俳句①「自薦句」  付「川柳」(近作) | 獏井獏山のブログ

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「春」

・岩山の 岩貫く一樹 芽吹きをり

・駅を出でて 白き桜に 遇いにけり

・なだらかな 坂緩やかに 雪解水

・幾曲がり せし山路ぞ 笹子啼く

・春闘の 闘士汽車待つ 黙しつつ

・風光る 花嫁 鳥居 くぐる時

・洗濯女 東風吹く岸の 坂下る

・貝寄風の 最も強く 蘇洞門 吹く 

・山のどか 剥げし明王 寺を守る

・堂内に 御仏暗し 花曇り

・花の宮 歩に 歩を譲る 鳩の群れ

・参道に 混じり宮司も 桜見る

・春風を 纏い馴染みの 客来たる

・懐に 風呼びこんで 散る桜



「夏」

・島の子の 泳ぎは 潜ることばかり

・逃げ水に 遊べる子らの 見え隠れ

・紅躑躅 黄泉(よみじ)(つか)い 近寄らず

・炎天下 一羽の雀 鳴きにけり

・今朝秋の 風に親しむ 窓夕べ

・膝正す 暫し仏を 迎うる間

・夏草の 伸びつつ 夕日包まんと

・土産屋の 裏に川あり あやめ咲く

・怒声また 昂ぶり極め 競べ馬

・負け馬の (おもて)ひた垂れ 曳かれ去る


「秋」

・芋植うや 金剛麓 灯り初む

・手に取られ ジジと二声 秋の蝉


「冬」

・母一人 味噌作り居る 夜の厨

・四つ辻に 出て風はあり 歳の市

・飛火野の 時雨れて 鹿の子親につく

・年暮れて 年明けにけり 欠伸の間

・由良港の 師走を 漁り休みをり

・塵焼いて 今年の事務を 納めけり

・一本の 雪の丸橋 渡りけり

・一つ置く 石には一つ 雪の帽



【川柳】

(白昼堂々と恥知らずな付け上がった言を垂れる男が何処で毒酒を飲んで狂ったのか、憲法のしもべ(僕)である己の立場を無視して己に都合のいいような憲法解釈をしている惚け面を見て失笑の1句)

・憲法のしもべ(下僕)が 憲法 足蹴にし


(親方が老舗乗っ取りを企んで年老いた番頭を潜り込ませた件で1句)

・籾殻が アカンベ局を 開設し

(また、丁稚共を使って言い触らし民衆の心を惑わす図に因んで1句)

・じわじわと 主権在官 鬼の国


(厚かましさを絵に書いたような図に因んで1句)

・公金で 花見 女房と世界旅