「笑いとはすなわち反抗精神である」 チャップリン |   心のサプリ (絵のある生活) 

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画家KIYOTOの病的記録・備忘録ブログ
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「笑いとはすなわち反抗精神である」

チャップリン

再来年コッキー私のボケ防止の過去旅回想録。

スイスの女性ガイドのことです。

 窓から、掃除の合間に、ふきのとうや、小さな薔薇の蕾、さくらんぼの木をぼんやり見ていると、あたふたと駆け回ったあの旅が夢のように感じる。

 その夢の中に出てきたヨーロッパの人たちも確かにあの「場」に生きていて生活していた。

 私にもここ日本の北海道の岩見沢での「生活」がありこの「場」でひっそりと暮らしている。

 皆自分なりの生活の基盤があり自分なりの「領分」「場」というものがある。

 世界中を旅した兼高かおるという女性がいて昔はうらやんだものだが、彼女が思想を表したとか素晴らしい本を書いたとかは聞かない。(生々しい体験はそれが文に表された時に初めて真の体験になるのにもったいない、彼女の本があれば読んでみたいが。)

 森鴎外に夏目漱石なども何回も渡欧はしていない。

 渋沢龍彦も三島由紀夫もそう何回も旅しているわけではない。

 冷泉家の人々も一度もヨーロッパなども見ていない。

 俊成なども91歳で死ぬまで日本しか知らなかった。それでも、皆自分の「場」で思想や思索を極めていたのですね。

 2022年の今、猫の子供達と一緒に、窓から春 初夏の季節を見ながら 庭の野生のバラを見ながら、そんなことを考える。

 スイスに旅した時に、日本人の女性がガイドをしてくれた。

 彼女はスイスの男性と結婚してその村で暮らしていて、時折バイトでガイドをしていると言っていた。

 案内された村の絶景の景色とスイスの信じられないような絶景のなかに、村の美しい墓があった。

 土葬なのか300人ほどの小さな墓で、自然の樹々や花や手作りの飾り物でそれらの墓がしずかに息をしていた。

 ツアーの人の中にはそれらをカメラでバシャバシャ撮っている人もいたが、私は撮る気にもならずに黙って墓の美しさに見とれていたが、最後に彼女がこんなことを言った。

 「わたしもいづれはここに入るんですよ」

 彼女の「生活の場」はここなんだ、そう私は不思議な気持ちにとらわれた。

 縁があって彼女はここを生涯の生きる地に選んだのだ。

 快活で誰からも愛されるような人柄の彼女の笑顔を見ながら彼女にとっての故郷でもありすでに異国の日本から来た私は、私にとっての異国であるスイスに眠ろうとしている彼女に不思議な気持ちを感じた

 最初はこの女性ガイドの甘ったれた話し方、そう 山瀬まみのような話し方が鼻についた。

 しかし、スイスの山々やひっそりと眠る寒村について、そこの魅力について、ツアーの一番最後からとぼとぼとついていった私はなぜか彼女の人柄に次第に慣れ、そしてこの村にすみついた彼女の柔軟な気持ちや考え方に惹かれていった。

 日本の女性が海外での生活に飛び込んでそこでなんなく生活している現場を見るにつれ、男にはなかなかできないのではないかとふと思った。

 もちろん海外で暮らしている男性だってたくさんいるのだが、女性の場合はそこで子供を生み、料理などもつくる訳で、彼女の夫のことやスイス人の気質を考えれば、そう気ままに暮らせる筈はない。

 驚くほどにヨーロッパの田舎は地道に人々は暮らしている。牛を飼い、ミルクを絞り、チーズをつくり、またその牛を屠殺して食する。

 スイスのあちこちに放牧された牛を見たが、狩猟民族の生きかたは農耕民族の私たちとはまったく違う。そこに根付くキリスト教の思想は生物を殺して食う儀式的な生活と密接に繋がっているのではないか、そんな気持ちもおこる。

