ここのパートで唯一惜しかったのは、「なんで、そこに1個だけ落ちてるの?」だったコンクリートブロックの破片かなぁ(笑)

 

以下の内容は、成人を対象としています。

暴力的な描写、性行為、暴力的な言葉が含まれている可能性があります。
視聴者(および読者)の裁量をお勧めします。

 

本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

全体で、5分割払いしてます。

前半未読の方は

★【Ep 12】(1/5) はこちらから★    

★【Ep 12】(2/5) はこちらから★ 

 

 

【Ep12】(3/5)

 

~校舎前の通路~

Lhong「聞こえたか? お前は、オレに決して勝てないんだよ!Tharnはオレのものだ!ちゃんと聞いたか? あいつはオレのものだ」

Typeに馬乗りになり、殴りつけるLhong。

Lhong「オレは、Tharnの側に、4年もいたんだぞ。」

Lhongの腕を掴み、殴るのを阻むType。

Type「4年も、(みすみす)無駄にしてたのか?」

Typeの首を絞めるLhong。

Lhong「うるせぇ! 口を閉じろ! 黙れ!」

Type「Tharnは、お前なんか絶対、好きにならない。よく覚えておけ!」

Lhong「なにも知らないくせに、口出しするな!オレは、あんなくだらない奴らとは違うんだ。あいつらはオレの言うことを信じて・・・簡単に、Tharnのことを信じなくなった。オレとは違ってな」

その間も、首を絞められ、苦しそうな咳を繰り返すType。

Lhong「俺は、Tharnを信じてる。オレだけが、あいつのことを愛してるんだ。オレほど、あいつにふさわしい人間はいないんだ」

Type「だからといって、お前にTarを傷つける権利なんかない」

Lhong「権利がないだと?」

苦し気なType。

Lhong「Tarは言ってたよ、Tharnが一番自分を愛してたってな。でも、お前も見ただろ?あのガキが、あの男たちに一晩中してくれってねだってたのを・・・」

Type「お前、まじでクソだな。Tharnは絶対にお前を愛したりしない」

 

Typeが、Tharnの名を口にする度に、Lhongの心に突き刺さり、更に、手に力がこもる。

 

Lhong「・・・・そんなに言うなら、お前も死んだほうがいいよな。もし、お前がいなければ、Tharnはこんな目にあわずにすんだんだからな。あいつだって・・・変わったりしなかったさ、全部、お前のせいだ!こうなったのも、みんなお前のせいなんだぞ!

 

Type「負け惜しみを言うな!」

Lhong「俺は・・敗者じゃない!俺は勝者だ!」

 

興奮状態のLhongの手首を掴み、抵抗を続けているType。

Type「お前は・・・負けたんだよ」

ズボンのポケットから、携帯を取り出し、今までの会話が録音済みであることを見せるType。

愕然とし、Typeの首から手を離すLhong。

 

苦しそうに息を整えるType。

呆然と、Typeの身体の上から降りると・・・地面にへたり込むLhong。

その視線の先には・・・コンクリートのかけらが。。。

咳き込みながら、身体を起こそうとするType。

 

Lhong「だったら死ねよっ!」

コンクリートのかけらを手に持ち、Typeの頭上に振りかざしたその時、

「Lhong、止めろ!」と駆けつけて来たのは・・・Tharn・・・とTechnoとChamp。

 

寸でのところで、背後から止められるLhong。

 

Lhong「Tharn・・・」

 

Tharn恋しさに名前を呼ぶLhongには目もくれず、Typeに手を貸そうとするTharn。

Tharn「Type・・・、大丈夫か?」

Type「・・・ああ、大丈夫だ。それより・・・どうしてここに?」

Tharn「それはあとだ。。お前が無事で良かった」

 

その様子を見ながら、「Tharn・・・Tharn・・・」と声をかけ続けるLhong。

ゆっくりと、Lhongのほうを振り返るTharn。

もう、怒りのオーラで、どす黒くなってます。。。

さすがに、落ち着けよ、とTharnの肩を押えるTechno。

 

