいるのは、温湿管理できる保温庫かな?

 

外から戻ってきた男性。

男性「ああ、これは、お客様でしたか。 なにか、ご用件でも? ご説明をお望みでしょうか」

 

沈翊「この蝶は、南米のジャングルにのみ生息するものです。市場価格は、最低でも28万元くらいするはずですね。入手するのは困難だったことでしょう」

 

男性「いやぁ、お詳しいですね。さぁ、どうぞ、おかけください。詳しくご説明いたしょうか」

嬉しそうにソファに案内する、愛想よい男性。

 

その時、いきなり、保温庫を開け放ち、中から、箱を取り出す沈翊。

 

見事なまでに、目が点になる男性。

 

男性「ちょっと!! それは勝手に開けたりしてはならないんですよ。一定の温度と湿度を必要とするんです」

注意する男性。

沈翊「あ〜、申し訳ないです。よく、知らないものですから・・・」

 

男性「返してくださいよ!」

 

標本を逆さにし、今にも落としそうなそぶりをする沈翊。

沈翊「近よるな!」

 

見るからに激高しているようには見えないかもしれませんが、今の、沈翊の心の中は、怒りで煮えたぎってますからね。

 

男性「何が望みだ? なんでも渡すから、私の標本を壊さないでくれ!」

完全に、モノに取り憑かれたコレクターだね。

 

沈翊「あんたにとっては標本だろうが、私にとっては命そのものだ。」

 

男性「あんた、一体何者だ? そんなことしたら警察を呼ぶぞ!」

 

無言&ノールックで、警察バッジを見せる沈翊。

ああ~~~、警察ならここにいますけどなにか・・・って奴だ。

 

でも、「お、待ってました!」って感じは皆無。

そこには、静かな怒りをたたえている沈翔がいるのみ。

 

おもむろに、どこかに、電話をかける沈翊。

沈翊「見つけましたよ。どうか、ご心配なく。 犯人には厳しく対処しますので・・。あ、そうだ・・・」

そこで、区切り、じっと、男性を見据える沈翊。

 

沈翊「それから、小葉にもよろしくお伝えください。それじゃ・・」

相手は、小葉のお母さんでしょうね。

 

あえて、柳小葉の名前を出す沈翊。

 

名前を聞いても、全く、ピンと来ていなさそうな男性。

被害者は・・・きっと、小葉だけじゃない。

 

沈翊「別に、これを壊しに来たわけじゃない。」

窓の外にむけて、「解放してやりたいだけだ・・・」と、標本箱を差し出す沈翊。

 

すると、動かないはずの、蝶たちが、外気に触れ、羽ばたきをはじめたように、粉々になりながら、風に吹かれ、空に向かって登っていく。

遠くで、パトカーのサイレンも聞こえている。

 

・・・・これで、柳小葉の悲しい事件が、過去を含めて、幕を閉じたってことよね。

 

このドラマのオープニング映像で、開始早々、蝶がすごく印象的に使われています。

大切なモチーフの一つってことですね。

 

~北江分局 刑警隊~

口々に笑いながら、話しをしている刑警隊のメンバーたち。

「この絵は何?」

「ひどすぎる」

「これって、人間?」

「いや、人間には見えないな」

「確かに・・」

「動物みたいじゃない?」

「それとも抽象画かな?」

 

とにかく、いつものクリアボードの前が、大盛況。

 

そこへ、歩いてきた杜城。

 

あはは、この絵。

あの飴ちゃんの日に、杜城がクシャクシャにした、例の絵だよね?

これさ、誰が発掘したの?

あとから、裏側が映るんだけど、結構、丁寧に止めてあるのよ(笑)

まさか、杜城自身?(笑)(笑)

(だって、勝手に貼りだされてたら、さすがに慌てるでしょ? 自信あったのかな?)

 

・・・っていうか、よく言えば、ジョン・レノンの自画像を意識してないかい?(笑)

 

ハン「あ、城隊・・これ、見てくださいよ。なんだと思います? 誰が描いたのかわからないんですけど、 ひどすぎませんか?」

他の皆も、独創的過ぎるとか、散々な言い様です。

 

杜城「そんなにひどいか?」

 

そりゃもう、と、全員一致です。爆笑

 

ひどすぎる、とか、明らかに、人間には見えませんよ、とか、果ては、棒人間みたい、子供が描いたんじゃないか、とか、どんどんエスカレートしてくる(笑)

 

そこへ、鳳池署の事件を無事に解決してきた沈翊が通りかかる。

と言っても、服装が違うので、別日ですね。

 

沈翊「どうかしたの?」

 

沈翊の登場に、目ざとい杜城の視線!!

待ちわびていたのに、実際、現れると、ちょっとだけ緊張。。。← これぞ、まさしく恋でしょ?

 

ここのシーンはね、全般、沈翊を見る杜城の視線が大事なんです。

 

ハン「あ、沈先生、この絵、見てくださいよ~~! これ、何が描いてあるのかわかります? 先生はプロですから、是非、見てください」

 

絵の前まで来ると、じっと見ている沈翊。

 

沈翊「これは・・・僕?

