逢いたい人に、逢いに行くために使う時間は惜しくない。

 

 

無茶苦茶、ネタバレしまくってます。OKの方のみ、おすすみください。お願い
 

4分割しています。

前半未読のかたは、こちらからどうぞ

【Ep.05】 (1/4)

【Ep.05】 (2/4)

 

『AChanceToLove(LBC2)』

【Ep.05】 (3/4)

 

~サッカー場~

一人で、先にきて、練習をしているCan。

Noに話しかけられて、振り向く。

No「なんで、こんなに早く来たんだ?」

 

無心になりたいからです!(笑)

 

Noの顔を見るなり、「P'No~~~おーっ!」と走ってくるCan。

「なんだよ、なんだよ」とCanの体当たりをかわしつつ、「おい、助けろよ~~」と、隣のチャンプに助けを求めるNo。

Can「自分でもどうしていいのか、わからないんですおーっ!

 

かたや、隣では、Jobが、Champに、看護師ちゃんの話を夢中でしてます。

Job「マジですって。俺があったその看護師の子、すっごく色白なんですよ。」

ああ、携帯電話、買ってあげたっていう子よね。

Champ「Job・・・」

Job「それに、瞳が大きく見えるコンタクトを入れてるみたいに、目がすっごく大きいんですよ。」

 じゃ、きっと入れてるよ。ニヤリ

 

No「Champ、こいつの話なんか聞くな。俺のほうを見ろよ。おい、Can!!」

Noをがっちり押さえてるCan。(笑)

 

Job「彼女が、アスリートが好きなんで、俺、このチームに参加したんですよ」

Jobの話を聞いているChampに、「まず、俺を助けろ、、殺される・・・」と訴えるNo。

 

No「お前、どうかしたのか?」

ようやく、Canに訊ねるNo。

Can「P'No・・・」

No「なんだよ・・・」

Can「P'Noがもし、誰かに口説かれたらどうなります? どうするつもりですか?」

No「なんで、俺がそんなこと、わかるんだよ?あいつは俺を口説いたことなんかない。気づく前に、もうやっちゃったんだ・・・」

すみません。。あまりにも見事な自爆ぶりに、マジで笑ってしまいました。。

驚くCan。。。

Can「?!」

No「・・・!」

ぎこちなく、隣のChampたちのほうを見るNo。

腕組みをするChampとJob。(笑)

No「・・・・・あ、そうだ、Can、俺、ICの学生を見かけたぞ。入口のところで、待ってるようだった。」

なんとか、話題を変えるNo。

Can「・・・・・誰のことですか?」

Canの口調は、固めです。

この辺で、もう、Canの頭の中には、たった一人しか思い浮かんでないよ。

No「知らないけど、ICの奴だってことはわかる。なんか偉そうだったし、色も白かったな。誰とも話してなかったぞ・・」

そこまで聞くと、なにも言わずに、走り出すCan。

く~~~、ここ、並みの恋愛ドラマだったら、もっと力入れちゃうとこよね!!(笑) ← でも、下手に盛り上げたら、終わってしまうがな。。

まだ、5話じゃ、我慢かぁ~~~!

 

でもね、Tinが自分を待ってるって聞いただけで、一目散に走るんだよ。。。

 

もう、Canちゃんの胸には、こんなにもわかりやすく、突き動かしちゃう何かが灯ってるんだよ。

認めるのが怖くて、深く考えるのをやめてるけど。(苦笑)

 

残されたNo。

No「おい、Can!!・・・あいつ、なんで、あんなに急いだんだ?」

 

Job「(そんなことより)ちょっと待ってくださいよ、P'No」

No「は?」

Job「先輩が寝たのって誰のことですか?」

まったく、ストレートに聞くわね。。

Job「なんか、怪しいですね」

No「あ~~~~、もう練習時間じゃん。俺、着替えてこないと・・・じゃあな。」

またまた、逃げ出すNo。

Champ「No、なんで、逃げんだよ!?」

Job「ほぉ~、いつのまにこんなことに?」

Champ「素早かったな。ああ、練習しようぜ」

Job「行きましょう」

 

 

 

~サッカー場のエントランス~

椅子に腰かけているTin。

まさか、こんなにお行儀よく待っているとは予想外でした。

 

Canが走ってきたのに気付き、立ち上がる。。。

Can「こんなところで何してる?」

Tin「点数稼ぎをするために来たんだ・・・」

Can「なんの点数だ? サッカーか? でも、お前、サッカーなんてやらないだろ?ああ~、うちのキャプテンに、点数稼ぎしにきたのか。でも、うちのチームはもう一杯だぞ。もうこれ以上、部員はいらないんだ」

そもそも、誰が、サッカーをすると言いました?

Tin「わかってるだろ・・・」

Can「わからないよ。俺、馬鹿だから。お前の言うことなんて、理解できないよ」

急に、手を伸ばし、Canの顎を押さえるTin。

あの~~~、ここ、結構、人、通るけどいいの?

