2時間ちょいで、この内容をやろうと思ったら、そりゃ、内容を薄めにするか、既存の“説明しなくてもわかるよね”=ステレオタイプ(固定観念)というものの、助けをかりるしかないですよね。
ただ、それを多用すると、類型的・・と見られてしまう危険性もあります。
そこが、今後の物語を受け入れるための、共通認識になっているのかどうか、というところに掛かっているんじゃないのかな?というのが、大まかな序盤の感想です。
なお、こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、今回は特に、1800年代中期のタイが舞台ということで、国史、文化・風習など、まったく知らないことだらけ(笑)
その辺は、かなりアバウトになってると思います。
なにどういうこと? へぇ、昔ってそうだったの? など、それら無責任な視点も含め、ラストまでの完全ネタバレです。
いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。
『ManSuang』
แมนสรวง
2023年(Thai) Aug 24, 2023
2時間4分
視聴可能対象:13歳以上
制作: Be On Cloud
今回も(勝手に)分割です。
前記事をご覧になってない方は、こちらから・・・
『ManSuang』#3
<約束の1ヶ月後>
Wichiendej卿の前で、王子の踊りを披露する日が来ました。
もう一人の先輩団員も王子っぽい恰好なので、二人主役的な物語なのか、よくわからんないけど(笑) とりあえず、このまま、見ていきます。
それよりも、このWichiendej卿の視線の熱さが気になるわ~~。
この人、Khem以外見てないでしょ。(苦笑)
あと、客席袖から、先日、失礼な態度を取った従者Junがなにかしそうな雰囲気で控えてるのも、不穏な空気を醸し出してます。
一方、美しいKhemの踊りに、タホーンを叩きながら、魅入られているChatra。
舞台上から、踊りながら、ちらり、と、Wichiendej卿の様子を窺うKhem。
あろうことか、そのまま、Tinagの背中をつかみ、
踊りを中断することなく、舞台から降りると、Wichiendej卿のすぐ目の前で踊りはじめる、という暴挙に出る。
要は、勝手にステージを降りて、スポンサー席の前のアリーナで踊りはじめちゃった感じ?
こんなの、予定外も予定外でしょう。
なんだ、なにが起きたんだ?と、色めき立つ一同。
その時、Junが小走りに入ってきて、「旦那様、Suthinの家で何も見つけられませんでした」と報告をし始めると、黙って、邪魔するな、と右手で制するWichiendej卿。
踊っている間、その報告内容が気になって、集中力が途切れたのか、尻餅をつくように転んでしまうKhem。
(先輩Thianがなにか仕掛けたふうには見えなかったんだけど)
そんな大失態にも関わらず、Wichiendej卿から熱い視線を送られてます。
~ホール~
舞台終演後、皆が見ている前で、「これは、そこらの下品な民の踊りなのではなく、王室で披露される高貴な舞踊なのだ。お前のように、即興で踊ったりするものではないのだ」と叱責するマダムPhikun。
そうは言っても、ここ(ManSuang)だって王の御前(ごぜん)じゃないんだから、本来、王室で披露される舞踊とは、演目とか限定されてるのかもしれませんが。
Phikun「もし、(このまま、舞踊を)変えて踊り続けたいというのであれば、さっさと消えて、市場ででも踊るがよい! そして、もし、お前が誰かを誘惑したいのならば、Tubtimの売春宿で働くべきだ。ここで、汚らしいものを振りまき、我々踊り手の巨匠たちの名誉を汚すな!」
相当、お怒りです。
※Tubtimの売春宿・・・先日、絡まれた娼婦を庇った男前な、背の高い娼婦の名前がTubtimです。また後で出てきます。
その様子を冷ややかに見ている団員たち。(Wan以外)
静かに、ワイをして、「マダムは、私に新しい人生を与えてくださいました。決して、このようなことはいたしません。誓います。」
伏して詫びるKhem。
周囲の団員たちに聞こえるように、「王室舞踊は高度な芸術である。皆、これを覚えておくように。決して軽々しく考えてはなりません。巨匠の方々をないがしろにすれば、お前たちの人生は、終わりのない厄災に見舞われるだろう」と注意を与えるマダムPhikun。
~舞踊団 楽屋~
一人、化粧を落としているKhem。
その目に、涙が滲んでいる。
~Khemの回想~
もっと、Khemが若い頃のようです。
映像だけで、一切、セリフや音がないものの、はじめて、自分の身体を差し出さなければならなかったときのことかな。
(思い出すだけで、涙が滲んでくるKhem。)
(誰かわかりませんが)中年の女性が一度、口に含んだ薬のようなものを食べさせられ、
媚薬かなにか?