 私は屠殺の場を見たことはないが、一度 立原正秋の屠殺の現場を見事に書き上げたある小説を読んで、ある程度の想像はつく。

 子供の頃、私は肉が嫌いだった。

 友人に屠殺のことも聞いていたし、そのことを想像するとどうしても肉が食べることができなかった。

 ジンギスカンの羊肉をよく吐き出して父におこられたものだ。

 スイスの村の人々の暮らし。

 昔はかなり 国が貧乏で、この山々の自然は彼らにひどい生活苦を与えたようです。

 しかし、ヨーロッパのイギリスなどの方から貴族を中心として皆がその山々の氷山などを観光で見に来るようになって、それが観光の国スイスのきっかけになっていく。

 ユーゲンフロウのテッペンにある望遠台なんかも日本人の観光客のお金でできたみたいなものだとも聞きました。

 スイス人は実直で忠誠心が強く、出稼ぎでほかの国の傭兵としてかなり活躍したのです。

 そんなスイスの男性と結婚して、ここに暮らす 日本人の女性ガイド。

 300人ほどの村。ラウターブルーネン。シュタウブバッハの滝があります。

 以前もアフリカの原住民と結婚して土着の人たちと必死に暮らすある日本人の女性の記録をTVで見たことがありましたが、どこの国でもやっていくことのできる日本女性・・たくましい。

 宗教の呪縛がないからでしょうが、男の私にはできないこと。

 いろいろと考えさせられた村でのエピソード。

 とにかく、美しい。

 北海道の滑らかな柔らかいような美しさとはまた違う「尖った」天にかけのぼるような山々の不思議な「空気」、そんなものに理屈抜きに魅了されました。

 ここからメンヒ・ユングフラフに登りました。

 懐かしき スイスの旅です。

 ここで、誰しも知っているように、ヘプバーン、ハスキル、チャップリンも暮らしました。

 私はヘプバーンのファンなので、彼女の詩を思い出していました。

 ここにボケ防止で、記録しておきます。

彼女が晩年かなりボランティア活動をしたのは有名ですね。

彼女の優しい心が顔に出ています。それをファニーフェィスとよぶらしいのですが、ただ綺麗なだけの最近の若者は彼女の美しさの本質を見てもらいたいものですね。

オードリー・ヘップバーンが、亡くなる数日前に息子たちに読んで聞かせたという詩。

『時を越えた美しさの秘密』

"Time Tested Beauty Tips" ―Sam Leveson

魅力的な唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。

For attractive lips, speak words of kindness.

愛らしい瞳であるためには、他人の美点を探しなさい。

For lovely eyes, seek out the good in people.

スリムな体であるためには、飢えた人々と食べ物を分かち合いなさい。

For a slim figure, share your food with the hungry.

豊かな髪であるためには、一日に一度子供の指で梳いてもらいなさい。

For beautiful hair, let a child run his fingers through it once a day.

美しい身のこなしのためには、決してひとりで歩むことがないと知ることです。

For poise, walk with the knowledge you'll never walk alone ...

物は壊れれば復元できませんが、人は転べば立ち上がり、失敗すればやり直し、挫折すれば再起し、間違えれば矯正し、

People, even more than things, have to be restored, renewed, revived,

何度でも再出発することができます。

reclaimed and redeemed and redeemed ...

誰も決して見捨ててはいけません。

Never throw out anybody.

人生に迷い、助けて欲しいとき、いつもあなたの手のちょっと先に助けてくれる手がさしのべられていることを、忘れないで下さい。

Remember, if you ever need a helping hand,

you'll find one at the end of your arm.

年をとると、人は自分にふたつの手があることに気づきます。

As you grow older you will discover that you have two hands.

ひとつの手は、自分自身を助けるため、

もうひとつの手は他者を助けるために。

One for helping yourself, the other for helping others.

女性の美しさは 身にまとう服にあるのではなく、

The beauty of a woman is not in the clothes she wears,

その容姿でもなく、髪を梳くしぐさにあるのでもありません。

the figure that she carries, or the way she combs her hair.

女性の美しさは、その人の瞳の奥にあるはずです。

The beauty of a woman must be seen from in her eyes,

そこは心の入り口であり、愛情のやどる場所でもあるからです。

because that is the doorway to her heart,

女性の美しさは、顔のほくろなどに影響されるものではなく、

The beauty of a woman is not in a facial mole,

その本当の美しさは その人の精神に反映されるものなのです。

but true beauty in a woman is reflected in her soul.

それは心のこもった思いやりの気持ちであり、時として見せる情熱であり、

It is the caring that she lovingly gives, the passion that she shows,

その美しさは、年を追うごとに磨かれていくものなのです。

and the beauty of a woman with passing years only grows!