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クラシック音楽とお散歩写真のブログ

座右の銘は漁夫の利、他力本願、棚から牡丹餅!!
趣味のクラシック音楽をプログラミングする事に没頭、あとは散歩中に写真を撮りまくること。

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牧歌劇『バスティアンとバスティエンヌ』(K.50 / 46b)
今年2026年はモーツァルト生誕270周年ということで、フンメル復興をお休みしてモーツァルトの序曲のDTMに取り組んでいます。こんな有名作曲家の打ち込みなんて必要ないでしょうが、私の「何か記録したい」という自己満でやっています。
今回は1768年、モーツァルトが12歳の時にウィーンで作曲された1幕のドイツ語ジングシュピール(歌芝居)牧歌劇『バスティアンとバスティエンヌ』(K.50 / 46b)の序曲(導入曲)です。この歌劇ジャン=ジャック・ルソーの村芝居『村の占い師』のパロディ劇を台本の下敷きにしており、上演時間およそ40分程度の小規模な作品です。
催眠療法で有名なウィーンの医師フランツ・アントン・メスメルの依頼により、彼の邸宅の庭園劇場で初演されたという説が有力です。

登場人物はたったの3人。舞台は農村です。
〔登場人物〕

  • バスティエンヌ Bastienne (S) 羊飼いの娘

  • バスティアン Bastien (T) 恋人

  • コラ Colas (B) 占い師(コルシカ島のバスティア村の賢者)

【物語の流れ】
恋人バスティアンの心が自分から離れてしまったと嘆くバスティエンヌは、村の占い師コラに相談を持ちかけます。コラは「彼に冷たく接して、気を引いてみなさい」とアドバイスします。 その後、やってきたバスティアンに対しても、コラは「バスティエンヌは金持ちの都会の男に心変わりしてしまったぞ」と嘘を教えます。お互いに相手の心変わりを信じ込んだ二人は激しい口論になりますが、別れる直前に耐えきれなくなり、結局は愛を確かめ合って仲直りします。最後はコラを交えた3人で喜びの三重唱を歌い、平和に幕を閉じます。


このオペラの序曲(Intrada:ト長調)は、クラシック音楽ファンの間で非常に有名な話があります。
序曲の冒頭でヴァイオリンが奏でる主題が、ベートーヴェンの交響曲第3番『英雄(エロイカ)』の第1楽章の有名な主題と、メロディの動きからリズムまで全く同じなのです。
 

モーツァルト/『バスティアンとバスティエンヌ』序曲(K.50 / 46b)

 

Programming Music W.A. Mozart – Intrada to“Bastien und Bastienne”, K.50

 

Programed by Hummel Note
Daw&Sequencer:DoricoPro
Sounds:NotePerformer
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現在聴けるおすすめの全曲録音
さて、このモーツァルトの最初期のオペラはもしかしたら中期の作品より多くの録音が残されています。その理由はこの導入曲を含めてかわいらしく牧歌的な楽曲の受け入れられやすさと、12歳のモーツァルトの再初期のオペラであるという話題性からでしょうか。わたしが初めて聞いたのはレオポルド・ハーガー指揮/ザルツブルクモーツァルテウム管弦楽団のグラモフォン盤でした。その後没年200年のころにリリースされたウィーン少年合唱団、ハラー指揮ウィーン交響楽団など聞いてました。その他いくつか紹介します。

1. 豪華歌手陣による洗練された演奏(レッパード盤)

  • 指揮 / オーケストラ: レイモンド・レッパード / フランツ・リスト室内管弦楽団

  • キャスト: エディタ・グルベローヴァ(バスティエンヌ)、ヴィンソン・コール(バスティアン)、ラースロー・ポルガール(コラ)

  • 録音年 / レーベル: 1989年 / Sony Classical

  • 特徴: なんといってもトップ・ソプラノであるグルベローヴァがヒロインを歌っているのが最大の魅力です。艶やかで美しい声と、レッパードの優雅な指揮が相まって、この素朴な村芝居を極上のエンターテインメントに仕立て上げています。

2. ドイツの伝統を感じる歴史的名盤(コッホ盤)

  • 指揮 / オーケストラ: ヘルムート・コッホ / ベルリン室内管弦楽団

  • キャスト: アデーレ・シュトルテ(バスティエンヌ)、ペーター・シュライアー(バスティアン)、テオ・アダム(コラ)

  • 録音年 / レーベル: 1965年 / Berlin Classics

  • 特徴: ドイツの名歌手シュライアーとアダムが参加している王道の録音です。派手さはありませんが、ドイツ語のディクション(発語)の美しさや、質実剛健で温かみのあるアンサンブルが堪能できる、古き良き時代の名演です。

