個人的には、TinCanのターニングポイントだと思ってる、「Gucci, Good Job!予防注射編」です♪
無茶苦茶、ネタバレしまくってます。OKの方のみ、おすすみください。
4分割しています。
前半未読のかたは、こちらからどうぞ
『Love by chance』
【Ep.11】 (2/4)
~Canの自宅リビング~
ソファに寝ころんでいるCan。
目が完全に死んでます。。。
お掃除中のママが、ホウキとちり取りセットを手に持ち、Canに声をかけます。
ママ「ちょっと・・・!まだ、こんなところで寝っ転がってるの?たかが、サッカーの試合に負けたくらいで?」
うんざりした顔で、ママの顔を見上げるCan。
Can「母さんは、全然わかってないんだ。俺がどんなに傷ついてるか・・・」
ママ「ええ、この母にはさっぱりわかりませんね。だけど、私がこのホウキで、あんたをつつく前に、さっさと起き上がったほうがいいわよ。さっさと起きなさい!早く!それで、Gucciを車に乗せてちょうだい!」
それを聞いて、飛び起きるCan。
Can「はぁ?まさか、Gucciを捨てるつもりなの? そんなのダメだよ。Gucciは僕の子供みたいなものなんだよ。」
ママ「へぇ、そうなの? あんたの子供みたいなものなの?じゃ、どうして、この子の予防接種が1か月も遅れてるわけ? あ~あ、まったく。今すぐ、あんたのお尻をそこからどけなさい。さもないと、あんたは、Gucciをバスで獣医さんまで連れていく羽目になるわよ」
Can「は~い。わかったよ・・・」
ぼ~としながらも立ち上がるCan。
テーブルの角で、足をぶつける(笑)
Can「痛っ!」
忌々しそうに、テーブルを叩くCan。
呆れるママ(笑)
Can「オレには、悲しみに浸る時間も与えられないのかよ」
※イムちゃんが、グーกู(俺)、ムンมึง(お前)は、使ってはいけない言葉だと言ってましたね(笑)
ママ「こら、その言葉遣い!」
やっぱり、大人の前で使うと怒られるのね。(笑)
Can「独り言です。。。お母さん」
ママ「そう・・、でも、二度と私には聞かせないでね」
庭先で、Gucciに話しかけてるCan。
写真集みたいに可愛い!
Can「なぁ、そんなに心配するなよ。ちょっと獣医さんに会いにいくだけだよ。怖いことなんてないよ」
支度をおえて、出て来たLemon。
Ley「お兄ちゃんったら、そうやって甘やかすの、やめたら?ただの予防接種なのに。」
Can「甘やかしてなんかないよ。こいつ、病院のでっかい注射は怖がるんだよ」
Ley「へぇ~、そうですか・・」
Can「怖がるなよ、Gucci。兄ちゃん(P'can)がいつでも、お前のそばにいてやるからな」
Ley「ばからしい~」
ママ「さ、行くわよ、行くわよ」
Ley「行きましょ」
Can「でも、Gucciには、まだ、心の準備が・・・」
ママ、聞いちゃいません。(笑)
ママ「あ~、早く、車に乗せなさいよ」
Ley「こっちにおいで、Gucci!」
Leyの言葉で立ち上がるGucci。(笑)
ママ「でないと、自分でバスに乗っていくことになるわよ、Gucci」
さっさと、自分から動き出すGucci」。
女性陣のいう事は、すぐに聞くのね(笑)
いまさらながら、グッチは、英訳だと男の子みたいなんだけど・・・あれ?