まるで何事もなかったのかのように、笑顔で立ち上がり、「Tharn・・」と声をかけるLhongの前に、Champが立ちはだかる。

 

Tharn「NO、俺の代わりに、Tharnを見ててくれないか?」

Typeを気遣いながら、ゆっくりと立ち上がるTharn。

Techno「なぁ・・・落ち着けよ、わかってるのか?」

 

Lhongのもとに向かうTharn。

 

Lhong「Tharn・・・そんなふうに見るなよ」

Tharnに近寄ろうとするLhongを押えるChamp。

 

Lhong「オレはLhongだぞ、お前の親友だろ、Tharn・・・そんな風にオレを見ないでくれよ」

 

Champが、Lhongの前をTharnに譲り、後方のTypeたちのほうに移動する。

 

無言で、Lhongを殴りつけるTharn。

 

はじめてみるTharnの荒々しい姿に、圧倒されるTechnoとChamp。

そして、凝視し続けるType。

 

口元を押さえて、Tharnに向き合うLhong。

Tharn「お前、自分がなにをしたか、わかってるのか?(怒)」

厳しいTharnの口調に、首をふりながら、近づくLhong。

Lhong「オレは、なにもしてないよ・・・。オレ、本当になにもしてないよ」

Tharn「よくも俺にこんなことができたよな、Lhong!(怒)」

Lhogn「Tharn・・・・オレ、なにもしてないよ・・・あいつが・・・Typeが俺を挑発してきたんだ。だから、オレ、お前のために怒ったんだよ。信じてくれよ。なあ・・・俺のこと、信じてくれよ、お願いだよ、Tharn」

Tharn「お前を信じろだって? 俺の周りにいるすべての人を傷つけたお前を信じてほしいだって?」

Lhong「Tharn・・・オレ以外の人間のほうを信じるって言うのか? オレはいつだって、お前の味方だった。」

開き直っているというより、心底、そう考えているようなLhongの口ぶりに驚くTypeたち。

Lhong「全部・・・全部、お前のためにしたことじゃないか・・・」

Tharn「俺のため? これが? これを俺のためにやったのか?」

Lhong「どいつもこいつも、お前にふさわしくないやつらばっかりだったからだよ」

Tharn「それが、お前になんの関係があるんだよ!」

Lhong「誰も、本気でお前を愛してる奴なんていない・・・。お前にふさわしい奴らじゃなかった・・・。オレはお前にいい人を見つけてほしくて・・・それで、あいつらを試したんだ。でも、お前に十分ふさわしい奴なんていなかったよ。あいつら、みんな最低だった」

 

狂ってる・・・そんな風に、Lhongを見つめる3人。

 

Tharn「お前・・・何をしたって? 一体、彼らに何をしたんだよ?」

Lhong「オレはただ・・・お前は騙されてるって言っただけだよ。そうしたら、あいつらは、勝手に、お前のことを信用しなくなっていった、こんなふうにな。。。オレとは違って・・・。オレは、お前にいくら嘘をつかれても・・・お前を信じるよ。俺はいつだって、お前の側にいる、Tharn」

いえ、もっとひどいことを確実にしてます。

 

視線を落とすTharn。

Lhong「オレにしとけよ・・・。オレじゃなきゃだめなんだよ。オレにしとけって・・・Tharn!」

すがりつくように訴えるLhong。

ひたすら、目を合わせないように、Lhongの視線を避けるTharn。

Lhong「わかってる・・・わかってるんだよ、オレがお前にとって重要だって。。お前は、あいつらと別れられても、お前はオレと離れることなんかできないんだ。お前は彼氏なんかいなくたって大丈夫だよ。でも、お前の側に友達がいなかったら生きていけないんだ」

