はした金など求めず、星を求める生活をしなさい。
- ベートーヴェン
今でこそ、岩見沢北欧のこの大自然の雪にもまれ、まだあったこともない世界 と 日本のFBフレンズに刺激を受け、若き頃の岩見沢の友達とのコミュニケーションや、バッハ、ベートーベンをこよなく愛するお若くお元気な横山先生や、jazaの素晴らしさを教えてくれた故オバケ先生や、そして、オバケ先生との繋がりのあった驚き桃の木の親戚のmpホール友美さんや、平安閣mistyマミーや私の音楽人生の恩師のnonoko先生、などのその他たくさんの方々のご縁もあり自分なりに、充実した時間を送ることができるようになりました !!!! !。
毎日お天道様と星と月を見る至福の生活!!!!!!!!!!!! ありがたや。お金はありませんが。
また。
「ガハハ」と、はしたなくも笑えるようになり。
貧乏であっても、愛する妻と妻母と愛猫たちを、しっかり、食べさせていきたいと思う今日この頃。!!!
とにかく、高校の頃は自閉気味で、友達もできず。父母ともうまくいかず。逃げるようにして神奈川大学へ。
そこで、二年間、全く誰とも口を聞くこともなく、読書三昧。といえば、かっこいいのですが、安吾の影響で、手当たり次第に乱読、バイトもせずに、閉じこもりの生活。
二年間、笑うこともなく、ただ、本を読む。
不器用なオレ。
それを少しずつ、回復させてくれたのは、やはり女性たち。心配して、汚い冷蔵庫のようなアパートに訪ねてくれたのでした。
三年目。江頭ゼミナールの頃。
だいぶん、気持ちも良くなり、まだガハハ、とまでは笑えずとも、女友達の一人から、「笑顔はすごくいい」とお世辞を言われてそうなのかなあ、と照れていた季節。
そんな、ボクの19歳の思い出。
大学三年生でした。
少しずつ、人と話すように努力し始めて、バイトを始めました。喫茶店です。東白楽のすぐ近くの「一条」。三年生の頃。
大学時代。横浜の田舎の光輝く緑の風景と大学近くの雑多な下町の光景がいつもだぶって思い出される。
白楽の町。
ネクタイの結び方も大学の四年で悪友から勧められた白楽の喫茶店のバイトで初めて覚えた私は、まったくの大きな赤子のような心と体で世間というものに体当たりするしか他ありませんでした。正に頭でっかちのおぼっちゃんだったわけで、今から振り返っても恥ずかしい限り。
「これどうやって結ぶのかなあ」と、バイト先のヒゲの男に聞くと、「おまえアホか」とか言われて睨まれる。
だってしょうがないじゃない、と心のなかで泣きそうになりながら、バイトなどまったくせずに本ばかり読んでいた私には、1本の黒のニットのネクタイでさへ結ぶ事など経験はなかったのだから、
「はいアホです、とそのヒゲの大学の先輩に(違う大学だったかもしれない)言いかえすと、一度しかやらんからなと言われて、目の前でくるくるとタイを結ぶ彼をただ見つめるボクがいました。
珈琲を湧かしにカウンターに入った先輩をあとに、またいろいろタイを結んでみるがなかなかできない私をカウンターからバイトの太った女性と彼が笑っている声が聞こえてきます。
そこにボクをその喫茶に紹介したK君が現れ、少しホッとして、K君に再度指導してもらい、なんとかバイトができる状態へ。
K君は、東高校の同級生。 喘息でしたが、今は、ここ北国に帰省して完治し、札幌で花屋の社長。札幌で一番の業績。
死ぬまでにまた一度は顔見ないとなあ。
今と違い、神奈川の田舎の喫茶、コーチもいなくただひたすら先輩の仕事を見て見よう見まねで覚えるしかありません。
バケツほどの大きなドリップに茶の珈琲を入れ、そこにまた巨大なやかんを両手にしっかりもって、ゆっくり粉を湿らせ、再度、珈琲をおとしていくやり方。
珈琲の甘い香りが店中に広がって行く不思議な感動にボクは幸福になる自分を感じていました。
「はい、キヨト君、珈琲出して」とママから 言われて、慌てて、手渡しされた珈琲カップを急いで、お客様のところへ・・・
狭くて暗い店内に、ひとり いかつい 男性客が入って来て、タバコをふかしています。足を組み、新聞紙を広げ始めていました。目も当然合わせず、だまって下を向きながら新聞を眺めているお客様の前にそおっと珈琲を出すボク。
カウンターにもどってくると、その日の責任者である太った女性がきょとんとした顔して、こちらを見ている。
「皿とスブーンくらいはつけてね」と厳しく注意され、慌てて、珈琲茶碗とスプーンと砂糖・ミルクのセットを慌てて、持って行く。
思い返すと、この頃からおっちょこちょいなる自分がいるんだなあ。
お客様は何も言わずに黙って、新聞を読んでいて良かったと思う。
「ミルクは入れますか」と言え、と言われていたので、そう言うと、お客様は黙った頷く。
ミルクを入れる手が震え、ミルクをこぼさないかと不安になる。ドバーっとミルクを入れてしまう・・・
「あんた、これ、カフェオレになってるよ」と、ヤクザ風のダミ声の男性客が少し咎めるような強い口調でボクに言った。パンチパーマの頭がうねる。
頭が痺れ、目の前の真っ白い珈琲の中でミルクがくるくるまわっているように、ボクの頭もくるくるまわってるように感じた。
バイトの1日目は、こうやって、まずは失敗からスタートしました。
まあ、そんなわけですが。
とにかく、山あり谷ありの社会の荒波に揉まれる前の、神奈川大学時代のエピソードの一つ。
コッキーになって。
一つ一日つ、思い出し。
今のこのイマココ一念 とご縁を 考えてみたいと思っています。
はい。
もちろん、過去への単なる妄想ではなくて。小林秀雄が書いているように、「過去を上手に思い出すことで今、きっちり、イマココに、一念、生きることができる」という言葉を信じています。