リードもピンクだし、女の子なのかと思ってた。
Can「Gucci、おいで。このうちの女性は、お前にキツイんだよ。」
Ley「なに言ってんの?」
ママ「バスで行きたいんじゃない?」
Can「こら、そっちは、お姉ちゃん(P'Ley)の席だろ。」
後部座席のドアを開けるCan。
Can「さ、乗って。行こうな、いい子だ」
出かけるだけで大騒ぎだね(笑)
~動物病院~
病院前に車を停めたママ。
ママ「Can。Gicciを連れて中に入ってて。駐車場に停めてくるから」
Can「うん、母さん」
車から降りたとたん、リードを強くひいて、走り出すGicciと、引っ張られるCan。
Can「Gucci! Gucci!!」
ようやく、Gucciが誰かに駆け寄り、足をとめたところで、しゃがんだまま、お礼を言うCan。
Can「ありがとうございます・・・おかげで助か・・・」
顔を見たCan、言葉が止まる。。
Can「・・お前!」
これぞ『Lovebychance』(笑)
よりによって、Canの天敵と知ってか知らずか、なんか、ボスっぽい雰囲気を放つ、かっこいい人にすり寄ったGucci。 ← さすが、群れ種族の本能(笑)
特に力を入れるわけでもなく、普通に、リードを持って立っているだけのTin。
Can「Gucci!こっちこい!Gucci~」
動くどころか、お尻をぴたっと地面につけ、Tinのそばに、本格的に座りこむGucci。
Canが、いう事を聞いてもらえない飼い主であることが露呈(笑)
Can「Gicci、この裏切り者!」
無言で、リードの持ち手を見せ、返そうか?と、わざと小バカにするTin。
口元に笑みが浮かぶ。
Can「なに、笑ってんだよ!」
だって、こんな面白いシチュエーション、ある?
Can「Gicci!!」
いくら、Canが怒ろうと、これだもん(笑)
この、もふもふしたお尻、超かわいい。。。
何度見ても、可愛い。
何度見ても、笑える。
そして・・・この状況に、見つめあうしかない二人。。。
~病院前~
車を停め終わって戻って来たママとLey。
ママ「一体、どこ行っちゃったのかしら?」
周囲を見回すママたち。
そこへ、戻ってくるCanちゃん御一行。
ママ「あ、Can、どこにいってたのよ?」
Can「Gicciのせいだよ、母さん。こいつが逃げたんだ」
Ley「あの~、それで、どうして、P’TinがGucciのリードを持ってるんですか?」
ふふ、Leyに面識をもたせておいて良かったね。
話が早いわ。(笑)
Tin「この子が俺にむかって逃げて来たから、僕が止めたんだよ」
Ley「すごい偶然ですね~」
Lemonちゃんが、くねくね、よじれてる(笑)
Can「俺は、こんな偶然、嫌いだ」
Ley「ちょっと、お兄ちゃん、なんで、そんな失礼なこと言うの! P'Tinは、助けてくれたのよ」
Can「お前こそ、一度しかあったことないのに、なんで、“P”なんてつけて呼んでんだよ?」
ようやく、今まで黙って聞いていたママが、声を出しました。
ママ「Can! なぜ、友達に対して、そんな無礼なの?」
Can「母さん~!」
ママも、Tin側についた瞬間(笑)
ママ「(Tinに向かって)おかげで、助かったわ。」
Tin「どういたしまして。どうも、この子は、僕のことを気に入ってくれたみたいですね」
貴公子の雰囲気!(笑)
何言うんだよ、と呆れるCan。
ママ「だったら、一緒に中に入ってもらえるかしら? Gucci、こっちよ」
ママや、Leyに続き、ちらりと、Canのほうを一瞥して、中に入っていくTin。
Can「“僕のことを気に入ってくれたみたいですね”だと? この偽善者め~」
処置室では、Tinが飼い主のように、Gucciに寄り添い、Canは、ただ傍に棒立ち。
獣医さん(女医さん)も助手さんも、虜にするTin様。。。
途中、苦虫をかみしめたように、Tinを睨むと、涼しい顔で見返すTin。
もうだめだ、お腹痛い!(笑)(笑)(笑)
獣医「さぁ、おしまいよ、これで大丈夫。いい子だったわね~」
きまり悪そうに頭をかくCan。
予防注射は、Tinが傍で優しく撫でていたおかげで、すんなり終了(笑)
待合室に出てきたTin、Gucci、そして、Can。
ママ「ああ、終わったのね」
立ち上がり、Tinにお礼を言うママ。
ママ「本当にありがとう、Tin。Gucciが誰かにこんなに懐くなんて、初めてのことよ」
Tin「どういたしまして」
ママ「ああ、お昼ご飯、まだでしょ? 一緒にどう?」
まさか、まさか、一緒になんて言うなよな・・・と、不安そうな表情で、隣のTinを見るCan。
Canを凝視しながら、「よろしいんですか?」と答えるTin。
ママ「もちろんよ。」
Can「お前が、俺たちと一緒に行くなんてありえないだろ。お前はさっさと自分の場所に戻れよ。お前と一緒に飯を食うかと思ったら、食欲無くなったよ。お前、金持ちで賢いんだろ? 違うのか?なんで、わかんないんだよ、母さんはただ、社交辞令で誘っただけだ」
Canの耳を引っ張るママ。
Can「痛~いよ、母さん。もう、母さんったら!」
ママ「この子のいう事は聞かないでね。ただの雑音だから」
Ley「母の言う通りです。ご一緒しましょう、P'Tin」
がっつり、Canのほうを見るTin。
Tin「では・・・お言葉に甘えます」
OMG!
