目標管理制度を上手く運用する上で重要なのが
上司と部下の目標の握りである。
前期の実績を振り返り、今期の目標を立てる。
このとき、所定の目標管理シートを使って、上司と部下が密室で話を進める。
私はここに第三者である人事課やコンサルタントが入ることをお薦めする。
上司と部下のみで目標やレビューを行う際の問題が大きく三つほどある。
①上司が一方的にレビューや目標設定を行う。
②部下が現状に満足し、チャレンジ目標を設定しようとせず、上司も遠慮する。
③両者が気づいていない問題点が見過ごされる。
考課者訓練などで、上記のようなことは少なからず共有されるだろうけど
いざ、現場で部下と面談するとなかなか訓練のようにはいかない。
第三者がファシリテーションを行いながら目標設定することは非常に有効だと思う。
①については、まず、部下と第三者のファシリテーターだけの時間を持ち、
部下の意見を吸い上げておく。次に上司を交えて三人で話をし、事前に部下が話していた内容を
共有しながら上司とすり合わせていく。上司には言いにくいことも第三者に言えることもあるだろう。
それを第三者から上司に言うことでスムーズに話が進む場合が多い。
②の場合は、女性部下、男性上司のパターンに良くある。こういう場合は、男性上司がうまく女性に対する
期待を表現できずに、部下主導の目標になってしまう。
ここは、ファシリテーターが上手く上司の期待を言語化し、翻訳してあげることが重要。
それによってすべては受け入れなくとも、上司の気持ちをあらためて理解し、ストレッチした目標を立てていく
ケースも多い。
③については、二人では気付かないであろう課題を、ファシリテーターが客観的に見て率直に言える。
その目標で現状は良いかもしれないが、部下の将来のキャリアを考えたときに、それで良いのか。
二人が所属している組織にとっては、その目標設定で良いか、全社戦略を遂行する上では問題があるのでは
といった例が挙げられる。
目標管理の目標設定の善し悪しで、制度が有効に働くか、形骸化するかが左右される。
この握りに関して、より慎重に力を入れていくことを各企業にお薦めしながらコンサルティングをしている。