第5章「作品」序 | 獏井獏山のブログ

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・私は色々の事に興味がある。謂わば多趣味である。こう云えばカッコよく聞こえるが、もっと正確に云うと下手の横好きだ。

・先ずは音の出るもの。若い頃から自任してきたのは「落語からクラシックまで」である。…大概の音の出る物事がこの間に入る。聞くのも好きだし吠えるのも好きだ。次いで、スポーツは「見・動」あわせて約十種類。また健全な勝負事も数種類。どれもこれも一度はのめり込んだものである。

・ところが、これらの中で人に抜きん出たものは一つもない。

狭い範囲の集りの中で偶に優勝する事もあるがそんなのは論外だろう。…下手の横好きの面目躍如、とでも言っておこうか。




・書く事も又これらに劣らず好きなことである。これは大きな役割を果たす。上記の音や動きはその場限りの出来事で、過ぎれば霧散して跡形もなくなるが、書く事はこれらを記録として残す事が出来る。書く、という行為そのものが作品を生み出し、その儘の形で残すことが出来る。

・その存在の大きさを改めて知ったのは身辺整理をしていて出てきた「古い記録」である。日記帳を繙くと、当時の日々の出来事や誰彼に送った手紙の内容を懐かしく読む事が出来る。そして日によって頁の端や一頁を割いて書き込んだ「思想・随筆」「未完の小説」「詩」「俳句」「替え唄」などの作品が見付かるのは何とも楽しい限りではある。これらも又、上記の例に漏れず何処かの本や雑誌に載る事の無かった駄作ばかりだが自分にとっては思い出の染み込んだ宝にほかならない。故に、出来る限りの手段を用いて反故にならない形で保存したいと思うの

が人情というものだ。紙で出来たノートやコピー用紙ではやがて朽ちると思うと心もとない。電子機器だって何れは潰れる。こうして思い付いたのがブログである。ブログなら個々の機器が保持していない保存力があり、また公開すれば心の片隅にちょっぴり顔を覗かせている“誰かに

読んで貰いたい”という細やかな欲望を満たすことも出来る。



・以上の結果、『古い記録類の中から拾い上げて書き写したもの

を保存すること』を最大の目的としながらも、駄作・雑文の幾つかでブログの片隅を汚す過ちを天に謝罪しお許しを乞うこととする。