本日の書庫整理。CASA雑誌再読。
犬島精錬所美術館
犬島精錬所美術館は、犬島に残る銅製錬所の遺構を保存・再生した美術館です。「在るものを活かし、無いものを創る」というコンセプトのもと作られた美術館は既存の煙突やカラミ煉瓦、太陽や地中熱などの自然エネルギーを利用した環境に負荷を与えない三分一博志の建築と、日本の近代化に警鐘をならした三島由紀夫をモチーフにした柳幸典の作品、また植物の力を利用した高度な水質浄化システムを導入しています。「遺産、建築、アート、環境」による循環型社会を意識したプロジェクトといえます。
「徹底して地球環境への負荷を低減して、風の力も借りて。機械による空調を一切未使用。照明すらない。煙突の力を最大に理由しています。
シンクロニシティ。!!!!!!!
渋谷区松濤は私にとっての不思議な縁のある場所。
会社が青山にあった関係で、このあたりを散策しながら、原宿から歩いて新宿にまででることができたし、渋谷区松濤には、私のかつての絵の友達が油彩塾を開いている美術館があり、また
小林秀雄氏がたしか、文庫版の無常という事のなかにも、ここの能楽堂のエピソードから始まる短いエッセイがあり、何度も読み返したものだった。
そこに三島由紀夫氏がデヴューした当時の家があったことは知っていたが、それが取り壊された時に、その彼の部屋の廃材がそのまま残されて、とある芸術家のところに移動していて、岡山県のこの犬島アートプロジェクトとして、作品としての、三島由紀夫の部屋が生まれ変わっていたとはまったく知らなかった。
今日は、朝から必死に大掃除、風呂掃除、部屋の掃除などをやり、地下の書庫に行って整理整頓をしていて、創作のヒントなどを探しているうちに、この本に出会ったのだった。CASA!!!
カーサブルータス。!!!!!!
世界の美術館が紹介されていて楽しめる。
愛蔵本になるだろうと思う。
そのなかの岡山にあるこの犬島アートプロジェクトのなかに、この三島由紀夫氏をテーマにした作品があるという、
犬島製錬所美術館
一度は見てみたいものだが、ちょっと遠すぎるなぁ。
彼が自決したときの檄文に、おそらく戦闘機に乗ったときのギリシアのイカロスのイメージを絡めたとあるから、「太陽と鉄」の作品のイメージで作り上げた作品群なのだろうと思う。
トイレもすべて自然のシステムのなかの浄化にまかせる。
中の光も365日すべて自然の光のまま。
風がふきぬける美術館ということだから、「自分の作品だけは、風のない、保温施設のある、
光のあたらないところで飾ってもらいたい」という、従来のartistからは、嫌がられる美術館になるだろうと思う。
そこが面白い。
設備の維持費などを考えると、大変そうなプロジェクトだと思うけれど、世界にこんな変な美術館がひとつあって、それが日本の岡山にあるというのも、いいもんだと思う。
美術館は良い。
フランスに行ったときに、ポンビドーセンターという確か、ルコビジュの遺言などが絡んでいる施設美術館を見て感銘したことを思い出す。
人には、非日常体験というものはかなり必須なのだと私は信じている。