Tharnの手を握りしめるLhong。

Lhong「わかってる・・・お前も俺のことを愛してるってわかってるよ」

もう言ってることが支離滅裂。。。

静かに口を開くTharn。

Tharn「お前は俺にとって大事だよ、Lhong。でもな、お前の考えてる意味じゃない。」

自分を拒絶され、表情を変えるLhong。

Lhong「こんなのおかしい。正しいはずない。こんなの・・・間違ってる」

Tharn「俺はお前を信頼してた。でも、お前は、Tarを傷つけた。みんなを傷つけた・・・」

Lhong「Tarだって?Tarはお前のことなんか全然、愛してなかったんだよ。Tharn。証拠ならあるんだ。あいつ、違う男と〇ったんだ。お前も、あいつがどれほど楽しんだか、見るべきだよ。オレはお前があいつといるのを見て、ずっとうんざりしてたんだ。。。Tarはお前のこと、愛してなんかなかった。あいつ・・・あの連中を受け入れたんだぜ。動画があるんだ、Tharn、お前に送ってやるよ」

聞くのも堪えがたい・・・と、苦痛に顔を歪めるTharn。

Lhong「あいつが・・どんなにあばずれで・・・」

もう何も聞きたくないと、Lhongを突き飛ばすTharn。

ようやく、Champに支えられて、立ち上がるType。

 

Lhongを突き飛ばした自分の手を見つめ、その手で顔を覆い、泣き始めるTharn。

Tharn「俺のせいなんだな。俺があの子を・・・傷つけたんだ。もし、俺があの子と付き合ったりしなければ・・・そんな目に合わずにすんだんだ」

それを聞き、泣き崩れるTharnを正面から支えるType。

Type「自分を責めるな、Tharn。責任を負わなければならないとしたら、それはあいつだ。おまえじゃない」

Typeの肩に、顔をうずめるTharn。

 

Lhong「Tharnに触るな!」

 

Tharnのほうに向かおうとするLhongの前に立ちはだかり、止めるChamp。

Champ「俺の友達に近寄るな!」

必死で、Tharnの元に向かおうとするLhongを押さえつけるChamp。

自分の肩にもたれて、泣き続けるTharnを抱えながら、抱きしめるType。

2人から目を離さないLhong。

Lhong「Tharn・・・」

 

Tharn「俺、音楽やめる・・・」

Tharnの言葉に驚いて、自分の胸からTharnを引きはがすと、問い詰めるType。

Type「お前、今、なんて言った?」

ほぼ、決心したように、Typeを見るTharn。

 

Lhong「お前は、辞めたりしちゃだめだ。お前、音楽が一番好きだって言ってたじゃないか。」

 

横で、泣きながらしゃべり続けるLhongを睨みつけるType。

 

Lhong「辞めちゃだめだ。辞めたりしちゃ・・・」

 

その間も、ずっと、押さえ続けているChamp。

この大食漢の大男くんが、ここにいる価値が集約されて・・・(苦笑)

 

Typeの目を見て、「こんなことになったのは、全部俺のせいだ。俺がLhongと友達だったばっかりに・・・俺がTarの彼氏になったばっかりに・・・」

その言葉に、そうじゃない、と首をふるLhong。

Tharn「全部、俺のせいで起きたことだ、だから、俺は責任をとらないと・・・」

Tharnnの襟元を掴むType。

Type「なに、悲劇の主人公みたいなこと言ってんだよ!責任取らなきゃならないのはあいつであって、お前じゃない!お前、本気で俺と別れたいのか?」

Tharn「いやだよ・・・Type」

泣きじゃくりながら、必死で訴えるTharn。

Tharn「おまえとは別れない・・・お前とは絶対別れないよ、Type」

泣きながら、それでも力強く、同じことを繰り返すType。

音楽を辞めると言ったTharnが、Typeとは別れられないって号泣するの・・。

もう涙腺決壊!

