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マンションから引っ越すことが決まり、
SUUMOで、いい物件を見つけて、
見つけた瞬間に内見の申し込みをしたのですが
先に内見をされた方が申し込みをしてしまって、
別の物件を紹介されて、そこに決めます。
8年間のマンション生活で下の階や隣の部屋に
気を遣う生活に疲れていたのもあって
賃貸の一軒家かマンションの1階を探して、
見つかったのは築35年のリフォーム済の物件でした。
古いし、キッチン台の高さは低いし、洗面所は狭いし、
お風呂も狭い。トイレも狭い。リビングやキッチンも狭い。全体的に狭い。
南向きだけど、すぐ裏に家があり、全体的に薄暗い。
いろいろと、気に入らないところだらけでしたが、
ひとまず住居が決まらないことには、
何も進まないので、スーパーと公園と児童館、
さらに小中学校も近いので
ダメなら引っ越そうと、その物件に決めました。
わたしの引っ越しは、これで13回目…。
今度は、単身ではなくて、
子どもたちを連れて県外へ本格的な引っ越しすることになります。
HSS型HSP×AC|住環境が神経系の安心の土台をつくる、という話
8年間、ずっと気を張っていた。
子どもが走るたびに。 笑い声が大きくなるたびに。 夜、お風呂の音が響くたびに。
「下の階の人、大丈夫かな」 「隣に聞こえてないかな」
マンション生活のなかで、私の神経系はずっと、誰かの反応をモニタリングし続けていた。
「気を遣う生活」は、思っている以上に神経系を消耗させる
HSS型HSP×アダルトチルドレンの人にとって、
「誰かに迷惑をかけていないか」を常に監視する生活は、
想像以上に神経系を削る。
これはポリヴェーガル理論で説明できる。
私たちの神経系には、
常に周囲の「安全かどうか」を無意識に評価し続ける仕組みがある。
ステファン・ポージェスはこれをニューロセプションと呼んだ。
意識より先に、身体が環境を読み取る働きだ。
マンションの上階に住むということは、
ニューロセプションが常に「下に人がいる」という情報を
処理し続けている状態を意味する。
頭では「普通の生活音だから大丈夫」とわかっていても、
身体はずっと緊張している。
この慢性的な緊張が、積み重なって疲弊につながっていく。
「音を気にしなくていい」は、ただの快適さじゃない
一軒家、あるいはマンションの1階を選んだ理由のひとつは、
「下の階に気を遣わなくていい」こと。
これを「生活の快適さ」の話だと思うかもしれない。
でも、神経系の視点から見ると、もっと根本的なことが起きている。
ポリヴェーガル理論では、神経系の状態は3つの階層で動いていると説明される。
ひとつ目は、腹側迷走神経系が優位な「安全・つながり」の状態。
穏やかで、人と関わる余裕があり、子どもに優しく接することができる。
ふたつ目は、交感神経系が優位な「戦うか逃げるか」の状態。
緊張・警戒・イライラ・過活動。
みっつ目は、背側迷走神経系が優位な「凍りつき・シャットダウン」の状態。
無気力・解離・何もできない感覚。
「下の階への配慮」を8年間続けるということは、
ニューロセプションが「脅威の可能性」を検知し続け、
交感神経系が慢性的に活性化している状態に近い。
頭がいつも少し、戦闘準備モードになっている。
「音を気にしなくていい」環境に移ることは、
その慢性的な緊張をひとつ、手放せるということだ。
アダルトチルドレンが「住環境」に敏感なのには、理由がある
アダルトチルドレンとして育った人の多くは、
幼少期に「家の中が安全ではない」という体験を重ねてきた。
親の顔色を読む。空気を読む。どうすれば怒らせずに済むかを考える。
家の中なのに、いつも外にいるような緊張感の中で育つ。
本来、家は「安全基地」であるはずだ。
でもアダルトチルドレンの神経系には、
「家=くつろげる場所」という回路が育ちにくい。
その神経系のまま、
マンションで「隣人・下の階・管理組合」という
新しい気遣いの対象を抱えて生活すると、どうなるか。
家の中でも、ずっと脳内の番犬が吠え続ける。
番犬とは、神経系の過警戒状態を擬人化した言葉だ。
危険から守ってくれる大切な存在だけれど、
安全な場所でも休まず吠え続けると、
私たち自身が疲れ果てる。
住環境が変わることは、
その番犬が少し、休める場所に移ること。
それだけで、日常の消耗がじわじわと変わっていく。
「気に入らない部分がある」物件を選んだことは、失敗じゃない
築35年。狭いキッチン。薄暗い部屋。
「ダメなら引っ越そう」と思いながら決めた。
これを「妥協した」と感じる人がいるかもしれない。
でも、神経系の視点から見ると、まったく違う意味がある。
アダルトチルドレンの人は幼少期、
「完璧でないと安全ではない」という環境で育つことが多い。
その結果、神経系が「完璧じゃない選択=失敗=危険」という回路を作ってしまう。
でも本当は、「今持っている情報と条件の中で、自分と子どもたちに必要なものを優先した」のだ。
スーパー、公園、児童館、小中学校が近い。
下の階に気を遣わなくていい。
子どもたちの生活動線が整っている。
これは妥協じゃない。今の神経系と生活に、本当に必要なものを選んだ結果だ。
住環境は、神経系の安心の土台と一緒に育っていく
安心の土台は、一度に完成するものじゃない。
毎日の小さな「ここは安全だ」という体験が積み重なって、
少しずつ育っていく。
引っ越したばかりの頃は、
慣れない場所に番犬がまた吠え始めるかもしれない。
それでいい。新しい環境に神経系が慣れるには、時間がかかる。
でも、下の階を気にしなくていい夜がある。
子どもが廊下を走っても、ただ「元気だな」と思える朝がある。
その積み重ねが、あなたの神経系を少しずつ「ここにいていい」という状態に変えていく。
あなたが疲れていたのは、あなたが弱かったからじゃない
8年間、ずっと気を張り続けていた。
それはあなたが繊細すぎたわけでも
考えすぎたわけでも、器が小さかったわけでもない。
HSS型HSP×アダルトチルドレンの神経系は、
他の人より何倍もの情報を処理しながら、
同時に「誰かを傷つけていないか」を監視し続ける。
そんな神経系で、8年間、誰かの上で暮らしてきたのだ。
疲れて当然だった。 消耗して当然だった。
「もう限界」と感じて当然だった。
それはあなたのせいじゃない。
神経系が、正直に反応していただけだ。
新しい場所で、あなたの番犬がやっと一息つける日が来る。
完璧な家じゃなくても、その一息が、安心の土台の最初のひとかけらになる。
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