新型コロナウイルス禍は、安倍政権には千載一遇のチャンスだ。-憲法に緊急事態条項を目論む- | 野良猫の目

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アベ首相の言動を見れば、死に物狂いで新型コロナウイルス禍を収束させるつもりは無いのだろうと思えます。彼の本音を探って見ました。例によって妄想の産物です。

 

(1)中小の飲食店は破産してよい。

 中小の飲食店が破産すれば、その店舗・敷地は売却せざるを得なくなります。そこで安く買い叩いたものを、大手デベロッパーが集約して、街並みごと再開発に向けることができます。そのような街並みごとの再開発に至らないまでも、大手スーパーが進出するまたとないチャンスとなります。個人商店などは、小規模の店舗はフランチャイズ店がとって代わるでしょう。

 

(2)失業者の増大は、いわゆる「終身雇用制」を壊滅させる好機 

 これで失業者が増えて「食うためならどんな仕事でも……」という環境が生まれます。こうして生まれた“失業者のプール”は、労働者の派遣業への供給源となります。また、それによらない場合は業務委託契約型の就労という労基法逃れの労働形態を拡大し定着させるチャンスとなります。安倍政権は、兼ねてから、国民の生活を不安定にすることで、“安い労働力”を生み出そうとしています。

 ゆくゆくは、安定した職場としての自衛隊へのリクルート=経済的徴兵の環境が整うことになります。

 

(3)メディア、国民の目がコロナ禍に奪われているうちに、国民に抵抗のある法律を通過させる

今の国会でも多くの法案が並行して審議されています。その中には国民に大きな負担を強いる法案も上がっています。私が興味を持って見ていたものだけでも、「労働基準法の一部を改正する法律案」、「雇用保険法等の一部を改正する法律案」などの労働者の権利を奪うことになる法改正(改悪)が既に成立しました。また、内容はよく理解していませんが興味のあるものとして、「種苗法」、「森林組合法」など、今までの農業、林業従事者の生活を激変させるような法律が審議されています。他にも年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案など私たちの生活に直接関係するいろいろな法律が列をなしていますこのように、国民がコロナウイルスに目を奪われている間に着々と多くの国民の権利が損なわれる法改正(改悪)が進んでいます。
 

(4)憲法を改正して緊急事態条項をいれる絶好のチャンス。

4月5日のブログに書きましたがその時点では半分冗談でした。その2日後に新型インフルエンザ特措法の緊急事態宣言が出されると、まもなく憲法に緊急事態条項を入れろとの声が自民党から上がり正直びっくりしています。この政権は、「まさか……」が本当になるので怖いです。

 

昨年の9月に講演会で自民党の下村博文議員の話を聞きましたが、その際、夏の台風被害を例に挙げ、「道路に木が倒れて公道を塞いでいても、私有財産であるので撤去できない。緊急車両の通行ができなくなる。」という趣旨のことを言い、緊急事態条項を憲法に新設する必要ある旨を訴えていました(※)。このように、何か災害があるごとに、憲法への緊急事態条項の新設に結びつけたがります。

 ※ 災害対策基本法や新型インフルエンザ対策特別措置法でも定められているとおり、公共の利益のためであれば、一定の補償のもとに私有財産を処分することも可能です。憲法を変える必要などないと考えます。

  

今回の新型コロナウイルス禍でも、自民党から憲法論議を進めるべきとの意見があがっていますが、これがとんだ食わせ物で、あからさまには書いてありませんが、その本音は「このまま衆議院が解散され、新型コロナウイルスの関係で選挙ができなくなったら、俺たちが失職する。」という手前勝手の心配からくるものでしょう。このような場合については国会議員の任期の特例は誰のため?」書いたように、すでに現憲法で措置されています。国民の心配よりも、1年以上先の自分たちの収入の心配をしているのが自民党議員です。このことは2019年5月11日付けの「第9条は当て馬? 緊急事態条項こそアベ首相の本命か!?」にも書きました、正にそのとおりのことが行われようとしています。 
 

 火事場泥棒というか、盗っ人猛々しいというか……アベ政権は