アジアの多様性はみんながわかっているところです。文化・言語も違えば、政治も違いますし、宗教も違います。ヨーロッパや中南米とは違います。 そのアジアにあって、唯一共有化できる国のグループがあります。中国語圏の国のグループです。方言はあるものの、中国、香港、シンガポール。 また、マレーシアにも中国を話せる人材が多くいますし、べトナムやインドネシアにも中国語を話せる人材が多くいます。
私は、シンガポールもしくは香港に拠点を置き、この国の優秀な人材を交換するプログラムに力を注いでいます。数年もたてば、中国と英語を使いこなせる多くの人材が育ちます。中国、ベトナム、インドネシアをシンガポールの人材と同等のレベルにすることができれば、会社にとってこれほど強いものはありません。 また、シンガポールを拠点にして、「英語」という共通語をもつインドや韓国とのジョブスワップ制度をつくりあげています。
バーナード・ショーの「経験は最良の教師である。」という言葉にあるように、彼らにシンガポールで働かせて教育します。彼らにコンプライアンスやMBA的手法を仕事を通じて学ばせると同時に、シンガポール人には中国やインドでシンガポールにないダイナミックなダイバーシティーの経験を得てもらい、数年後に帰ってきてもらいます。
このような制度が欧米系や中国系の企業を中心に進んでいます。 アジアの中で、どうしても蚊帳の外になってしまうのが、日本です。他のアジアから日本に送っても日本語ができないとどうしても仕事を通じて学ぶことができません。また、日本人にアジアに来てもらっても、外国人の中でなかなか結果をだせないことから、次第に日本人が蚊帳の外になってしまいました。
あまりにも社会のシステムや会社の制度が整ってる日本の社員にとって(私は日本の社会システムはもっとも社員にとって良いシステムだと思っています)、アジアはあまりに乱暴で生き残りが厳しく、結果断念してしまうケースを見てきました。
もっとも優秀な労働者を持つ国は、日本だと今も信じています。ダーウィン曰く、優秀な種が生き残るのではなく、柔軟に対応できる種は生き残る。という言葉にあるように、日本は優秀なのだけれども、柔軟性がない結果、生き残れないのではと思います。
ちなみにインド人はその意味において強いです。複雑でグレーでかつ競争の厳しい社会で育った彼らにとっては外の世界は自由でシンプルだからなにではないかと思っています。 もっと個の力を重要しし育てる そして差別化するシステムの導入が必要だと思います。それには年功序列や学歴主義からある程度は離れて社員の能力をレビューする必要があると思います。
海外で成功するのに、なぜ現地の人でないといけないのか。。。私の思うところを書いてみました。
1)本当の顧客のニーズは、現地の人しかわからない。
2)毎日変化する環境下にあるアジアにおいて、現地でのローカルのネットワークが必要。情報やネットワークを日本人会や経済界に頼っていては、遅れてしまう。
3)ビジネスを大きくするには、政府とのパイプがアジアでは大事。外務省を頼りすぎているように思います。現地の人間を活用し、彼らのパイプを使ってビジネスをするようにしないと、現地の人を上手に使う欧米系や政府の後押しが強い韓国系もしくはその国のローカル企業には勝てません。
日系大手の現地法人の社長と会席した際に、ローカルスタッフの育成についての話題になりました。どの現地法人も幹部が日本人で、本社にない制度を適用するのがとても難しく、また本社の人間よりも給与を高くすることがとても難しいとのことでした現地の日本人幹部の人たちも現実をわかってはいるものの、やはり過去にない事例をつくることに抵抗があるのだと聞かされたことがあります。
電器の世界では、私の知る限り日本メーカーは負け組です。(すみません) 自動車メーカーは日本メーカが強いですが、将来電器メーカーや半導体業界のようにならない保証はありません。製品力で勝負するのが難しくなってきました。今の技術を使えば、なんでもコピーできてしまいます。(技術のみの話ですが)。
勝ち残るには、営業力マーケティング力、サービス力が必要です。それらを各地で強化するには現地の社員の強化が必要です。 変わっていくには、まずは日本本社が変わる必要があります。 各国にあう人事戦略、給与、待遇システムをつくるか、日本本社も含めて世界で通用する企業文化、システムをつくるかが問われているのだとおもいます。