もしかして、これが、キンマ(蒟醤)とかいうモノ? ← 違ってたらすみません。私も当然、実物等、よく知らないんですけど。
その後、どっかのでっぷりと太った男の前に跪き、(咥えさせられたあげく)Khem自身の身体も弄ばれたらしい、と想像させるような映像が流れていく。
そんな屈辱的なことは、おそらく、1度や2度に留まらず、場所を変え、人を変え・・っていう状況だったんでしょう。
Khemが、Bodisorn卿の無茶な要望に応えようとするのも、いままでの生活から抜け出したい、と切に願うからですよね。
化粧台の前で、必死に、顔を拭うKhem。
こんな辛そうな顔をして、口許や耳元を拭うなんて、まさか・・・舞台が終わってから、なにかされたの?
まっくらな部屋の中で、自分の身体を抱きしめながら、悲痛な声をあげて泣く昔のKhem。
絞り出すような悲壮な声に、こちらまで胸が締め付けられるようです。
化粧を落としながら、あふれ出る涙をぬぐうKhem。
あ・・・もしかして、これから呼ばれるってこと?
いつしか、夜になり・・・
一人、真っ暗な舞台裏で落ち込んでいたKhemの元にやってきたのは、白猫ちゃん。
やさしく抱きかかえるKhem。
Khem「お前、どこにいこうとしてたんだい?」
結局、自分の部屋に連れていく。
Khem「さ、ここがおうちだよ、いい子ちゃん。 喉が渇いてるかい?」
Chatraの飼い猫ってわけじゃなくて、“ManSuang”に住みついてる猫なのかな。
見計らったように、皿をもって現れるChatra。
Chatra「今日の踊り、良かったよ・・」
Khem「あんたの太鼓の演奏にも感謝するよ。でも、マダムPhikunからは、きつく叱られたけどね」
猫を撫でながら、「お前の先生は、(実際に)王宮で踊り手をしていた人なんだ。お前の踊りを見てる間に、彼女が(ショックで)心臓発作を起こさなかっただけでも幸運だったよ」と、教えるChatra。
Khem「俺は、アユタヤから伝わる高尚な芸術を愚かにも汚す、ただの卑しく価値のない人間なのさ」
わざと自虐的なことを言うKhem。
Chatra「でも、その古い王国はとっくの昔に崩壊してしまっただろ」
猫ちゃんを抱きかかえながら微笑むChatra。
二人の間に、今日起きた騒動が噓のように、穏やかな時間が流れていきます。
Chatra「・・・もう、行かないと。」
Khem「今日はありがとな、Chatra」
振り返り、微笑みをみせ、出ていくChatra。
一人になり、猫ちゃんを抱きあげながら、Chatraの言葉を口にするKhem。
Khem「“今日の踊り、良かったよ”」
心が弱っているときに、一番言ってほしい言葉をくれる人に惹かれ、求めてしまう法則・・・ここでも発動させましょうか。
~どこかの寺院~
※映像として使われているのは、アユタヤのWat Phra Si Sanphet(ワット・プラシーサンペット)の仏塔だと思うんですが、違ってたらすみません。なにしろ、仏塔部分くらいしか、ヒントがないんです 😿
ただ、シーン撮影は、違うところでしたんじゃないかな。
そもそも、まだ、この時期はアユタヤ王朝の頃の影響が色濃く残ってるんでしょうが、全然、勉強してこなかったので、ここで、これらの寺院が使われる本当の意味合い、など、ほぼわかりません。(爆)
かろうじて、アユタヤ期で知ってるのって山田長政の名前くらいかな。(笑)
それも、『チェリマジ』のナコン・シータマラートを調べた時に出てきたので思い出した程度です。
私、ジョン万次郎とか、海外で奮闘した昔の日本人とか、結構好きなんですよね(笑)
KhemとWanには、“ManSuang”にて舞踊団で働く以外に、大事なミッションがありました。
っていうか、舞踊団はおまけで、こっちがメイン。(笑)
ワイをしながら、中に入る二人。
いくらなんでも、Bodisorn卿と、この二人が“ManSuang”で会うわけにもいかず・・・ここが、密会の場所ということですね。
Bodisorn卿「つまり、Wichiendej卿も、その文書はもっていないだと?」
Junが、Wichiendej卿に、“Suthinの家になかった”と報告したということは、彼らもまた、その文書を探しているということになります。
Khem「はい、間違いないと思われます」
ん~~と考えるBodisorn卿。
当てが外れた、ということね。
Bodisorn卿「では、“ManSuang”のどこかにあるに違いない。早急に探し出さねばならん」
