JW界隈が「ロシアが『北の王』である」というトウチタイ宣言後、ウクライナ情勢で盛り上がりが続いているのは既にお伝えしてきたところですが…。
母と夕方6時台のウクライナ関連のニュースを見ながら、
「トウチタイが言うようにロシアが『北の王』だったとして、『北の王』の攻撃で今いちばん窮地に追い込まれているのは『南の王』(つまり英米)ではなく、実は『緋色の野獣』(国連)なんじゃないの?」
と呟いた途端、
「あっ!!」
と母が、珍しく大声を出して反応しました。
「それは、わたしも最近ずっとモヤモヤしてた!」
という返答が返ってきたので、こちらも驚きました。
「姉妹たちの前では、絶対にこんなこと言えんけどね。」
だそうです。
聖書巻末の『啓示の書』に登場する『緋色の野獣』。
それが表すモノは、現代の『国際連合』というのがJWの公式見解です。
そして世界は、これから先、「国際連合つまり『緋色の野獣』の世界的な宗教弾圧をきっかけに『ハルマゲドン』に突入する」という解釈ですが、そんな行動力や影響力が今の国際連合にあるでしょうか?
ロシアの、現在進行形の戦争犯罪さえまともに止められない国連が、いったいどんな法的根拠に基づいて世界中の宗教を罪に定めることが出来るでしょう。
仮に、何かの提言のようなものを発出できたとして、そこにどれほどの強制力があるでしょうか。
『黄色の野獣』はともかく、『緋色の野獣』の方は既にまともに実行力を持っていないのです。
国連の実体があくまで第二次大戦の「戦勝国連合」である以上、ロシアや中国といったいわゆる戦勝国の常任理事国が入れ替わる事は現段階ではあり得ません。
何が言いたいかというと、
『北の王』ロシアが『南の王』英米と一方では代理戦争で激しく対立しながら、他方『緋色の野獣』(国連)の主体としては一致して行動するなんて事はあり得ない、ということです。
ゼレンスキー大統領が日本政府に呼び掛けたように、無力化した国際連合を代替えできる新たな組織を設立したり、現行の国連の「戦勝国連合」の看板を掛け変えるような大きな変化が、今後起きる可能性はあります。
ですが、もし今後そうなった場合
『緋色の野獣』=現行の国連
というトウチタイの教理は、完全に外れる事になります。
JW信者は、トウチタイの「『北の王』宣言」に気を良くしているような状況ではない事にさえ、気づけないのでしょうか。
ちなみにトウチタイは、この事実が自分たちにとって都合が悪いことは実感しているようです。
あれだけ、何度も繰り返し集会で研究させた『啓示の書-その壮大な最高潮は近い』の書籍をこっそり廃盤にし、まるで無かったモノのような扱いにしています。
(あの書籍を火曜日に何度も何度も扱っていた1990年代から、もう30年経っていますけど、"最高潮"はまだですか?)
国連が世界に対して絶大な影響力を持っていると信じて1980年代当時に『緋色の野獣』に適用したのは、やはりJWがアメリカ中心主義の宗教だからだと思います。
冒頭の話に戻ります、
母が自分自身でじっくり考えて、『緋色の野獣』の預言に疑問を抱いていた事
これは、かなり前進ではないかと感じました。
記念式に一緒に参加しなかった事ではかなり悲しそうな雰囲気だったので、江ホバやイエスに対しての愛は変わってないものの、JW組織に対してはある程度、冷静に判断しているようです。