逢いたい人に、逢いに行くために使う時間は惜しくない。
無茶苦茶、ネタバレしまくってます。OKの方のみ、おすすみください。
4分割しています。
前半未読のかたは、こちらからどうぞ
『AChanceToLove(LBC2)』
【Ep.05】 (3/4)
~サッカー場~
一人で、先にきて、練習をしているCan。
Noに話しかけられて、振り向く。
No「なんで、こんなに早く来たんだ?」
無心になりたいからです!(笑)
Noの顔を見るなり、「P'No~~~」と走ってくるCan。
「なんだよ、なんだよ」とCanの体当たりをかわしつつ、「おい、助けろよ~~」と、隣のチャンプに助けを求めるNo。
Can「自分でもどうしていいのか、わからないんです」
かたや、隣では、Jobが、Champに、看護師ちゃんの話を夢中でしてます。
Job「マジですって。俺があったその看護師の子、すっごく色白なんですよ。」
ああ、携帯電話、買ってあげたっていう子よね。
Champ「Job・・・」
Job「それに、瞳が大きく見えるコンタクトを入れてるみたいに、目がすっごく大きいんですよ。」
じゃ、きっと入れてるよ。
No「Champ、こいつの話なんか聞くな。俺のほうを見ろよ。おい、Can!!」
Noをがっちり押さえてるCan。(笑)
Job「彼女が、アスリートが好きなんで、俺、このチームに参加したんですよ」
Jobの話を聞いているChampに、「まず、俺を助けろ、、殺される・・・」と訴えるNo。
No「お前、どうかしたのか?」
ようやく、Canに訊ねるNo。
Can「P'No・・・」
No「なんだよ・・・」
Can「P'Noがもし、誰かに口説かれたらどうなります? どうするつもりですか?」
No「なんで、俺がそんなこと、わかるんだよ?あいつは俺を口説いたことなんかない。気づく前に、もうやっちゃったんだ・・・」
すみません。。あまりにも見事な自爆ぶりに、マジで笑ってしまいました。。
驚くCan。。。
Can「?!」
No「・・・!」
ぎこちなく、隣のChampたちのほうを見るNo。
腕組みをするChampとJob。(笑)
No「・・・・・あ、そうだ、Can、俺、ICの学生を見かけたぞ。入口のところで、待ってるようだった。」
なんとか、話題を変えるNo。
Can「・・・・・誰のことですか?」
Canの口調は、固めです。
この辺で、もう、Canの頭の中には、たった一人しか思い浮かんでないよ。
No「知らないけど、ICの奴だってことはわかる。なんか偉そうだったし、色も白かったな。誰とも話してなかったぞ・・」
そこまで聞くと、なにも言わずに、走り出すCan。
く~~~、ここ、並みの恋愛ドラマだったら、もっと力入れちゃうとこよね!!(笑) ← でも、下手に盛り上げたら、終わってしまうがな。。
まだ、5話じゃ、我慢かぁ~~~!
でもね、Tinが自分を待ってるって聞いただけで、一目散に走るんだよ。。。
もう、Canちゃんの胸には、こんなにもわかりやすく、突き動かしちゃう何かが灯ってるんだよ。
認めるのが怖くて、深く考えるのをやめてるけど。(苦笑)
残されたNo。
No「おい、Can!!・・・あいつ、なんで、あんなに急いだんだ?」
Job「(そんなことより)ちょっと待ってくださいよ、P'No」
No「は?」
Job「先輩が寝たのって誰のことですか?」
まったく、ストレートに聞くわね。。
Job「なんか、怪しいですね」
No「あ~~~~、もう練習時間じゃん。俺、着替えてこないと・・・じゃあな。」
またまた、逃げ出すNo。
Champ「No、なんで、逃げんだよ!?」
Job「ほぉ~、いつのまにこんなことに?」
Champ「素早かったな。ああ、練習しようぜ」
Job「行きましょう」
~サッカー場のエントランス~
椅子に腰かけているTin。
まさか、こんなにお行儀よく待っているとは予想外でした。
Canが走ってきたのに気付き、立ち上がる。。。
Can「こんなところで何してる?」
Tin「点数稼ぎをするために来たんだ・・・」
Can「なんの点数だ? サッカーか? でも、お前、サッカーなんてやらないだろ?ああ~、うちのキャプテンに、点数稼ぎしにきたのか。でも、うちのチームはもう一杯だぞ。もうこれ以上、部員はいらないんだ」
そもそも、誰が、サッカーをすると言いました?
Tin「わかってるだろ・・・」
Can「わからないよ。俺、馬鹿だから。お前の言うことなんて、理解できないよ」
急に、手を伸ばし、Canの顎を押さえるTin。
あの~~~、ここ、結構、人、通るけどいいの?
