コラム15:とろサーモンのネタ | ギグリーマン

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ボーカル&ピアノ担当。ヒロです。

先週の土曜日21時からの「嵐にしやがれ」というTV番組で、今年のM-1グランプリに輝いた「とろサーモン」が出演していました。M-1優勝効果で今TVで引っ張りだこですね。

その彼らが相葉雅紀の前でネタをやったのですが、その中で「息を吸いながら歌を歌う」というネタを披露しました。

歌を歌うということは、ふつうは息を吐きながら声を息に乗せるのですが、とろサーモンの久保田(眼鏡をかけている方)は、息を吸いながら歌うという芸当を披露し、その滑稽な姿が相葉雅紀におおいに受けていました。

 

本当ならば私もこの久保田のネタを見て能天気に笑っていたことでしょう。2か月前の私ならば。

しかし、その日の私はちょっと違いました。「おお、これはまさしく、ボイストレーナー武田梵声(たけだぼんじょう)さんが言っている『吸気性発声』練習法ではないか!」と驚き、TVに食らいついていました。

 

つい2か月ほど前、ふらりと立ち寄った本屋でたまたま、この人のボイストレーニング本(以下、ボイトレ本)を目にしました。通常のボイトレ本は、「歌はハートだ」とか「歌は呼吸だ」「発音だ」という主張が多いのですが、このボイトレ本は全く違う視点で語られているところが興味をひきました。ボーカル担当としては、これは買わずにはいられません。

難しい用語がたくさん出てきて結構難解で少々面食らったのですが、語られている内容は随所で「なるほどなぁ」とうなづけるものでした。詳細は割愛しますが、歌には何よりも「喉の筋肉」が重要で、様々な練習で喉の様々な筋肉を鍛えることができる、というのがこの方の主張でした。

そして、それら筋肉を鍛える練習の一つとして、『吸気性発声』練習、簡単にいうと息を吸いながら声を出すという練習が語られているのでした。この練習によって、胸骨甲状筋、甲状舌骨筋、輪状咽頭筋、茎突咽頭筋といった筋肉が鍛えられるらしいのです。ああ、なんて難しいんだ。

 

 

「おそるべし、とろサーモン久保田。『吸気性発声』練習を笑いに活用するとは。お笑いは仮の姿で本当はボーカリストを目指しているのか?」と一瞬思いましたが、まぁ、そんなわけないですね。

単なる偶然に過ぎないのですが、そんなつまらないことを考えながら土曜の夜は過ぎていったのでした。