Tin「顔が赤いな・・・」

Tinの手を振りほどくと、自分の頬を両手で押さえるCan。

可愛い~~~!

Can「誰が、顔が赤いんだよ!俺、全然、恥ずかしくなんかないぞ・・・」

なんだ、これ。

可愛い~~~~!!

一家に一人レベルだな。。。

 

Tin「お前がそういうなら、そうなんだろな・・・」

う~~~、このときのTinの顔の、やさしいこと!

そういうと、持っていた紙袋を差し出すTin。

Tin「お前のために買ってきた・・・。わかってるよ。金じゃ、お前は買えないんだろ。でも、これはただの菓子だ。それなら、受け取れるだろ?」

Can「う~~ん、ただの菓子なら・・・」

ちらりと、袋の中身を見たときには、すでに、もう自分で袋を持ってるCanちゃん。(笑)

Can「おお! すげぇ、みんな、うまそう!これ、見ろよ。ラッキ~♪」

お菓子に夢中なCanは、Tinが近寄ったことに気づきません。

Tin「Can・・・」

Canが「ん?」と正面をみた瞬間、ちゅ、っと軽くキスするTin。

 

Tinの表情が・・・今までとは違うの。

ちゃんと、愛しいって目が語ってるの。。

恋は常に加速モードよ!

昨日までのTinはもういないのよ!

 

 

でも、本当は、このフルスロットル状態に、ちょっと驚いてるところもあります。

 

Can「・・・・・」

Canが固まっちゃうのは相変わらず。。

微笑んだTinが、「これで支払い済みだ。さっき、言っただろ。点数稼ぎに来たって・・・」

ちょっとだけ、指でCanの唇に触れると、一瞬、ほほえみ、立ち去るTin。

 

ごめん、Can、ちょっと被ってるけど、許して!

 

そんなTinの後ろ姿をじっと見つめるCan。

Can「む~~~~~、あいつ、また、キスしやがった!」

唇をゴシゴシするCan。

Can「それに、なんで、俺の心臓はこんなに早く脈打ってんだ?」

ブルブルブル・・・と体を震わせるCan。

 

それを、普通は『胸の高鳴り』って言うんだよ。

でもね、『お腹のトンボ』の方が分かりやすいなら、じゃ、それで!(笑)

 

それでも、すぐに、紙袋の中のお菓子を見ちゃう。。。

Can「でも、これ、すごくうまそう!これなんか見ろよ。まず、どれから先に食べようかな?こんなにたくさんある!」

 

~Noの自宅前~

こっちも、紙袋を持ったKlaが、そっと門の前にやってくる。

どうして、揃いもそろって、庶民にベタぼれしちゃった金持ちの坊ちゃんって、アプローチが似てくるのかな(笑)

 

Kla「全部、僕が選んだんです。気に入ってくれるといいんですけど・・・P’No」

門扉に紙袋をひっかけると、周囲を見回し、すぐに姿を隠す。。

しばらくして・・・。

帰宅したNoが、門にかけられた紙袋に気づく。

不思議そうに、手に取るNo。

ハートの付箋に書かれたメッセージに目を通す。

 

Kla:もし、辛くてスパイシーなのが好きだったら、“Bento”を食べてください。

 

袋の中に入っている“Bento”を取り出すNo。

 

Kla:でも、もし、マイルドなのが好きなら、“Jele Vita Bead”を飲んでくださいね

 

“Jele Vita Bead”を取り出すNo。

たぶん、この間の夜、CanLey兄妹がチューチュー飲んでたやつの、味違いだと思う。。。

 

Kla:会いたいです。今は、P'Noが、僕には会いたくないってわかってます。でも、会いたくて、こんなことをしちゃいました。

 

No「こいつ・・・!」

どこかで聞いているかもしれないKlaにむかって叫ぶ、ちょっとどことなく嬉しそうなNo。

 

~Tinの自室~

Tinさん、お勉強中です。。。

ピコン!

メッセージ着信。

 

 

Can:携帯、ありがと。ちゃんとお前に返すよ。

 

すぐさま、電話するTin。

Can 《 もしもし・・・なんで、電話なんかしてきたんだ?》

Tin 《話すほうが楽だ》

Can 《 メール打つのなんて、難しくないよ。もう、ほとんど打ち終える 》

Tin  《 新しい携帯は気に入ったか?》

Can 《うん! 気に入ったよ。あの俺の古いのより、全然、早いんだ。ゲームするのにだって、最高だよ。お前がたまたま誤って俺の携帯を落としたのが 幸運だったのか、悪かったのか、わかんないよ》

Tin 《ん・・・そうだな・・・》 ← ちょっと気が咎めてる?(笑)

Can 《(でも)幸運だったんだよな。お前には分割で返済できるじゃん。一括で支払うのに十分な金なんてないしさ・・・。実際、お前っていい奴だよ。》

Tin 《俺は、お前を口説くのにふさわしいか?》

無言・・・・。 ← 電話の向こうで、困ってるCanが見えるようです(笑)

Tin 《Can?》

Can 《わかんないよ》

Tin《イエスかノーだけでも 答えてくれ》

Can 《わかんないって言っただろ。俺にわかるのは・・・お前に口説かれても、鳥肌は立たないってことだよ

それは、ほぼ、Yesじゃいけないの?