Tin「顔が赤いな・・・」
Tinの手を振りほどくと、自分の頬を両手で押さえるCan。
可愛い~~~!
Can「誰が、顔が赤いんだよ!俺、全然、恥ずかしくなんかないぞ・・・」
なんだ、これ。
可愛い~~~~!!
一家に一人レベルだな。。。
Tin「お前がそういうなら、そうなんだろな・・・」
う~~~、このときのTinの顔の、やさしいこと!
そういうと、持っていた紙袋を差し出すTin。
Tin「お前のために買ってきた・・・。わかってるよ。金じゃ、お前は買えないんだろ。でも、これはただの菓子だ。それなら、受け取れるだろ?」
Can「う~~ん、ただの菓子なら・・・」
ちらりと、袋の中身を見たときには、すでに、もう自分で袋を持ってるCanちゃん。(笑)
Can「おお! すげぇ、みんな、うまそう!これ、見ろよ。ラッキ~♪」
お菓子に夢中なCanは、Tinが近寄ったことに気づきません。
Tin「Can・・・」
Canが「ん?」と正面をみた瞬間、ちゅ、っと軽くキスするTin。
Tinの表情が・・・今までとは違うの。
ちゃんと、愛しいって目が語ってるの。。
恋は常に加速モードよ!
昨日までのTinはもういないのよ!
でも、本当は、このフルスロットル状態に、ちょっと驚いてるところもあります。
Can「・・・・・」
Canが固まっちゃうのは相変わらず。。
微笑んだTinが、「これで支払い済みだ。さっき、言っただろ。点数稼ぎに来たって・・・」
ちょっとだけ、指でCanの唇に触れると、一瞬、ほほえみ、立ち去るTin。
ごめん、Can、ちょっと被ってるけど、許して!
そんなTinの後ろ姿をじっと見つめるCan。
Can「む~~~~~、あいつ、また、キスしやがった!」
唇をゴシゴシするCan。
Can「それに、なんで、俺の心臓はこんなに早く脈打ってんだ?」
ブルブルブル・・・と体を震わせるCan。
それを、普通は『胸の高鳴り』って言うんだよ。
でもね、『お腹のトンボ』の方が分かりやすいなら、じゃ、それで!(笑)
それでも、すぐに、紙袋の中のお菓子を見ちゃう。。。
Can「でも、これ、すごくうまそう!これなんか見ろよ。まず、どれから先に食べようかな?こんなにたくさんある!」
~Noの自宅前~
こっちも、紙袋を持ったKlaが、そっと門の前にやってくる。
どうして、揃いもそろって、庶民にベタぼれしちゃった金持ちの坊ちゃんって、アプローチが似てくるのかな(笑)
Kla「全部、僕が選んだんです。気に入ってくれるといいんですけど・・・P’No」
門扉に紙袋をひっかけると、周囲を見回し、すぐに姿を隠す。。
しばらくして・・・。
帰宅したNoが、門にかけられた紙袋に気づく。
不思議そうに、手に取るNo。
ハートの付箋に書かれたメッセージに目を通す。
Kla:もし、辛くてスパイシーなのが好きだったら、“Bento”を食べてください。
袋の中に入っている“Bento”を取り出すNo。
Kla:でも、もし、マイルドなのが好きなら、“Jele Vita Bead”を飲んでくださいね
“Jele Vita Bead”を取り出すNo。
たぶん、この間の夜、CanLey兄妹がチューチュー飲んでたやつの、味違いだと思う。。。
Kla:会いたいです。今は、P'Noが、僕には会いたくないってわかってます。でも、会いたくて、こんなことをしちゃいました。
No「こいつ・・・!」
どこかで聞いているかもしれないKlaにむかって叫ぶ、ちょっとどことなく嬉しそうなNo。
~Tinの自室~
Tinさん、お勉強中です。。。
ピコン!
メッセージ着信。
Can:携帯、ありがと。ちゃんとお前に返すよ。
すぐさま、電話するTin。
Can 《 もしもし・・・なんで、電話なんかしてきたんだ?》
Tin 《話すほうが楽だ》
Can 《 メール打つのなんて、難しくないよ。もう、ほとんど打ち終える 》
Tin 《 新しい携帯は気に入ったか?》
Can 《うん! 気に入ったよ。あの俺の古いのより、全然、早いんだ。ゲームするのにだって、最高だよ。お前がたまたま誤って俺の携帯を落としたのが 幸運だったのか、悪かったのか、わかんないよ》
Tin 《ん・・・そうだな・・・》 ← ちょっと気が咎めてる?(笑)
Can 《(でも)幸運だったんだよな。お前には分割で返済できるじゃん。一括で支払うのに十分な金なんてないしさ・・・。実際、お前っていい奴だよ。》
Tin 《俺は、お前を口説くのにふさわしいか?》
無言・・・・。 ← 電話の向こうで、困ってるCanが見えるようです(笑)
Tin 《Can?》
Can 《わかんないよ》
Tin《イエスかノーだけでも 答えてくれ》
Can 《わかんないって言っただろ。俺にわかるのは・・・お前に口説かれても、鳥肌は立たないってことだよ》
それは、ほぼ、Yesじゃいけないの?