 

Lhongに現実を突きつけるType。

Type「聞いたか? 何回、こいつを傷つければ、お前は満足するんだよ? お前は、こいつの愛するものを取り除いてきた。これでもまだ、こいつの一番愛するものを取り上げる気か?」

首をふるLhong。

Lhong「だめだよ、Tharn。辞めちゃだめだ・・・。音楽を止めないでくれ。ドラムを辞めないでくれ。お前、一番音楽を愛してるって言ったじゃないか!」

TharnをTechnoに託すように放すと、Lhongの元に向かい、Lhongの胸倉を掴むType。

「もう、Tharnに構うな!」と凄むTypeの声が届かないLhong。

Lhong「Tharn・・・オレを見てくれよ、オレを・・・見て!オレはLhongだよ、お前の親友の・・・。オレを無視しないでくれよ」

Type「俺は、お前に、奴に構うなと言っただろ」

Lhong「Tharn・・・愛してるんだよ、Tharn。お前を愛してるんだよ」

じっと聞いていたTharn。

「でも・・・俺はお前を愛していない」

冷たく呟くTharnの言葉を聞き、その場に崩れ落ちるLhong。

Tharnの様子をじっと見ていたTechno。

Techno「おい、Type、もうここを離れよう。な、もういいだろ。行こうよ、な?」

Lhongを見下ろしているTypeに声をかけるTechno。

Techno「もう十分だと思うよ。行こう・・・な、」

その言葉を受けて、Tharnに寄り添い、「行こう、Tharn」と声をかけるType。

その場を後にしようとするTharn、Type、Techno、Champの4人。

 

Lhong「やめないでくれ」

振り返るTharnとType。

Lhong「俺が辞めるよ。お前の側にいられないのなら、なんの意味もない。俺が辞める。お前から、音楽を取り上げることなんて俺には出来ないよ」

最後まで聞くことなく、歩み始めるTypeとTharn。

悲壮な目を向けているTechnoをChampが強引に連れ出す。

え~、でも、放っておいていいのかな・・・って最後まで気にしてるNOちゃん。。。

NOちゃん、次元が違うくらい、いい人だよね。。

 

Lhong「俺には・・・お前から音楽を取り上げるなんて、本当に出来ない。Tharn!Tharn・・・Tharn・・・愛してるんだ・・・Tharn、愛してる・・・Tharn・・・」

 

たった一人、泣きながら、Tharnの名前を呼び続けるLhong。

頭をかかえ、身を震わせながら、ただ、泣き続ける・・・・。

 

★【Ep 12】(3/4)  雑感★

一つの山場が終わりました。。。

正直、ヘトヘトに疲れました。。

Type、Tharn、Lhongの3者の感情と怒号が、剥き出しのまま、脳内を飛び交いはじめて、ああ、しんどかった。

 

何億人もの片思い経験者(← 何度目よ、しかも数字テキトーすぎだし)のほとんどは、まずは、対相手との関係を思い悩むのがほとんどでしょう。

おそらく何年も拗らせ、負の感情が巣くう経験者になってはじめて、Lhongと紙一重というか、気持ちはわからんでもないが、自分はここまでやらないな・・・って感じになるのかな。

 

だって、想いを隠す片思いは、好きな人に「あなたに恋愛感情はありません」とずっと嘘をつき続ける行為だから。

側にいられればいい、なんて言ってるうちに、長くなればなるほど、内面はドロッドロよ。

 

 

最初は、憤りだったんだと思う。

自分の大切なTharnを騙している5股だっけ?

あのイケメンをTharnから引き離したいって気持ちだけだったと思う。

夢中になってるTharnに言っても、信じてもらえないだろうから、ちょっとだけ、揺さぶってみたら、あの男の本音がわかるんじゃないか・・・くらいの気持ちだったのかも。

そして・・・成功してしまったのね。

最初から、マインドコントローラーだったわけじゃないはず。。。

 

ただ、Lhongの罪のなかで、Tarにしたことだけが異質というか、本当に犯罪なので、その放置はちょっとどうだったのかなぁ、と思わなくもないです。

 

そして何より、とにかく、カッとなったら、手も足も出るTypeが、ここでは、胸ぐらを掴むだけで、誰のことも一発も殴ってない事実。

 

★【Ep 12】(4/4) へ続く★ 

 

 

 

***