3. 古楽器による溌溂とした最新録音(ペイジ盤)

  • 指揮 / オーケストラ: イアン・ペイジ / ザ・モーツァルティス(The Mozartists)

  • キャスト: アンナ・ルチア・リヒター(バスティエンヌ)、アレッサンドロ・フィッシャー(バスティアン)、ダレン・ジェフリー(コラ)

  • 録音年 / レーベル: 2018年 / Signum Classics

  • 特徴: モーツァルトと同時代の楽器(古楽器)を用いた、比較的新しい録音です。テンポが良く溌溂としており、12歳のモーツァルトが持っていたみずみずしいエネルギーがダイレクトに伝わってきます。現代の俊英アンナ・ルチア・リヒターの瑞々しい歌唱も素晴らしいです。

 

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今回制作したのは、W.A.モーツァルトのオラトリオ「救われたベトゥーリア」K.118 より『序曲』 です。
クラシック音楽の中でも少しマニアックな部類に入るかもしれませんが、若き日のモーツァルトの天才ぶりが遺憾なく発揮された、非常にドラマティックでかっこいい楽曲です。
編成はオーボエ2、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、弦楽5部。わずか15歳の少年が書いたとは思えないほどの緊張感と、オーケストレーションの妙を味わうことができます。4つのホルンがオーケストラに厚みを与え、トランペットが悲劇的なアクセントとなっています。制作する上では弦楽合奏がやや小規模の編成となるように調整しています。

 

【Credits】

Programed by Hummel Note
Daw&Sequencer:Dorico 6
Sounds:NotePerformer 5
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🎻 オラトリオ「救われたベトゥーリア」とは?

 

「救われたベトゥーリア(Betulia liberata)」は、モーツァルトが15歳の時(1771年)に作曲した、彼にとって唯一のイタリア語のオラトリオです。
当時のモーツァルトは父レオポルトと共にイタリア旅行をしており、パドヴァで依頼を受けてこの曲を作曲したと言われています(実際に当時演奏されたという記録はなく、幻の初演となってしまったようです)。
物語のベースになっているのは、旧約聖書外典の「ユディト記」。
アッシリアの強大な軍勢に包囲され、絶体絶命の危機に陥ったイスラエルの町ベトゥーリア。そこへ美しく勇敢な未亡人ユディトが現れ、敵の将軍ホロフェルネスの寝首を掻いて町を救う、という非常に劇的なストーリーです。
台本は当時最も権威のあった詩人ピエトロ・メタスタージオによるもので、モーツァルトはこの緊迫感あふれる物語を見事な音楽で彩りました。

🎵 序曲の聴きどころ:劇的な「モーツァルトの短調」

今回公開した「序曲」は、これから始まるドラマの不穏な空気と、最終的な勝利を見事に表現しています。
曲は、モーツァルトが悲劇性や深い感情を表現する際によく用いた「ニ短調(D minor)」で幕を開けます。(のちの交響曲第25番や、オペラ『ドン・ジョヴァンニ』、そして『レクイエム』と同じ調性です!)
全体は、当時のイタリア風序曲の定石である「急ー緩ー急」の3つの部分で構成されています。

  1. アレグロ(急・ニ短調):
    激しく叩きつけるような和音と、吹き荒れるような弦楽器のパッセージ。アッシリア軍に包囲され、恐怖と飢えに苦しむベトゥーリアの町の悲痛な状況が迫ってきます。

  2. アンダンテ(緩・ヘ長調):
    一転して、穏やかで美しい音楽になります。絶望の中で神に祈る人々の姿や、町を救う決意を固めるユディトの静かなる強さを思わせます。

  3. プレスト(急・ニ短調):
    元のテンポに戻り悲劇的シーンから最後は輝かしいニ長調へと転じ、駆け抜けるように力強く終わります。これは物語の結末である「ベトゥーリアの解放(救済)」を力強く予見させるものです。

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『ポントの王ミトリダーテ』作品解説

 

『ポントの王ミトリダーテ』(Mitridate, re di Ponto) K.87 (74a) は、1770年、モーツァルトが14歳の時に第1回イタリア旅行中に作曲された3幕のオペラ・セリア(正歌劇)です。

 

初演と大成功: 1770年12月26日にミラノのテアトロ・レージョ・ドゥカーレで初演されました。天才少年モーツァルトのイタリアでのデビュー作とも言える作品で、上演はなんと21回も繰り返されるほどの大成功を収めました。

