何故か、台湾にて -24ページ目

何故か、台湾にて

気がついたら台湾にいました。

ところてんのように生きています。

北京は、秋が一番いいそうです。

確かにここ最近、空は澄み渡っていて
暑くなく、寒くなく
いい陽気です。







私が北京に来たばかりの数日は
とにかく、モヤモヤしていた。

街全体に、モヤがかかり
遠くがよく見えない。

高いビルを見上げると、摩天楼のようだけど
実はそんな高いわけではなく
モヤがかかって上が見えないだけ。


情報操作された社会
インターネットも満足に使えない社会

そんな中国を、モヤが囲む。
このモヤの水滴、一粒一粒に
監視能力でもあるんじゃないだろうか。

そんなことを考えながら、モヤの中を歩いた。


北京に来て、毎日モヤっとしていたら
数日後、スカっと青空が広がった。

私はてっきり
これから数年、青空を拝めないのかと思っていたので
若干、拍子抜けした。


天気がいいから、両親と散歩に行くことになった。

近所にでっかい公園がある。
うまいこと木と壁に囲まれ
車だらけの外界を遮っている、緑豊かな公園。

公園の中に、小さな丘があり
その頂上で、おじいさんが、糸を持って何かしている。

よく見てみると、凧を上げていた。
遠く遠くに、凧が、ぷかーっと浮かんでいるのが見えた。

「これ、どのぐらいあるんですか」

と聞いてみたら、おじいさんは

「300m」

と言った。


私は、凧を見ながら
晴れ渡った空に、SOSののろしを上げているようだな
と思った。

モヤっているときじゃ伝えられない。
モヤがない、今のうちに
高く高く上げ、誰かに気付いてもらわなくちゃいけない。


「退職してから、やってるんだ。
 毎日家にいるのは良くないからね。」

そう言って、おじいさんは笑った。






来週から、学校は10日間ほどお休みです。
国慶節です。

空が澄み渡り、絶好の行楽シーズン
北京は、人で溢れます。

北京に来て、三週間。
北京生活も段々、慣れてきました。

今日は、節々で感じる
以前住んでいた台北との違いを書こうと思います。







小さな小さな、台北。
そこには、近い範囲に全て揃っていて
何かと便利だった。

そこかしこにあったコンビニ。
100mごとにあると言っても過言ではない。

三越、高島屋、そごう等
日本のデパートも多く、日本のものも揃う。
日本の本屋もたくさんあり、新刊でもすぐ買える。

地下鉄とバスを乗りこなせれば
どこへ行くにも、涼しく移動できる。
台北市内を歩くことは、あまりなかった。

どうにも行きづらいところであれば
安価なタクシーですいーっと移動。



大きな大きな中国にある、結構大きな北京。
何もかも大きくて、何かと遠い。

地下鉄の駅に着いたと思ったら、ホームまで結構歩くし
乗り換えでもやたらと歩く。

この前、家から歩いて10分ぐらいのところに
セブンイレブンを発見した。
歩いて10分。コンビニエンスでも何でもない。

私が住んでいるところは、外国人が多いところで
外国人向けのものは、やたらと高い。
「あいつら金持ってるからいいだろう」
と思われている。

タクシーは安い。
安いが、運転手さんが恐い。
ぼったくりも多いので、あまり乗りたくはない。



今思えば
台北が便利すぎたんだろうと思う。
日本より便利。

全てコンパクトにまとまっていて
人も優しい。


人。

今のところ、北京の人は
思っていたより優しい。

地下鉄で日本の本を読んでいたら
「中国へようこそ」と言ってもらったし
中国語の勉強をしていたら
「会話の練習に」と言って
知らない人がおしゃべりに付き合ってくれた。


「あなた中国語上手ねぇ、どこで勉強したの?」

「台湾です。以前、台湾に住んでいたので」

「あら、そうなの。台湾も、中国の一部よ。」







節々で感じる、台湾と中国の違い。

全く一緒だったら
一つの国にすればいいんです。

色々違うから、台湾と中国は
なかなか一つの国にはならないのです。

※goo閉鎖につき移行

 

昨日、両親と一緒に
「秀水」というところへ行きました。

そこには、とにかく色んな物が売っています。

そして、おっかない人もたくさんいます。






地下鉄「永安里」という駅から歩いてちょっと
オシャレさのカケラもない、箱形の建物がある。

薄暗い店内には、蠢く商品、店員、観光客。

そこかしこに、色んなブランドの
偽物や本物が売っている。

それだけではなく
パンダのキーホルダーや宝石、おもちゃ
食品や骨董品、楽器
CDに靴に服に茶葉、絵…

もしかしたら、素敵なものもあるのかもしれないが
ここにあると、全てがうさんくさく見える。


私と父は、運動用のスニーカーが欲しく
適当にお店に入ってみた。

PUMAやNIKEなどの靴があるが
本物かどうかは定かではない。

すぐに店員さんが来て
これを穿くか、あれを穿くか、と
しきりしに薦めてくる。

適当に、これかな、と思い
穿いてみる。

私はすぐにサイズが合ったが
父はサイズが合わず
女の店員さんが違うサイズを取りに、どこかへ行った。

その間も、男の店員さんは
母に、これどうだ、と言い
私に、もう一足どうだ、と言い
父に、こっちもどうだ、と言った。

私は、お店の中にある、PUMAやNIKEの靴を指し

「これ、本物なんですか?」

と聞いてみた。
店員さんは言った。

「もちろんだよ。全く一緒だよ。」

全く一緒、ということは
本物ではない、ということなんだろうと思う。


女の店員さんが帰ってきて試着し
よしまぁ、これでいいだろう、となり
値段を聞く。

「1500元です」

飛び上がりそうになった。
1500元といえば、日本円にすると
2万円近くなる。

ヨーカドーに売っていそうな、普通のスニーカー2足が
なぜ、2万円になるのか。

「高すぎるよ」

そう言うと

「わかった、じゃあ1200元だ」

それでも高すぎる。

父が「じゃあいい」と言って店を出ようとすると
男の店員さんは、「待って待って!」と言い
電卓をたたいた。

「これでどうだ。600元」

急に半額になり、それはそれで驚いた。

正しい値段がよくわからなくなり
どうしたらいいかわからなくなった私達。

隣で、女の店員さんが言う。

「私、あんたのために、サイズ取りに行ったのよ
 すごく遠いところにあるんだからね
 その時間、どうしてくれんのよ!」

恐い。

600元ということは、7000円ぐらい。
一足3500円なら
日本で買うよりは、まぁ安いか…

きっと、本当はもっと安くなるんだろうけど
「まぁ日本よりは安い」という気持ちと
お姉さんの豹変っぷりが、あまりに恐かったのとで
承諾し、お買い上げ。

怒ったお姉さんを鎮めようと

「お手数おかけしましたねぇ、ありがとう」

と言うと、彼女は言った。

「どういたしまして」

どうやら、ここでは
客と店員の上下関係が逆になるらしい。


今回、私的には

「まぁ、父ちゃんが払ってくれるし」

という気持ちもあった。
次は一人で、貧乏そうな格好をして

「留学生で、お金がないんですぅ」

と言いながら交渉してみよう。









物と人でごった返す「秀水」を出てから
日本人がよく行くパン屋さんに行きました。

静かな店内に、とても親切な店員さん。
心が解きほぐされました。

広い広い、中国。
色んな人がいます。