またまた痛ましい事件が起こりました。
少年が不良グループに河原でリンチされたあげくに殺害されるという、とても人間の所業とは思えない凄惨な事件です。
所がこのような事件は近年続けて起こっています。全くデジャヴーのように定期的に起こっているとさえ思えるほどです。
たいていの場合は、不良グループの金づるにされた気の弱い少年が逃げ出そうとしたときに徹底的にリンチされて殺されるというものです。
昔は、不良でもやくざでも少しは人間性が残っていて、ここまでの惨いことはしなかったものですが、今時の不良少年たちは面白半分で人殺しをしているようで、いくら彼らサイドで考えようとしても、どうしても初めから壊れてしまっているとしか思えない程の人間性の欠如具合は、まともな解釈を寄せ付けない程の異常性があるとしか言ようがないと思います。
正にサイコパスなんだと思いますが、サイコパスはある意味どうしようもない病気なので、彼らをどうにかする方法を見つけるのは極めて困難であると思います。
潜在的な犯罪者である彼らは人口の5%ぐらいは必ずいるそうなので、彼らをどうにかするよりも、彼らの被害者になるかもしれない人々を徹底的に保護する法整備をして、警察なり行政機関が強権を発動してでも彼らを守るためのあらゆる手段を講じることを義務付けるべきであると思います。
実現までには様々なハードルがあるとは思いますが、少なくとも今から実現に向けて社会全体が動き出すべきだと思います。
その為には、まずはイジメや脅迫に当たる行為を徹底的に犯罪として認定し、今回の事件のように、金ずるにされてパシリを強要された時点で、完全に犯罪認定して、犯人達にGPS装置の装着を義務づけて、被害者にもGPSを付けてもらって、両者が一定以上の距離に近づくと自動的に最寄りの警察に通報されて直ぐに警察官が被害者のところに警護に行けるような、システムづくりをするべきだと思います。
以前、アイドルで歌手をしていた女性がストーカーに襲われて重体になった事件がありましたが、あの事件も犯人が脅迫した時点で、強制的にGPS装置装着を義務づけていれば、防げたはずです。
このような案はとかく、人権侵害にあたるとか言う反対論が出ますが、あらかじめ、イジメや脅迫をした者は、もし被害者が申し出れば、強制的にGPS装置の装着を義務付けられることを周知徹底しておけば、それを知ったうえで、イジメや脅迫をするのですから、覚悟の上だと認定すべきで、人権侵害にはあたらないと思います。
それよりも、そのまま放置しておけば、潜在的な犯罪者によって、被害者の人権が大きく侵害され、場合によって殺害されるかもしれないのに、そんな時に、潜在的犯罪者側の人権を考慮すべき必然性は全く見当たらないと思うわけであります。
欧米では、幼児に対する性犯罪者はGPS装置の装着が義務付けられており、また周辺住民にも周知徹底されるようになっている場合が少なくありません。
これも、そうなることが分かっていながら犯罪を犯す犯罪者に対する刑罰の一種であり、かつ、実際の犯罪の予防につながるだけでなく、もしそのような犯罪を犯したら一生GPS装置を外せなくなるという恐怖を与えるという意味で、犯罪そのものの抑止力になっているということです。
要するにGPS装置を付けられたくなかったら、そのようなことをするな!という警告になると言うことです。そして、同時に実際の犯罪実行の予防処置もとれるという一石二鳥のメリットがあるということです。
欧米でも現在のところ対象になっているのは幼児性犯罪者だけのようですが、これを日本では悪質なイジメやストーカー的な脅迫を行った者を対象にして、被害者が申し出てその主張の正当性が認められた場合は、加害者はGPS装置を装着して徹底的に当局の監視下に置かれ、被害者も加害者の居所を常に監視できるようにすれば良いと思います。
いずれにしても、現在の警察のように、基本的に民事不介入で、事件にならないと介入しないというのでは、初めから犯人に対して「先ずは殺してください。そしたら捜査しますので」と言っているようなもので、今回のような事件も、すでに立て続けに3回以上起こっているように、被害にあっている少年も一人で問題を抱え込んで、助けてくれる人もおらず、助けてくれる制度もなく、警察に言っても相手にしてくれず、逆に下手に言うと誰も守ってくれないので更にひどい目に合うことは目に見えており、どうしようもないまま、むざむざとリンチされた挙句に殺されるというようなことが繰り返されているのです。
このままだと、また半年以内に同じような事件が起こるかもしれません。また、あの重体になったアイドルのような事件もまた繰り返されるかもしれません。あの事件も事前に何度も警察に相談していたにもかかわらず、結局、警察は何もできませんでした。ということは、今の制度には明らかに不備があり、潜在的な犯罪の被害者が重大なる被害にあう可能性が極めて高いという事態になっていても、現行の制度では誰も何もできないということです。
文明社会にいながら、このような理不尽で不当な事態が放置されているというのは、明かに社会制度の欠陥であり、このような欠陥は直ちに修正されるべきであります。
潜在的な犯罪者が思うままに犯罪を犯す自由と権利が完全に保証されているのに、その犯罪者におびえる被害者の生きる権利を社会が保護しようとしないのは、あたかも、社会が被害者よりも加害者を尊重しているのも同然であり、そのような社会制度の不備を何も言わずに放置しておくのは、我々一人一人の無責任と怠慢を意味するとも言えると思います。
と言うことで、ここに敢えて、上記のように、潜在的な犯罪被害者の命が一人でも多く救われるような制度作りを提言するものであります。
このような提言に対する賛同者の数が増えて、社会全体のコンセンサスになっていくこと期待いたします。