 

 

原作: フランスの劇作家ジャン・ラシーヌの悲劇『ミトリダート』を元に、ヴィットーリオ・アメデオ・チーニャ=サンティがイタリア語の台本を作成しました。

 

 

当時、少年モーツァルトは歌手たちのわがままな要求(アリアの書き直しなど)に振り回されながらも、それを見事に跳ね除けて彼らの魅力を最大限に引き出す曲を書き上げ、ミラノの聴衆を熱狂させました。

 

 

オペラのあらすじ

 

舞台は紀元前63年、クリミア半島のニンファエウム。ローマ帝国と激しく対立していた実在のポントス王、ミトリダテス6世をモデルにしています。

 

【主な登場人物】

 

ミトリダーテ: ポントの王。ローマ帝国と戦っている。

 

アスパージア: 王の婚約者。

 

ファルナーチェ: 王の長男。野心家でローマ寄りの考えを持つ。

 

シファーレ: 王の次男。父に忠実。

 

 

第1幕:王の偽装死と恋の鞘当て

 

ローマ軍と交戦中のミトリダーテは、息子たちの忠誠心を試すため、自らが「戦死した」という嘘の報告を故郷に送ります。王の死を聞いた長男ファルナーチェは、権力を狙うだけでなく、以前から横恋慕していた父の婚約者アスパージアに強引に迫ります。 困り果てたアスパージアは次男シファーレに助けを求めますが、実はシファーレとアスパージアは密かに惹かれ合っていました。そこへ、死んだはずのミトリダーテ王が突然帰還し、息子たちの裏切り(特にファルナーチェの横暴)を知ることになります。

 

第2幕:露見する真実と王の怒り

 

アスパージアが本当に愛しているのは次男シファーレであること、さらに長男ファルナーチェが敵であるローマ軍と内通していることが王にバレてしまいます。激怒したミトリダーテは、アスパージアとファルナーチェを死刑にすると宣言します。シファーレはアスパージアと共に死ぬ覚悟を決めます。

 

第3幕:決戦と王の最期

 

ローマ軍が総攻撃を仕掛けてきます。ミトリダーテは出陣しますが、戦いの中で致命傷を負ってしまいます。一方、牢に捕らえられていたファルナーチェは後悔の念に駆られ、ローマ軍の船に火を放って寝返り、ポント軍のために戦います。 瀕死のミトリダーテは宮殿に運び込まれ、改心したファルナーチェを許し、アスパージアとシファーレの結婚を祝福して息を引き取ります。残された3人は、亡き王の意志を継いでローマへの徹底抗戦を誓うのでした。

 

序曲(シンフォニア)の解説

 

今回DTMで打ち込まれた序曲は、当時の典型的な「イタリア風序曲(シンフォニア)」の形式である「急ー緩ー急」の3つの楽章が切れ目なく演奏されるスタイルで書かれています。

 

14歳とは思えないほど堂々としたオーケストレーションで、初期のモーツァルトらしい生命力に溢れています。

 

 

 

 

 

第1部:Allegro(ニ長調・4/4拍子)

 

 

華やかで活気に満ちた、祝祭的な雰囲気の楽章です。

 

聴きどころ: 冒頭の輝かしい和音の打撃と、弦楽器によるトレモロ(細かく刻む音型)や急速なスケール(音階)の上下降。当時のオーケストラ(特にマンハイム楽派など)で流行していた、クレッシェンドや急激な強弱の対比(フォルテとピアノの切り替え)が多用されています。

 

 

第2部:Andante grazioso(イ長調・2/4拍子)

 

一転して、非常に優美で抒情的な緩徐楽章です。

 

聴きどころ: 弦楽器を中心に、歌うような美しいメロディが奏でられます。オペラ本編で繰り広げられる愛や葛藤のドラマを予感させるような、少し切なくも優しい表情を持っています。

 

 

第3部:Presto(ニ長調・3/8拍子)

 

再びテンポを上げ、軽快に駆け抜けるような終曲です。

 

聴きどころ: 舞曲風の軽やかなリズムで、オペラの幕開けに向けて一気に期待感を高めていきます。最後は力強い和音で締めくくられ、そのまま劇的な第1幕へと接続されます。

 

 

オーボエとホルン、そして弦楽器という古典派初期の小ぶりな編成ながら、非常に華やかでドラマチックな響きを持つこの序曲。完成した音源を聴き返す際、オペラの熱いストーリーを思い浮かべながら聴くと、また違った景色が見えてくるかもしれません。私は当時の演奏慣習に従ってティンパニを追加しています。

 

 

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