40年以上前に買った「ヒトラーと映画(朝日選書39)」(岩崎昶著)が手元に残っていました。この本を読み返すと、今のほうがリアリティを感じるような気がします。
アソウ副首相がかつて「ナチスの真似をすればよい」と言ったとか言わないとかの噂がありましたが、そのことの真偽はともかく、アベ政権のやっていることが、この本に書かれているナチスの手口と重なるところがあります。
以前、このブログで、「ゲッペルスの亡霊」のタイトルで2015年当時にアベ政権から受けた印象を書き、「総統ヒトラー」を演出した国民啓蒙宣伝大臣のゲッペルスについて触れましたが、アベ政権下では、この本でいうゲッペルスの役割を、電通がやっているのじゃないか、という噂があるようですね。そして今度は、ジャニーズ事務所がかかわるわけでしょうか。ジャニーズ事務所も国民啓蒙宣伝省・電通がプロデュースする“国民啓蒙政策”(←ゲッペルに掛けた嫌みです。)の一端を担うのでしょうか。
アベ政権は、これからも、若年の有権者をターゲットにしたイメージ戦略を打ち出してくるでしょう。そんなところからも、来年のオリンピックの記録映画も、アベ政権の宣伝の手段として利用されるのではないかと心配です。記録映画の監督として、河瀬直美氏が就任したと報道されていますが、ナチス政権下の1936年のベルリン・オリンピックの記録映画「オリンピア」の監督・レーニ・リーフェンシュタールが女性であったことに、偶然といって良いものかどうか、因縁めいたものを感じます。
1964年の東京オリンピックの時は、私は中学生。そして記録映画を映画館で見たのは中学生の時か高校生の時かははっきりとは覚えていませんが、アスリートの一人一人の姿・動きがとても美しくて感動したのを、今でも覚えています。
20年の映画はどのようなものになるのでしょう。監督の意図はどのようなものであれ、結果として、全体主義的なナショナリズムを高揚させるようなものでないことを、“祈る”しかありません。
……
もしかしたら、参議院選挙(衆参同時選挙?)前に、プレ・オリンピック映画が出てきたりして……。そして;
一億の国民が一致団結して復興五輪を成功させよう!
なんてものだったら……。
あ~ぁ、昼間っからイヤな夢見ちゃったなぁ