杜城「!! (え・・・わかったのか?)」

 

沈翔、自分を指さしてます。

みんな、一斉に固まり、無言になるゲラゲラゲラゲラゲラゲラ

 

そんな中、口を開く杜城。

 

杜城「似てると思うか?」

嬉しさを押し殺すのが大変です。

 

沈翊「これを描いた人は、僕の特徴をよく捉えてるよ。なかなか才能があるね」

笑顔の沈翊。

当然、誰が描いたのか、までわかってますね(笑)

 

必死に顔に出さないようにしている杜城。

 

フォン「才能があるだって? 冗談だろ? こんなの、俺の落書きより下手くそだ。そうとう、酷いよ」

後ろで、ぎゃんぎゃん騒ぎ立てるフォン。

 

杜城「(フォンに)黙れ! (沈翊に)本当に才能あるのか?

期待で、ほうれい線も鼻の穴も下も、なにもかも綻んでる杜城(笑)

 

楽しそうに笑顔を見せる沈翊。

沈翊「冗談だ」

一言だけ言うと、さっさと部屋に行ってしまう(笑)

 

杜城「・・・・・・・」

小さく頷き、唇を嚙みしめるしかない杜城。

 

あははは・・・・

杜城の百面相だけでも、永遠に見てられる。

 

~沈翊の部屋~

 

コンコン・・

杜城「沈翊・・・お前の先生が会いに来たぞ」

大事なことなので、直接、伝えに来ました。

 

沈翊「・・誰だって?」

杜城「お前の先生だよ、許とか言ったかな」

沈翊「・・・・・・」

 

しばらくして、許先生に電話をかける沈翊。

呼び出し音だけで、応答なし。

 

師匠とのメッセージのやり取りを見返している沈翊。

 

沈翊が警察官になることを、心底、反対していた様子の許先生。

 

沈翊:許先生、もう十分、考えたことです。先生のご指導には感謝しています。分局の仕事が一旦落ち着いたら、先生と奥さんのところに伺います。

 

直近のメッセージは、北江分局に異動してきた頃ってことかな? 

・・そんなふうに返信していたのに、なかなか行けてなかったってことよね。

 

~回想 沈翔の子供時代~

 

路地の階段脇に、落書き風に思いつくまま、壁画を描いている沈翊。(少年時代)

 

いつのまにか、階段に腰掛けていた許先生。

 

許先生「絵を誰に習った?」

沈翊「誰にも習ったりしてないよ」

許先生「・・・なぁ、私に、絵を習ってみないか?」

沈翊「やだよ。 決まりが多すぎるんだろ。そんなのめんどくさいよ。落書きなら自由に描けるもん」

 

それが出会いだったのね。

 

許先生「君は、本当の自由というものを知っているのかい?」

 

そんなことを言われたのは、初めてだったのかな。

自分の絵を見ながら考え込む沈翊。

 

そこから、許先生とのマンツーマンの指導がはじまったようです。

 

許先生「鉛筆の先を前に向けて。もっとしっかり描くんだ。 そう、このまぶたは、もっと太く描いてみなさい」

 

描いてはちらりと、先生を見て、先生が優しく頭を撫でてくれて・・・そんなふうにして、時間を過ごしながら、絵の道を極めていった沈翊。

 

ふと、我に返り、再度、許先生に、電話をかける沈翊。

 

ようやく繋がった時、当然、「もしもし?」と喋ってきた相手を先生だと思い込む沈翊。

 

沈翊「先生・・・」

男性「あ、こんにちは。この電話の持ち主の方は、海で溺死されました。残念ですが、救出できませんでした。近親者の方をご存知でしょうか? もしもし? もしもし?」

 

一切の思考が停止した沈翊。

 

~ビーチ~

 

そこからは、ただ、呆然としながら、現場となったビーチにたどり着き、パトカーや警察官、鑑識が行きかう中、一人、砂浜を目指す沈翊。

 

海岸から、引き上げてくるたくさんの人々。

途中、車イスを回収した人とすれ違う。

目で追うのを見ると、見覚えがありそう。

 


ここで切ります。

 

★『猟罪図鑑』Ep.13-3 雑感★ 
 

沈翊は、本来、とても率直で、熱いものを胸に抱えている人で、だからこそ、標本男みたいな男を憎む気持ちは杜城たちにも引けをとらない。

 

今、彼は、そのエネルギーを内包しながら、犯罪捜査に役立てている。

この標本男も、おそらく、沈翊がいなければ、今後もまだ、おぞましい犯罪を続けながら、のうのうと生きていたかもしれない。

 

気付くか、気付かないか・・・

 

普通の人には解けない、こんがらがった紐をちゃんと時間と手間をかけて、正しい位置に戻してあげる。

今のドラマに求められるヒーロー像って、刑事でも医者でも、こういう感じ、多いですよね。

 

そうそう、ゆく先々で、問題を解決して、颯爽と去っていくっていうパターンも、ちょっと踏襲してるっぽいな。


あと、杜城が期待を裏切らず・・さりとて、ドラマを邪魔するほどの、ラブラブ光線を発するわけでもなく、いい感じです。

 

★『猟罪図鑑』Ep.13-4に続く★