モーツァルトの歌曲やアリアには、名曲が数々ありますが、
その中でも私が最も心を揺さぶられた「夕べの想い」。
モーツァルト晩年の1787年、31歳の時の作品。
31歳でこの境地に立てるのか? というほど情緒深い曲です。
ドイツの詩人カンペによるもので、死を予感したかのような告別の念を思わせる詩と曲が相まって涙を誘う曲です。

歌詞を見ると、死期が近い老人が自分の人生を振り返っているかのような感覚に捕らわれました。
歌曲の王・シューベルトにはこうした雰囲気の曲も多いですが、実はモーツァルトにも晩年の曲には多く見受けられます。例えばクラリネット協奏曲やピアノ協奏曲第27番など。
実際は父レオポルドの死を悼んで書いたといわれていますが、この時期にまとめて書かれた歌曲の一曲で、その他は「クローエに」や唱歌としても歌われる「すみれ」など明るい歌曲が並んでいますので、この曲は異色です。
今回は歌の部分をチェロに置き換えています。
是非歌詞と共に聞いてほしいです。
というかオリジナルは名盤がたくさんありますので聞いてほしいです。
Programming Music
W.A.Mozart/Abendempfindung(Cello & Piano)
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Sheet score createed by Dorico Pro5
Computer Programming : Hummel Note
Sound:GARRITAN PERSONAL ORCHESTRA 5/ARIA
Mix & Mastering:SSW10 Lite