言葉も出ないCan。(笑)
してやったり・・・なTin。
楽しくてしょうがないんだろうね、Tin。
~食堂~
不機嫌丸出しのCan。
ママ「そう・・・Canに、こんなイケメンのお友達がいるなんて、思ってもみなかったわ~」
Ley「でしょ、でしょ、ママ~。私だって、お兄ちゃんみたいな人に、こんなかっこいいお友達がいるなんて、信じられないもん」
Tin「ありがとうございます」
Can「(小声で)・・・吐き気がする」
ママ「あなたは、Canと同じ学部なの?」
Tin「いえ、違います。僕は、国際学部です。」
ママ&Ley「へぇ~~~」
同時に感心する母子。
これが、一般的な反応なのね(笑)
Ley「だったら、どうやって、P'Tinは、兄と知り合いに?」
Can「ああ、俺もそれを知りたいくらいだよ、Ley。」
Canとしては、精一杯、嫌みを並べ立てはじめる。
Can「学期ごとに、10万TB(タイバーツ)の学費を払える金持ちのIC学生で、有名な苗字をお持ちのくせに、こんな庶民の食べ物なんて、胃が受け付けないだろ?これは、一皿40TBだぞ。お前がいつも食べてる4000TBじゃないんだぞ」
Tin「くだらないな・・・」
Can「お前!」
ママ「Can!!」
目で叱るママ。
Can「もう帰れよ」
バシン、とテーブルを叩くママ。
ママ「CantaLoupe!」
Can「やめてよ~~~、母さん~~~~。フルネームで呼ばないでくれよ!」
焦るCan。
今のやりとりで、おおよそのことに気づいたTin。
Tin「Can・・・っていうのは、Cantaloupeの略なんですか?」
んふ、と、了承の笑みで誤魔化すママ。
Can「なんだよ、なにか問題か?」
Ley「そうなんです。お兄ちゃんは、“Cantaloupe”から取って、私のLeyは、“Lemon”を省略したものなんです」
ママ「実際、この子は、この名前が気に入ってたの。でも、学校で友達にからかわれてから、フルネームのCantaloupeを嫌がって、Canっていうようになったのよ。そうよね、Cantaloupe?」
Ley「Cantaloupe」
ママ「Cantaloupe~」
息子と兄をからかう母子。
Tin「皆さん、とても、仲がいいんですね」
Can「母さん、俺、帰る。。全然、食欲ないから」
マジ顔でそう告げると、本当に、店を出ていくCan。
目で追いながら、「では、自分も失礼します」と立ち上がるTin。
予想外な展開に、顔を見合わせるママとLey。
Canの日頃の大食漢ぶりを思えば、これは大事件だものね(笑)
Ley「なんで、行っちゃったのかしら?」
Leyの、「Tin様だけでも、戻ってきて~」の手つきが可愛い(笑)
ママ「なによ、あんたまで。一体、どうしちゃったの?さ、食べるわよ」
Ley「食べていいの?」
ママ「お腹すいてるんでしょ」
Ley「もっと頼んでいい?」
~帰り道~
ずんずん、一人で歩いているCan。
車で追ってきたTinが、横づけした状態で声をかける。
Tin「Cantaloupe・・・」
Can「その名前で呼ぶな!」
Tin「乗れよ、送ってやる」
'`ィ (゚д゚)/
Can「やなこった。乗るわけないだろ。自分で帰る」
Tin「なぜだ?まだ、あのキスのこと、怒ってるのか?」
Can「シャレになってないぞ」
Tin「俺も別におかしくないぞ」
Can「だったら、なんで、俺に親切にしようとしたりすんだよ? あ~、そうか、なるほどな、俺を利用して、Peteを手に入れる気だな? いいか、よく聞けよ? ない、絶対ない!」
車から降りるTin。
