『いつからがんがあったのですか?』 | 広島大学病院乳腺外科ブログ ~広島の乳がん医療に取り組みます~

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広島大学病院乳腺外科スタッフが、乳がんのこと、日常のこと、感じたことなどを交代で綴っていきます。ぜひ、気軽にコメントもいただければうれしいです!
注:このブログは広島大学公式ブログではありません。発言内容は個人の見解であり、広島大学とは一切関係ありません。

皆さんこんにちは

広島大学乳腺外科の舛本です。

 

いかがお過ごしでしょうか。

私は、1日外来でした。

外来をしている中で、患者さんから次のような質問がありました。

よくいただく質問です。

 

『わたしのがんは一体いつからあったのですか?』

『去年はすでにあったのですか?』

『去年も健診に行きましたが、去年はなかったのですか?』

さらに悩みが大きくなられる方ですと

『なんでがんになってしまったですか?』

 

ひじょうにむずかしい質問です。

いつからがんがあったのかは、正確にわかりません。

一般的に、1個のがん細胞が分裂して2個に、そして分裂を繰り返して4個、8個、16個・・・

乳がんの場合、1cmのがんになるまで、細胞分裂を30回ぐらい繰り返して、15年ぐらいかかるようです(1回の分裂時間もいろいろですので何ともいえませんが)。

でも1cmから2cmになるには3回ぐらいの分裂でよいので、1~2年で到達します。

 

ですので、毎年検診に行った場合は、2cmぐらいまでの大きさで見つかる可能性が高いです。(がんにより大きくなるスピードはいろいろですが)

そのぐらいの大きさですと、完全に治る可能性が高いと思います。

 

『なんでがんになってしまったのですか?』

これは誰にもわかりませんし、だれの責任でもないと思います。

 

 

すごく難しいかもしれませんが、病気のことを受け入れて前向きに進んで頂ければと思います。みんな応援しています。

 

また明日から頑張りましょう。

ファイトです。

 

広島大学病院 乳腺外科 舛本