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息子小2・娘2歳の時に
夫が実家に近くなった
出張が少ない職場に転職したので
ワンオペ育児からは解放されるけど
誰も知らない土地で、またゼロからスタートするのか…。
もうママ友はできないかもな。
寂しさと、嬉しさと、不安と、心配と…
いろんな思いでグチャグチャでした。
単身での引っ越しには慣れていたけれども、
子どもたちを連れての引っ越しは初めて。
しかも県外。
ワンオペ育児真っ最中の時に、少しでも負担を減らそうと、
思い切った断捨離をして、
ミニマリストを目指していましたが、
思っていた以上に荷物が多くて、
単身の引っ越しと、家族での引っ越しは、
また違うなと感じていました。
HSS型HSP×AC「またゼロから」がこんなに怖いのには、理由があった
引っ越しが決まった夜。
うれしいはずなのに、胸の中がぐちゃぐちゃだった。
夫の転職で、ワンオペが終わる。それは本当によかった。
でも同時に、ずっと重たいものが胸の底に沈んでいた。
またゼロから、か。
誰も知らない土地。 知り合いゼロ。
子どもを連れての、初めての県外引っ越し。
「もうママ友はできないかもな」という言葉が、
自分の中からぽろりと出てきた。
なぜ「環境の変化」がここまで怖いのか
引っ越しは、多くの人にとってもストレスが高いイベントです。
でも、HSS型HSP×アダルトチルドレンの特性を持つ人にとっては、
それが身体レベルの恐怖として響いてくることがあります。
その理由は、神経系にあります。
HSS型HSPの神経系は、新しい刺激にひとつも見落とさないよう反応します。
新しい街の空気、初めて通る道、知らない顔、聞こえない地域の空気感
それらすべてが入力として入ってきて、脳と身体が「処理」し続けます。
その一方でアダルトチルドレンの視点から見ると、
環境の変化は
「また一から安全を確認しなければならない」という身体記憶の警報でもあります。
幼い頃、家の中が安全でなかった。
誰かの顔色を読んで、空気を読んで、安心できる場所を自分で作ってきた。
その経験が神経系に刻まれているから、
「新しい場所」はただの引っ越しではなく、もう一度ゼロから安全を築き直す作業として身体が受け取ってしまうのです。
「グチャグチャな感情」は、神経系の正直な反応だった
うれしい。 でも怖い。 解放される。 でも、また孤独になる。
相反する感情が同時に押し寄せてくるこの感覚
これは、矛盾しているわけでも、弱いわけでもありません。
ポリヴェーガル理論の言葉を借りるなら、
神経系が複数の状態を同時に検知している状態です。
夫の転職というポジティブな変化は、
腹側迷走神経系(安全・つながりの回路)を少し活性化させます。
「よかった、楽になれる」という安堵の感覚。
でも同時に、慣れた環境を失うという喪失は、
交感神経系の防衛反応(アクセル全開の緊張・警戒)を呼び起こします。
さらに、「どうせ馴染めない」「もうママ友はできないかもな」という諦めに似た感覚は、
背側迷走神経系(シャットダウン・凍りつき)の影響かもしれません。
三つの神経状態が混在しているから、感情がグチャグチャになる。
それは、あなたの神経系がちゃんと状況の複雑さを受け取っていたということです。
「またゼロから」が怖いのは、孤独に慣れすぎてきたから
アダルトチルドレンの多くは、
幼少期に「助けを求めても安全ではない」という経験を繰り返してきます。
頼っても、いなかった。 感情を出しても、受け取ってもらえなかった。
だから、自分でやってきた。ひとりでやってきた。
その結果、「人間関係を一から作る」ことへの恐怖は、
単なる内気さや人見知りとは少し異なります。
それは愛着の傷からくる恐れです。
「どうせ仲良くなっても、また離れる」
「私みたいな人間を、ちゃんと好きになってもらえるだろうか」
「うまく馴染めなかったら、またひとりになる」
こういった思考が、引っ越し前夜に静かに忍び込んでくる。
これは、扁桃体が
過去の記憶データをもとに「危険かもしれない」と先読みして発動させる、
サバイバルモードです。
脳内の番犬が吠えているのです。
悪意があるわけでも、弱さでもない。
過去の経験から、あなたを守ろうとしている反応でした。
断捨離していたのに、荷物が多かった。その意味
ワンオペ育児の中で「少しでも楽になりたい」とミニマリストを目指していた。
でも、実際に引っ越してみたら、思っていた以上に荷物が多かった。
この「思っていたより多かった」という感覚、すごく正直だと思います。
子どもたちの存在が、それだけ多くの「生活」を作っていたということ。
あなたが一人で抱えていたものの重さを、ダンボールの数が教えてくれた。
HSS型HSPの人は、自分の消耗に気づきにくいことがあります。
刺激を処理し続けながら、同時に合理化や効率化で乗り越えようとする。
断捨離もその一つだったかもしれません。
「整えれば、なんとかなる」という身体の知恵。
でも荷物は正直だった。
「あなた、こんなにたくさん、持ってきてたんだよ」と教えてくれた。
それでよかった
グチャグチャの感情を抱えたまま、引っ越しをした。
「またゼロから」が怖くて、不安で、でも逃げなかった。
子どもたちを連れて、ダンボールを抱えて、知らない土地に降り立った。
その時の自分に言いたいのは、「よくがんばった」でも「強かったね」でもなくて
それでよかった、ということ。
グチャグチャなまま、進んでよかった。
全部整理してから動かなくて、よかった。
「もうママ友できないかも」と思いながらも、動いた。
それでよかった。
神経系は、混乱していた。
感情は、整理されていなかった。
それでも身体は、ちゃんと次の場所に向かっていた。
あの日のあなたは、
自分が思っているよりずっと、たくさんのものを抱えていた。
それを知っているだけで、十分です。
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