うっすらと微笑むTin。
Tin 《だったら・・・俺も本気でいくぞ》
Can 《だから、わかんないって! もう眠くなった。切るぞ》
切れてしまった携帯をしばらく見つめるTin。
まだまだ、話していたかったんでしょ?
Tin「これからは、本気出していくぞ」
このどSっぷりが・・・どういうわけか、実際、5歳の小猿に翻弄されるのを見るのが、楽しいんですけどね。
~AeとPondの部屋~
机に座り、PCを見ているAe。
まだ、表情や全体的な雰囲気は虚ろな感じね。
ベッドに寝ころび、スマホを見ていたPondが、「Ae・・・」と声をかける。
振り向くAe。
Pond「コンビニ行くけど、一緒に行くか?」
Ae「ああ・・・行くよ」
短いけど、挟んできたね。。。
でも正直、このシーン、5話、最後まで見ても、意味がわかりません。。。
一応、Pondと、普通に会話をしたり、行動するようになったAeを見せたかったのかな。
~Tarの部屋~
こちら、5話にしてようやく登場しました。(Earthくん、チェンマイから出られないんだって。)
フランスに留学中のTarです。
スカイプで、Tumと電話中かな?
Tum「もしもし?Tar・・・」
兄のTumの顔を見て、笑顔を見せるTar。
Tar「こんばんは。P'Tum」
Tum「変わりないか?」
Tar「ん~、ちゃんとやってるよ。学校がはじまったばかりで、ここ数日、忙しかったけどね。P'Tumはどう?」
Tum「う~ん、元気だよ。どんな種類の曲を書いたらいいかなって考えてるところだ。」
Tar「曲を書く?へぇ、いまや、アーティストになったの?P'Tumの歌は、なにか進捗があったの?」
Tum「どんな曲を書いたらいいのか、まだ、わからないんだ。全然、思いつかない・・・」
少し考えるTar。
Tar「ラブソングなんかどう? それなら、みんなが気に入るんじゃない?」
Tum「ラブソング?・・・・どうかな。」
少し話題を変えるTum。
Tum「今、なにしてた?」
Tar「ああ、課題をやってたよ。課題に関係する記事やプリントを読んでたんだ・・・。終わったら、シャワーを浴びるよ。P'Tumは?そっちも寒くなった?」
Tum「おい、ここはタイだぞ。相変わらず、暑いよ」
思わず、笑ってしまうTar。
Tar「もし、時間があれば、こっちに遊びに来てよ。」
Tum「ところで、おまえ、今度はいつ戻る?」
Tar「う~ん、まだ、はっきりわかんないけど、長期休暇になったら、絶対に、P'Tumに会いに戻るよ・・。僕らの両親に、すごく会いたがってたって伝えてね」
Tum「今度、お前が戻ってきたら、お前のデザートを食べられるのか?」
Tar「当然だよ!今年は、僕、本当にたくさんのデザートの作り方を勉強したんだからね。僕の腕前は確実に向上したと思うよ。」
Tum「休みだったんだよな?」
Tar「うん」
Tum「じゃ、もう邪魔しないよ」
Tar「Ok。シャワー浴びてから、寝るね。お休み・・・」
Tum「ああ、お休み・・・」
PCを閉じるTar。
軽く溜息をつき、目を閉じる。。。
遠く離れた兄弟が、テレビ電話を通じて、会話する・・・と思えば、何も違和感のない内容だけど。。。
時を止めないと耐えられなかったTarと、寄り添ってきたTumが、膠着状況にならないことだけを期待するのみ。。
★【Ep 05】3/4 雑感★
さんざん、筋追い中では、 「恋」と表現し、たきつけておりますが、実際、今のTinは、目の前に現れた救世主に夢中になってる状態なので、それこそ『現を抜かしてる』、究極のハイ状態にあるだけです。微妙ですけどね。「切実さ」まではもう一歩!
見た目、そうは見えないかも知れませんが。(苦笑)
一方、Canは、未知の感情には慎重です。
だからこそ、怖がらずに、自分の気持ちに忠実になって「恋」をしてほしいとおもいます。
もう、「愛」は余りあるほど、身体の中に蓄えている人だから。
きっと無敵になるよ。
Tinと、周囲と、自分のために。