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「犬の予防接種、行った?」
夫にそう聞かれるたびに、なぜかイライラしていた。
頭では分かってる。悪気なんてない。ただ確認してるだけ。
でも感情だけが、先に動いてしまう。
「確認」が「責め」に変換される、あの感覚
うちには愛犬がいて、予防接種の時期が近づいていた。
期限にはまだ余裕があったから
「そのうち行こう」と思っていた矢先、
夫が毎朝聞いてくる。
「犬の予防接種行った?」って。
最初は普通に答えていた。
でも、何日も続くうちに、頭の中でこんな変換が起きていた。
確認 → 催促 → 監視 → ダメ出し → 責められてる
最終的には「分かってくれない」「また私が悪いって言われてる」と、
心のシャッターが下りていた。
夫は普通に話していた。
なのに、こちらだけが戦闘態勢になっていた。
なぜそうなるのか——神経系が覚えた「危険信号」
これ、性格の問題でも、被害妄想が強いわけでもない。
子どもの頃の記憶が関係している。
「まだやってないの?」のあとに、怒られた。
「なんでできてないの?」のあとに、ため息をつかれた。
「早くして」「また?」「何回言えば分かるの?」
そういう経験を繰り返すうちに、脳が学習する。確認=危険信号として。
HSS型HSPはもともと、
相手の声のトーン、表情、空気の微細な変化まで敏感に拾う。
そこにアダルトチルドレンの「怒られないようにしなきゃ」が重なると、
ただの確認ひとつで神経が先に防御モードに入る。
反応しているのは、今の夫じゃない。
昔の怖かった記憶に、神経が反応している。
気づいてから、少し変わったこと
この仕組みが分かってからは、
少しだけ立ち止まれるようになった。
「あ、今の反応、昔のパターンかも」
その一言が頭をよぎるだけで、「今」と「過去」がほんの少し切り離せる。
もちろん、イラッとする日はまだある。
責められた感じが抜けない日もある。
でも、「私が悪い」から「神経が昔の危険を思い出してるんだな」に変わるだけで、
自分への責めが減っていく。
傷つきやすいんじゃない。ずっと張り続けてきただけ
HSS型HSP×アダルトチルドレンって、
人より傷つきやすいんじゃなくて、
ずっと「怒られないように」神経を張り続けて生きてきた人なんだと思う。
だからまず、反応してしまう自分を責めるより、
こう言ってあげることが、安心の土台への第一歩になる。
「そりゃ怖かったよね」って、自分の神経に。
今はもうあの頃とは違う。
それを、少しずつ身体に覚えさせていくこと。
まずは、それだけでいいんだよね。
つづく
