やあやあ。
2010年サッカーワールドカップ日本代表、対デンマーク戦は
なんだったかを考えてみたいと思います。
□もうそこにはないどーすかΩ
http://d.hatena.ne.jp/hyoro/20100625/1277494276
試合中のぼくのTwitterへの投稿はこちら。
□グループE第3節 デンマーク vs 日本 - 試合詳細
- 2010 FIFA ワールドカップ - Yahoo!スポーツ×スポーツナビ
http://southafrica2010.yahoo.co.jp/game/result/?gid=2010062403
試合結果はこちらを参照してください。
勝利を決めた2本のFKについて。
□オランダ戦を終えてぼくの思うところ
http://ameblo.jp/hyorokun/entry-10568022517.html
観ていてまず思ったのは、岡田ジャパンは、
やりたいことはできたんじゃないかということ。
オカダサンが何をやりたいのか、ぼくの印象ですから
本当のところはよくわかりませんが、
一言で言えば「走って守る、守ってカウンターを決めるサッカー」
ではないかと思います。
それが今日の試合では大体できていたような印象がある。
ただ、カウンターを決めきれない部分、
ウイング(って言わないのかな)がしっかりクロスをあげて、
それを逆サイドで押し込む、という「決めの部分」が
不十分だったのが敗因だと思います。
これは、ぼくがこないだのオランダ戦の観戦後に書いたこと
なんですけど、
今回デンマークに勝てたのは、岡田ジャパンがやりたいことは
できていて、その上で「決めの部分」ができたからだと思います。
「決めの部分」は、ここではやはりカウンターですが、
「ウイングがしっかりクロスをあげて、それを逆サイドで押し込む」
だけでなく、ドリブルで仕掛け、ファールをもらってFKを決める、
でも良いわけです。
FKの二点がなければ今回は1-1の引き分けでリーグ突破に
なっていたわけで、そんなことになっていたかも知れない想像は
すごーくリアリティがあると思います。
思いません?
FKを決めるというのは、シンプルではあるけれどもそんな簡単な
話ではないですよね。
一本目の本田のゴールはすごい。すごいけれど、どうすごいのか、
「各国のスター選手でさえ制球に苦しむ、むつかしいジャブラニを
決めたから」なんてつまんないことを言おうとは思いません。
「各国のスター選手でさえ制球に苦しむ、むつかしいジャブラニを
決めたから」って何にも言ったうちにならんですよね。
よくわからん。本田はすごい。
二本目の遠藤のゴール。
これもすごいですが、人間の心の綾みたいなものは、おんなじ
人間ですから、想像の余地があります。
あのゴールをきめることができたのは、やっぱりデンマークのGKの
油断があったからでしょうね。
それは何でだったかというと、やっぱり本田に目が取られた。
そこで遠藤の「ゴールの枠を捉える高い技術」はともかくも
「本田が蹴らない」という戦術(まあ猫騙しだけどね)なら「へえ」って
気がします。
遠藤のFKは、「本田だけじゃねえんだぜ見たかこんちくしょー」って
メッセージとして機能してますから、まあすごく気持ちがよかったです。
日本の各選手について。
GK川島は、やっぱりすごいですね。安定感があるし、格好良いしね。
GKのすごさって、FKと同じでどうすごいのか素人にはよくわかんない
ので書くのはやめます。
格好良いねえ、っていう程度の理解でとりあえずいいや。
DF陣。
闘莉王はすごくキレキレ。攻撃に守備に、八面六臂ってこの人の
為にある言葉だなって感じ。
それに、実は日本代表の紅一点はこの人ではないか。
バトー枠。ポニテにしてくれ。
中澤は闘莉王と双璧を為していますが、やっぱり頼りになる。
調子が上がってきた気がします。
パワフルな守備、跳ね返す高さ。素晴らしい。
長友。ぼくは南アフリカワールドカップでは、長友推しです。
すごいね。「逆境◎」。
あのタフネス、競りの強さ、爆発的な加速!