Tin「気が変わって、もう、お前の友達の邪魔はしないと言ったら、どうする?」
Can「お前みたいな奴が?良心の呵責か?」
Tin「“Yes”と言ったら?」
Can「そんなの認めると思うか?お前は、いつも、みんなを見下してるじゃないか。俺にとって、お前はただの“誰からも相手にされない可哀そうな奴”だ!」
あら~、これまた、どんぴしゃなことを。。。
言い返してこないTinを見て、さすがに、言いすぎたと思ったCan。
Canはそういう子よ。
Can「・・・・ああ、悪い! 俺、言いすぎた」
悪いと思ったら、どんなに躊躇っても、ちゃんと謝る子です。
Tin「そうだ。お前の言う通り、俺は、“誰からも相手にされない可哀そうな奴”だ。友達もいない。家族も無関心だ。 お前にわかるか? 俺の母は単なる後妻だ。最初の妻よりも裕福で、親父と完璧につり合いが取れるからというだけの理由で、結婚したんだ。俺の名前ですら、ろくに考えてつけたわけじゃない。異母兄に近い響きの名前をつけただけだ。誰が、うちの相続者の筆頭なのかを示すためだ。」
はじめて聞く内容に、じっとTinから目をそらさず、聞きいるCan。
Tin「だから、俺は誰のことも信じない。でも、お前のことは信じたいと思えた」
衝撃を受けるCan。
Can「Tin・・・・俺・・・ごめん。あんなひどいこと、言うつもりじゃなかったんだ。でも
前は、お前だって、俺にあんな風だっただろ。それに、俺、思ってもみなかったんだ。お前に、そんな家庭の事情があるなんて・・・。」
ただ、黙って、Canを見ているTin。
Canの一言一言が、Tinの心に入ってるのがわかるね。
Can「なぁ、許してくれよ。俺、お前にひどいこと言っちゃった。」
ここ、目頭を強く押さえて、滲んだ涙を押さえ込んでる。
本人は芝居だと種明かしをしてるつもりだろうけれど、これ見て、どうして、偽悪じゃないと言えるの?
Tin「お前ってやつは・・・今、俺が話したことを本当だと思ったのか?」
Can「はぁ?」
Tin「ただの嘘を、まんまと信じるとは・・・、どこまでお人よしだ」
Tinに掴みかかるCan。
Can「本当に、俺に嘘をついたのか?」
Tin「俺のいうことをまともに取ったお前がバカなんだよ」
悲しみをたたえた目で、怒りながら、Tinを突き飛ばすCan。
Can「消えちまえ! 二度と俺の前に、その面、見せんな!」
そう言い捨てると、歩き出すCan。
じっと目で追い続けるTin。
★【Ep 11】2/4 雑感★
ああ、やっぱり、このパートは、本当に大好き。
会えばケンカのこの二人。
確かに最初は、Canのほうが潜在的にTinのことが気になるというか、気に障るというか、一方的に、しかも自分のことでもないのに、半ば、けんかを吹っ掛けるような形で始まりましたが、Tinはいち早く、気づいちゃいましたね。
Canといると楽しいんです。
Canが自分にムキになって、つっかかってくるほど、なんだか、胸の中が沸き立つような気になるんです。
誰のことも信じずに心を閉ざしてきたけれど、本当は信じ合える相手を渇望してきたTinにとって、Canがその相手なのかもしれない、と。
と、同時に、失うことの恐怖も知っているTinは、無意識に、Canを試すようなことをしてしまうのです。
恋の原点でもあり、深い人間関係を求めている証でしょう。
離れるなら離れてしまえ。俺はこんなに嫌な人間なんだ。
わざと怒らせたはずのCanの目に、怒りはもとより、それ以上の悲しみが浮かんでいた時、はじめての感情に戸惑うTinがいいですね。
Tinもまた、まだ、道の途中。