調査の結果、盗聴器や盗撮器の設置は確認されなかった。

数日後、中村さんから至急会いたいと連絡が入りマンション近くにあるファミレスで会う事になった。

中村さん「これ見て下さい。」

彼女から一枚の紙を渡された。
プリントアウトしたメールであった。

内容は前回調査をしていた模様が事細かく記されていた。
間違い無く見ていたとしか言い様が無い内容であり、彼女のマンションには何か仕掛けられている事は明らかだった。

その足で彼女のマンションに向かい、すぐにブレーカーを落とし調査を行った。
だかいくら調べても盗撮用のカメラやトランスミッターは見当たらなかった。

しかし彼女のパソコンデスクを見て盗撮の原因が何か分かった。


パソコンに接続されたWebカメラである。

パソコンからカメラを外しブレーカーを上げた。

パソコンを調べたらウィルスに感染していた。

感染経路として有力だったのが、何回かファンからのメールに添付されていたホームページに遊びに行ったりした事があると言う事がわかった。

彼女が観覧していたサイトにはスパイウェアを仕込まれた加工が施されていて、そこからパソコンが起動している間に操作した内容を全て記録しクラッカーに送信する仕組みになっていた。
(またクラッカーからの遠隔操作も可能。)

それによりクラッカーの操作によって日々のライブ映像が垂れ流し状態だったと言える。

彼女の使っていたウィルスソフトすらクラッカーの手によって細工されていた。
その後クラッカーの所在を探したが、全く特定する事は出来なかった。

この一件で私生活の動画や画像がネットに流れ削除依頼に苦戦させられた。
幸い祭りにまで発展せずブログも炎上し無いまま閉鎖。

実家に帰り静かに暮らすと思われたが、転んでもただでは起き上がらなかった。

数ヶ月後、ファンと言うより信者になっている人間を集め仲間のネトアに声をかけライブ映像の見れる盗撮サイトを立ち上げた。

彼女は
「こないだみたいなヘマはしません。
顔バレしない様にうまくやれば平気。
万が一の事があっても大丈夫な様に顧客管理も徹底してますから、踏み倒しや嫌がらせがあったらお願いしますね!」

合法的な依頼なら受けると彼女に伝え、マンションを去った。

需要と供給なのだろうか登録者だけでもかなりの数になっていた。

そんな彼女の信者には出資金や技術提供をする人物がいるらしいのだが、その人物こそ犯人ではないかと疑いを拭いきれない。
今回の依頼人は中村さん女性20歳短大生の方のケースである。

調査自体は盗撮器発見調査でしたが結果的には、とんでもない事が判明しました。

中村さんの住むマンションに到着し現場周辺にて早速盗聴波盗撮波の捕捉を行った。

周辺では特に怪しい電波は受信されなかった。

その後、中村さんが住むマンションの一室にお邪魔した。

部屋はピンクを基調としヌイグルミやら可愛らしい小物、極めつけは天蓋付きのベットまであった。

パソコンには自作のデコレーションが施されていて、その横にあるコルクボードには色々な衣装を着た彼女の写真が・・・。

その衣装はアニメやゲームキャラのコスプレからゴシックロリータ系まで様々であった。

彼女が言うには、自称ネットアイドルをやっていて自分のブログにも顔出しでコスプレした写真をアップしたり、ファンとの交流も兼ねてコスプレしコミケに行ったりアキバの路上で唄を歌ったりもしていたそうである。

自身のブログでは有料でWebカメラを使用しライブチャットを行えるサービスも提供されていた。

別途料金にて、相手の希望のキャラ設定も可能だそうだ。

若くして商魂たくましい物である。
調査初日は不良グループは現れなかった。

撮影と同時刻に周辺探索を行った結果、不良グループはたまり場としているゲームセンターにて遊んでいた。

張り込み3日目にして不良グループが現れた。

依頼人宅の家の前を原付3台で何回も往復している。
その時、腹を立てた依頼人が玄関から出て来てしまった。

その日は何事も無く不良グループは帰って行った。

万が一の事を考えていたので、正直ホッとした。

次からは外に出ない様に依頼人に話した。

翌日も不良グループは現れたが依頼人宅前に2台の原付が止まった。
残りの1台が壁に寄りかかる様に止まり、原付のシートに登り依頼人宅の池に何かを投げ込み去って行った。

すぐさま依頼人に連絡を入れ池を見に行ったら、池の鯉が暴れていた。

何か薬品を入れられたのだろう、すぐに網とバケツを用意して貰ったが池の鯉は全て亡くなってしまった。
依頼人自慢の錦鯉だったらしい。
高い鯉になると数百万はする鯉も居るらしい。

翌日依頼人は警察に行き被害届を提出した。

また不良グループの所在も判明した現在、調査費用+慰謝料を請求し裁判中である。

今回は後味の悪い調査であった。