うっすらと微笑むTin。

Tin 《だったら・・・俺も本気でいくぞ》

Can 《だから、わかんないって! もう眠くなった。切るぞ》

切れてしまった携帯をしばらく見つめるTin。

まだまだ、話していたかったんでしょ?

 

Tin「これからは、本気出していくぞ」

このどSっぷりが・・・どういうわけか、実際、5歳の小猿に翻弄されるのを見るのが、楽しいんですけどね。

 

~AeとPondの部屋~

机に座り、PCを見ているAe。

まだ、表情や全体的な雰囲気は虚ろな感じね。

 

ベッドに寝ころび、スマホを見ていたPondが、「Ae・・・」と声をかける。

振り向くAe。

Pond「コンビニ行くけど、一緒に行くか?」

Ae「ああ・・・行くよ」

短いけど、挟んできたね。。。

でも正直、このシーン、5話、最後まで見ても、意味がわかりません。。。

 

一応、Pondと、普通に会話をしたり、行動するようになったAeを見せたかったのかな。

 

~Tarの部屋~

こちら、5話にしてようやく登場しました。(Earthくん、チェンマイから出られないんだって。ショボーン

フランスに留学中のTarです。

スカイプで、Tumと電話中かな?

Tum「もしもし?Tar・・・」

兄のTumの顔を見て、笑顔を見せるTar。

Tar「こんばんは。P'Tum」

Tum「変わりないか?」

Tar「ん~、ちゃんとやってるよ。学校がはじまったばかりで、ここ数日、忙しかったけどね。P'Tumはどう?」

Tum「う~ん、元気だよ。どんな種類の曲を書いたらいいかなって考えてるところだ。」

Tar「曲を書く?へぇ、いまや、アーティストになったの?P'Tumの歌は、なにか進捗があったの?」

Tum「どんな曲を書いたらいいのか、まだ、わからないんだ。全然、思いつかない・・・」

少し考えるTar。

Tar「ラブソングなんかどう? それなら、みんなが気に入るんじゃない?」

Tum「ラブソング?・・・・どうかな。」

少し話題を変えるTum。

Tum「今、なにしてた?」

Tar「ああ、課題をやってたよ。課題に関係する記事やプリントを読んでたんだ・・・。終わったら、シャワーを浴びるよ。P'Tumは?そっちも寒くなった?」

Tum「おい、ここはタイだぞ。相変わらず、暑いよ」

思わず、笑ってしまうTar。

Tar「もし、時間があれば、こっちに遊びに来てよ。」

Tum「ところで、おまえ、今度はいつ戻る?」

Tar「う~ん、まだ、はっきりわかんないけど、長期休暇になったら、絶対に、P'Tumに会いに戻るよ・・。僕らの両親に、すごく会いたがってたって伝えてね」

Tum「今度、お前が戻ってきたら、お前のデザートを食べられるのか?」

Tar「当然だよ!今年は、僕、本当にたくさんのデザートの作り方を勉強したんだからね。僕の腕前は確実に向上したと思うよ。」

Tum「休みだったんだよな?」

Tar「うん」

Tum「じゃ、もう邪魔しないよ」

Tar「Ok。シャワー浴びてから、寝るね。お休み・・・」

Tum「ああ、お休み・・・」

 

PCを閉じるTar。

 

軽く溜息をつき、目を閉じる。。。

遠く離れた兄弟が、テレビ電話を通じて、会話する・・・と思えば、何も違和感のない内容だけど。。。

 

時を止めないと耐えられなかったTarと、寄り添ってきたTumが、膠着状況にならないことだけを期待するのみ。。

 

 

 

★【Ep 05】3/4 雑感★

さんざん、筋追い中では、 「恋」と表現し、たきつけておりますが、実際、今のTinは、目の前に現れた救世主に夢中になってる状態なので、それこそ『現を抜かしてる』、究極のハイ状態にあるだけです。微妙ですけどね。「切実さ」まではもう一歩!

見た目、そうは見えないかも知れませんが。(苦笑)

 

一方、Canは、未知の感情には慎重です。

だからこそ、怖がらずに、自分の気持ちに忠実になって「恋」をしてほしいとおもいます。

もう、「愛」は余りあるほど、身体の中に蓄えている人だから。

きっと無敵になるよ。

Tinと、周囲と、自分のために。

 

★【Ep 05】4/4に続く★