マツコ・デラックスが好きになるのも頷ける話です。
駒野は南アフリカ行ってから覚醒した感じがある。
気持ちが強いね。シュートも打っている。
やっぱり守備が上がっていくのは相手のラインを押し下げる
点でも大事。
MF陣。
阿部。攻守の結節点。
阿部を抜くと岡田システムが崩れる気がする。
遠藤。FK決めたらもう半分仕事終わり。
それであれだけ走ったらもうどうしろって言うのか。
偉大なるガチャピンチャレンジシリーズの歴史にまた新たな
1ページが書き加えられました。
松井いいね。あのパスはやっぱり魅力。
長友と比べるとやや体力が低いような気がするけど
アーリークロスの為の全力疾走の場面が多いのかもしれない。
松井には思いっきり走ってもらって、それで途中交代したら
いいんじゃねえかと思います。
長谷部。もう言うことないね。格好良い。
献身的なプレー。
でもあれはハンドなので、PKによる失点は長谷部に免じて許す。
本田△。なんだろうね。この人はね。
ややむかつくけどきみはスターだよ!まったく。
大阪の子だから話は面白いはず。
FW
大久保。
□しょっぱい
http://ameblo.jp/hyorokun/entry-10544149524.html
大久保さんはなんというか、「クセのあるエンジン」
という感じがする。
チームがある程度かたちになったところで、
大久保さんを搭載してぶっ飛ばそう、みたいな
話であるとおもうから、今はまだ大久保さんに頼る
段階ではないみたいな。
というかオーバーヘッドはむつかしいのではないか。
以前ぼくは上のように書いた。
今の日本代表は、練習試合の時とはまるで変わって、
「ある程度かたちになったところ」まで来ている。
ぼくにもどういうことかよくわからない。
でもなんだか立ち直ってしまったのだ。
ちなみに、ぼくは同じ記事で
岡田さんもいい悪いではないんじゃないかな。
なんかたぶん「日本代表監督」には向いてなかった
んだとおもう。
とまで書いた。ごめん、これは謝る。
でも、ワールドカップ直前になってシステムを一新する
ような豪腕は、本来監督はやっちゃいけないんだぜ。
うまくいったからいいものの、これでこけてたら
岡田さんはずーっと文句言われ続けていたことだろう。
「リスクテイカーだけが自由を得る。」
この点は立派だと思う。
大久保エンジンが火を噴くぜ。
交代選手。
岡崎。松井と交代。
彼が点を決めることができて本当によかった。
ほとんど本田の得点のようなものだと謙遜していたが、
でもあそこでもう一枚カードがある、最前線に一人余分にいて
パスという選択肢を失わないでいる、という状況を作っていくのが
ワールドカップでの得点への道である。
何のために走るのか、それぞれの選手が頭を使わないといけない
ですね。
いや、もちろん、ヘッドで決めてくれてもいいんだけどね。
稲本。遠藤と交代。
後半おわりにちょっとしか出ていませんが、やっぱり存在感がある。
もっと稲本のプレーを見たい、とぼくは思います。
今野。大久保と交代。守備固め。
周知の通り、わが代表チームのメインヒロイン。
UNO担当。
大事な三点目。
セットプレーではない場面で得点を経験できたのは、日本にとって
大きな意味があると思います。
力んだミドルシュートよりも、パスでつなぐやわらかで流線的な連携プレー
のほうが、やはり価値が高い。
□本田は“生粋の才能”、遠藤のFKは“プラティニ風”
- 2010 FIFA ワールドカップ - Yahoo!スポーツ×スポーツナビ
http://southafrica2010.yahoo.co.jp/news/cdetail/201006260001-spnavi
「サッカーの真のスペクタクルはチームプレーにある」
野球からサッカーへ。チームプレーからスタンドプレーへ。
そういう大きな流れの中にあるって散々聞かされた気がしますけれど、
そうじゃねえだろう。
美は内部ではなく、外界への開かれへ、あの他なるものへの予感にこそ
宿る/滲んでいる、のだと思います。
これはオシムの言う「シンプルなプレー」、「コレクティブなプレー」だと、
ぼくは思ったんですが、
下のニュース中ではオシムさん本人は言及していません。
【W杯】オシム氏はあえて酷評「一部の選手がワンマンプレー」「きょうは
審判に助けられた」 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/sports/soccer/100625/scr1006251022106-n1.htm
どうなんだろう。ここでは短すぎてよくわからないのですが、
オシムの酷評はどういうことなのか、またちょっと考えてみることにします。
さて、以上は、にわかファンの印象に終始していますから、
まあ試合さえ見ていればサルでも書けるんですけども、
ここまでの快勝はやはりなかなかない。
これはサッカー業界に関わらず日本にとって、ぼくにとって、明に暗に
大きな意味を与えるんじゃないかと思ったので、書いてみました。
「身体性は社会に係留されていないといけない」とぼくは考えているの
ですが、そのヒントをサッカーが教えてくれるんじゃないかと思ったので、
考えたのでした。
今回はこれでおしまいです。