自由は人生とは何でしょうか。経済的な自由、生き甲斐のある毎日、平和な家庭、などなどまずは一般的なお題目は並べられると思います。
 しかしもっと具体的な言葉でないとイメージが作りづらいでしょう。そこで、お金に困らない、健康が維持されている、好きな異性と交際している・・・などなど。しかし、ちょっと待ってください。こうした一般的な表現で語る事ができることで、あなたの人生の自由はイメージできますか。成功本の著書のような人生はあなたの人生の自由と重なりますか。どこかぴんとこないと思います。
 そこで私からの提案です。あなたがどうしても克服できないこと、変わろうとして変われない事をまずリストアップしてみてください。人前でうまく話せない、働く意欲がわかないなどと列挙してみると、心の奥にある自由への渇望に気づくことでしょう。
 これらを成功本を頼りに克服しようとする人もいます。中には成功する人もいるでしょう。しかし多くの人はそれでも克服できずにあせり、もがいているのではないでしょうか。それはうまく話せない、働く意欲がわかない、そうしたことの真の動機に気づいていないからです。うまく話せない、働く意欲がわかないことで実は人付き合いを避けているようなケースが往々にしてあるのです。うまく話せない、働く意欲がわかないことは、その人の人付き合いを避けるという目的に合致しているわけです。心の奥底にある目的に気づいたとき、あなたは自分を変えるキーを拾った事になるでしょう。
 次にそのキーを使って扉を開けてみましょう。あなたが人付き合いを避けるのは、あなたが自分自身を肯定できない、あるいは他者はいつも自分にとって悪意を向けるのではないかと恐れているからではないでしょうか。すなわち、他者は自分の敵ということを、いつも心の底で確信しているのです。他者が自分の仲間と確信できたときに、あなたのキーは回転し扉が開かれると思います。
 まずはキー(心の奥底にある目的)を見つけ、次にそのキーで扉を開けてみる(閉ざされていた心を開き、本来の目的に向かう)ことです。



  現代の物理学では、時間と空間は等価に扱われます。「時空」という概念、これを日常生活に応用するとしたらどんなことでしょう。
 あなたは出かける時に、どこに行くかを決めてから家を出ると思います。近所の駅に行くのか、スーパーに行くのか、ロンドンに行くのか、友達の家に行くのかを決めその移動手段を知れば、ほとんどの場合そこに到達できます。こうした空間の移動を、時間の移動に置き換えて考えてみましょう。明日「どこに行くのか」、3年後に「どこに行くのか」を決めればいいのです。その移動手段を手に入れれば空間の移動と同じく、その「どこか」が時間の経過とともに未来からやってきます。空間の移動と違うのは、物理的な移動ではなく、脳の作るリアリティによる移動という点です。
 私のコーチングでは、このテクニックをクライアントの方に伝授します。無意識のレベルでの伝授なのでなかなか紙面ではお伝えするのが難しいのが残念です。いずれ皆さんにコーチングをさせていただく機会がありましたら、そのテクニックをご披露致しましょう。


 会社における成果主義などがささやかれている今日、結果を求めないことを決断するには少々勇気がいります。結果を求めないというのは、結果がどうでもいいということではありません。私がお伝えしたいのは、結果にとらわれて人生の機微や広がりを満喫できないことは空しいということです。精神科医の大平健先生の書籍には、何カ国を旅したかを自慢する女性の話が出てきます。訪問した国の数を増やす事が目標の人に、旅の豊かさを享受できるのでしょうか。
 私は50代後半になってつくづく感じるのは、人生の豊かさや喜びは日常の何でもないところにいくらでも潜んでいるということです。それに対して自分がどうかわるかで、その対象の価値はいくらでも広がり輝きを増します。結果を求める人というのは、目標とする対象に絶対的な価値があると錯覚しているのではないでしょうか。地位や資産にめぐまれていない人でも幸福感を感じている人はたくさんいます。逆もまたしかりです。
 対象に価値をもとめるのではなく、対象に自分がどうかかわるかで、人生はいくらでも豊かにすることができると思います。


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