頷く二人。
Bodisorn卿「王室では、次期王をまだ、任命されていない。次の治世がいつ始まるのか、わからない状況なのだ。もし、我々がその文書を手に入れる前に、事が起きたら、手遅れになってしまう」
Bodisorn卿は、進捗確認とプレッシャーをかけに来たのね。
ちなみに、余命を取りざたされてるラマ3世は、この方でございます。。
~“ManSuang” 裏の間~
掃除のためのバケツをもったWanが、舞台裏にやってくると、
「なぜだ、本当のことだろ? なんて、恥知らずな奴だ!」
言い争う声が聞こえてくる。
慌てて、駆け付けると・・・
先輩団員「お前は、先人の師たちの前で、芸術を極める修行をすると誓ったはずだ。男が男と寝るなんて、あの気持ち悪い娼婦たちよりも始末が悪い」
Khem「証明できるのか? 誰だ? 俺が男と寝たと、誰が言ったんだ?」
ん? 結局、Wichiendej卿って、あの舞台のあと、Khemを呼んだんだっけ?
先輩団員が言ってるのは、ただの憶測?噂話?
ここに来てから、誰かにそんなことされたんだっけ?
はっきり描かれていないので、確かめる術なし。
Khemが、周囲を見回すと、視線を反らす団員達。
Khem「名乗り出てみろよ!!」
今度は、先輩団員を指さすKhem。
Khem「(そんなことを言うのは)お前だけだ! このく〇ったれ野郎が!!」
先輩団員「Khem!!(怒)」
先輩から殴られそうになり、先に手を出すKhem。
一発で、床に倒される先輩団員。
更に、痛めつけようと、足蹴りを繰り出すKhemを、背後から羽交い絞めにする仲間たち。
そのまま、床に押し当て、身動きを封じられてしまうKhem。
Khem「お前、彼女たち(娼婦)のことを気持ち悪いなんて言ったけどな、彼女たちはただ、生きるためにしてるだけのことだ! (本当に)忌まわしいのはなんなのか、お前、知ってるのか? 数えきれないほどの情事を繰り返すバカや、他人を蔑み続ける鼻持ちならない奴らのことだ!」
先輩「このクソが!!」
卑怯にも、先輩が持っていたこん棒で殴られたのは、咄嗟に、KhemをかばったWanでした。
頭を押さえるWanもろとも、殴られ、蹴られるKhem。
それでも、挑むのを止めないKhem。
先輩団員「そいつを押さえとけ!」
二人がかりで押さえられ、身動きが取れないKhem。
騒ぎを聞きつけたChatraがやってきて、「やめろ!」と大声を出すも、「うるさい、引っ込んでろ!」と止められる。
かまわず、仲間の一人をぶん殴り、Khemを助けようとするChatra。
勢いあまって、舞台から落ちた4人に対し、水をぶっかけるマダムPhikunの助手さん。
あ・・マダムPhikunもいらした。。
周囲の人間も、皆、正座。
Phikun「どうして、皆、狂犬のようになってしまうのだ? お前たちがすることと言えば、ケンカばかり。少しも、頭を使って考えようとさえしない。ごらんなさい。今、こうして、すべてを破壊した。」
事情を説明したいよね、Chatra。。
でも、今は無理。
Phikun「もし、お前たちが、卑しい行動を改めることが出来ないのであれば、ここから出て、好きなだけ汚ない物をまき散らせばよい! そして、そこにいる先輩たち! どうして、新人と喧嘩をし続けるのですか? ここでのやり方に満足できないのであれば、即刻出ていきなさい!」
神妙な顔をする一同。
Phikun「舞台の緞帳(カーテン)を破ったのは誰? 今すぐ、申し出なさい!!」
~市場~
はい、場面変わって、市場デートのお時間です(笑)
どうやら、二人だけで、買い出しを命じられた模様です。
店の人「さぁ、ここには、いろいろな物がたくさんありますよ。どうぞ、お気軽にご覧ください。今、購入して、あとで食べることもできますよ」
Chatraが店の人と話しているすきに、こっそり、商品をくすねるKhem。
別に、今、これがどうしても欲しいとか、死ぬほどお腹が空いているから、というわけじゃなく、長年、次、いつ食べられるかわからないから・・という、半ばストリートチルドレンのような孤児生活を送ってきた習慣として身についてる感あり。(涙)
Chatra「(中国語)おばあさん、お美しいですねぇ」
店の人「(中国語)ありがとう、ありがとうね」
店の奥に行こうとしたおばあさんが、かごに入った商品を道に落とした隙に、反射的に、先ほどくすねた商品を元に戻したみたいに見えます。
ここで、棚を見て、
斜めに、一本、増えているのは、Khemが戻したから?
