東京・虎ノ門のホテルオークラ東京で行われた第24回世界文化賞受賞者の個別懇談会。 |   心のサプリ (絵のある生活) 

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「やはり日本は美しい、と感動しましたね」。22日、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京で行われた第24回世界文化賞受賞者の個別懇談会。絵画部門の蔡國強(さい・こっきょう)さん(54)は、しみじみと語った。

 中国籍で、20-30代の約8年半を日本で過ごした蔡(さい)さんにとって、東京は、なじみ深く、懐かしい土地のひとつ。「私は日本の良さも中国の良さも両方知っています。日本と中国が互いに習い、補い合えば、次代に大きな貢献ができるはず」と力を込める。

 演劇・映像部門のバレエダンサー、森下洋子さん(63)はこの日、午前中の稽古を終え、その足で会見に出席した。

 「若い頃より、今の方が踊りやすい」と語る世界のプリマ。「踊りで人々に幸せを届けたい」といい、東日本大震災の被災地の子供たちを、団長を務める松山バレエ団の学校に受け入れた。「魂の国交正常化をするのが文化芸術」と、海外公演で築いた日中交流に心寄せる言葉も。

 彫刻部門で受賞した、イタリアの彫刻家、チェッコ・ボナノッテさん(70)は東京にアトリエを構える、大の日本びいき。「書や、江戸時代の絵画、考古学の遺跡。長い歴史を持つ日本からは非常に大きな影響を受けました」。そして、「私のお尻がローマと東京の往復に耐えられる間は行き来したい」と報道陣を笑わせた。
音楽部門のフィリップ・グラスさん(75)も「天ぷらもすしも食べたことがない15歳か16歳のころ」から日本文化に引かれていたという。「(米)ワシントンDCのギャラリーに葛飾北斎の作品が展示されていて、何度も足を運びましたよ。古いものだということ以外に詳しいことは知りませんでしたが、『絵が語りかけているもの』だけで十分でしたね」

 ヘニング・ラーセンさん(87)の代理で来日したトロールズ・トロールゼンさん(69)は、平成8年に一緒に京都を訪れたことがある。「彼は伝統的家屋の障子などに触れ、日本人の光の採り方やその調節法について非常に感銘を受けていた」と振り返った。

 ラーセンさんは約10年前、建築文化の発展に寄与した人をたたえる「ヘニング・ラーセン賞」を自ら設け、世界文化賞の賞金はすべて、その基金に充てるという。

 受賞者は同日夜、明治神宮で開かれた「歓迎の夕べ」に出席した。