ここ映像だと一瞬で、戻したように見えるけど、さっと整えちゃうので、ちょっとわかりにくいんです。
戻したのか、再度、盗ったのか、では全然、話が変わってきちゃう。(苦笑)
そして、すぐさま、地面におちたものを拾い上げる
Khem。
Khemの中には、今までのぬぐいきれない過去と、生来、彼が持っている気質が、相反しながら混在してるみたいで、なかなか複雑です。
おばあさん「ありがとう(多謝/ドー・シア)、ありがとう」
Khem「ドーシア、ドーシア(ありがとう、ありがとう)」
おばあさんの言葉を繰り返すKhem。
Chatra「おばあさんは、ありがとうって言ったんだよ、君は、おばあさんに、ボーシンガン(どういたしまして)って言えばいいんだ」
Khemは、中国語がわからないのね。
私も、“ボーシンガン”がどういう漢字を書くのか、わかりません(涙)
素直に、お祖母さんに「ボーシンガン」と言うと、「お礼に、なにか差し上げましょう。あなたはとてもご親切な方ですね」といって、商品のお菓子をくれるお祖母さん。
ありがとうございます、と頭を下げるKhem。
その後・・・市場の道を歩くChatraとKhem。
おばあさんにもらったお菓子を見ながら、いろいろ思うところがあったようなKhem。
そうそう、情けは人の為ならず。
Chatra「君には、人を惹きつける魅力があるんだな」
Khem「ありがとう、それに、俺と一緒に、幕を直さなきゃならなくなって・・ごめん」
Chatra「君に言いたいことがある」
立ち止まるChatra。
Khem「何?」
Chatra「緞帳を引き破ったのは、君じゃなくて、俺だ。」
Khem「え? ちょっと待てよ、なんだって? じゃ、なんで、マダムPhikunに、自分がやったって申し出なかったんだ?」
Chatra「そのおかげで、君は、こんな風に俺と一緒に、市場に来られただろ」
単純に、久しぶりに外の世界に出られて良かっただろ?というニュアンスだけに非ず。😁
権力や金の力を笠に着て関係を迫られてばかりだったKhemにはピンと来ないかもしれませんが、BL界隈でなくとも、これって、世間一般的に口説かれてると申します。
いろいろ、学ぶことの多いKhemちゃんです。(笑)
最後の微笑みがいいのよ。
ここで、切りますね。
(おデートはまだまだ、つづくよ(笑))
★『Man Suang』#3 視聴後雑感★
Khem・・・😿
そもそも、このドラマの最初に、殺されちゃった(Bodisorn卿の甥)kijraksaの寝室に招かれていたくらいなので、あんなふうに、男の相手をさせられる生活はずっと続いていたんだろうけど、そんな生活から抜け出せるのか、と思いきや、結局、ここもなにも変わらないのかも。
ただ、当然の如く、先輩団員にしろ、他の団員にしろ、舞踊団に入っている人間が、すべて、その対象になるわけじゃないんですよね。
Khemの放つフェロモンが、特に、人を惑わせ、狂わせるのかも。。
Chatra・・・優しい。
それに、いい奴。。
二人と1匹の何気ないシーンが、ホッとします。
それなのに、私ときたら、意図的に、ChatraとKhemをくっつけよう、くっつけよう、と 言葉と画像を選んで、強調しているような気がしないでもないです(笑)
※ ↑上にも載せてますが、わたくし、時々、フリーサイトの画像も使わせていただくことがございます。
こちらは、グループで、写真とか、シルエットとか、いろいろ包括的に揃えられているので、とても助かってます。
偶に、どちらのですか、とか、ご質問をいただくので・・・再掲しますね。
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