金利の比較からスタート

家を買うと決めたとき、避けて通れないのが「固定金利にするか、変動金利にするか」という問題です。ちょうどそのころのベスト金利を調べると、変動金利は0.525%、固定金利のベストは1.4%、フラット35は1.8%でした。この差、数字だけで見ても結構大きいんです。

ただ、調べを進めてみると「固定金利のベスト1.4%には団信(団体信用生命保険)が含まれていない」という落とし穴を発見。団信込みだと実質1.6%になるとのことでした。ここでようやく、固定金利と変動金利を同じ土俵で比べられるようになりました。

シミュレーションの結果

では、実際にシミュレーションするとどうなるか。借入額を4800万円、ローン期間を32年と仮定した場合、総返済額は以下のとおりになりました。

  • 固定金利1.6%:6,137万円

  • フラット35(1.8%):6,248万円

  • 変動金利(0.525%スタート、2年ごとに0.15%上昇想定):6,226万円

このシミュレーションでは、固定金利と変動金利の総返済額にそこまで大きな差は出ませんでした。しかし、注目すべきは「返済の前半部分の負担感」です。変動金利の場合、最初の数年間は返済額が固定金利よりもずっと小さくなります。

金利上昇をどう読むか

変動金利を選ぶにあたって、私が立てた想定は「2年に1回、0.15%ずつ金利が上がっていく」というシナリオです。これをずっと続けると、ローン最終年には3.475%まで上がってしまいます。さすがにここまで上がる局面は考えにくいのでは?というのが私の感覚でした。

もちろん、金利が上がるリスクはゼロではありません。だからこそ慎重に考える必要がありますが、私たちにとって大事なのは「この先10年をどう乗り切るか」。子育てや仕事の状況を踏まえても、当面は支出をできるだけ抑えたいという気持ちが強く、結果的に「変動金利を選んだほうが合理的」という結論になりました。

納得して決める大切さ

いろいろなシミュレーションを試したことで、「変動金利を選んでも納得できる」と思えるようになったのは大きかったです。選んだ理由を自分で説明できる状態になったからこそ、不安が小さくなりました。最終的には「まず10年を乗り越えることに集中し、後のことはそのときの私に任せる」という心境に落ち着きました。

ギリギリの合格発表

ローンの本審査、無事に通りました。連絡が来たのはなんと引き渡し予定日のわずか4日前。まるで入試の合格発表を待つ受験生の気分で、電話が鳴るたびにドキドキしていた日々でした。正直、「落ちていたらどうしよう…」と考えることもありましたが、なんとか無事にパスできて一安心です。

借入額は4800万円に決定

結局、最終的に借りる金額は4800万円にしました。当初は5000万円フルローンを想定して仮審査を通しましたが、リフォーム費用が見積もりより100万円ほど安くなったことや、手付金を貯金から支払えたことが大きかったです。銀行からは「手付金もローンに含めれば取り返せますよ」と言われたのですが、冷静に考えるとその分手数料が余計にかかります。そこで「ほぼフルローン」で手を打つことにしました。

金利は変動で0.525%

気になる金利は、変動金利で0.525%。フラット35の固定金利1.8%や、他銀行の固定金利2.8%と比べると、かなり低い水準です。もちろん変動金利は将来のリスクがつきまといますが、「まずは10年を乗り越えること」が最優先の我が家にとっては、この選択がベストだと判断しました。銀行の担当さんからも「今なら絶対こちらです」という心強い後押しもあり、背中を押される形になりました。

書類との格闘

本審査通過後は、いよいよ契約書にサインする段階へ。これがまた大仕事でした。役所やコンビニを巡って必要書類を集め、印鑑証明や住民票を準備。契約当日は1時間ほどかけて、重要事項説明から始まり、契約書へのサイン・押印のオンパレードです。なかでも一番印象的だったのは「新しい住所」を何度も何度も書かされたこと。おそらく10回以上書いたので、引っ越し前からすでに住所を暗記してしまいました(笑)。

いよいよ引き渡しへ

こうしてローン契約も整い、あとは引き渡しを待つだけとなりました。思えば、仮審査から本審査まで、不安と期待が入り混じる長い道のりでした。個人事業主という不安要素を抱えながらも、無事にここまでたどり着けたことに感謝です。あとは当日、鍵を受け取って新生活のスタートラインに立つのみ。ここからが本当の意味での「マイホーム生活」の始まりです。

「完成しました」の連絡

ついに我が家(になる予定の家)が「完成しました」との連絡をいただきました。前回見に行ったときは、駐車場のコンクリがまだ乾いていなかったり、建築資材が片隅に残っていたりと、どう見ても「工事現場」感が残っていたので、本当に完成したのか半信半疑。建物は建っているけど“完成した空気”はなかったから、ここで改めて聞くと「いよいよなんだな」と実感がわいてきます。

引き渡し前のチェックが待っていた

ただ、完成=すぐに引き渡し!とはならないのが家づくりの世界。引き渡しの前には「施工チェック(正式名称は忘れました…)」という検査があります。これは、外壁や建具が正しく施工されているか、欠けやはがれがないか、細かく確認していく工程。施主が立ち会いながら一つひとつ確認するので、緊張感もあります。

細かいけど気になるアレコレ

実際にチェックをしてみると、「意外と気になる部分あるな…」と感じました。
たとえば、駐車場の屋根についた小さな汚れ。ブロックには謎の1cmくらいの穴がぽっかり。外壁の一部はほんの少しですが欠けていました。ほかにも、コーキングが垂れて固まっていたり、壁紙にうっすらキズがあったり、窓と壁紙のコーキングが甘くてすき間が見えたり…。ひとつひとつは大ごとではないのですが、「新築なんだから完璧であってほしい!」という気持ちが強く、どうしても目についてしまいます。

営業さんの対応に安心

ここでありがたかったのは、営業さんの対応でした。施工と営業が別部署らしく、営業さんは一緒に現場を回りながら「ここ欠けてますね」「これは直してもらいましょう」「これは私が拭きますね…はい、きれいになりました」と、施主側に立って積極的に見つけてくれるスタンス。変にごまかしたりフォローで流したりすることなく、一緒に「直してほしい」と言ってくれたのが心強かったです。

次は引き渡し

こうして細かいところを一通りチェックして、直してほしい箇所は全部伝えることができました。あとは修正作業を経て、いよいよ引き渡しです。すべてがうまく進めば、ようやく「新居完成!」の瞬間が訪れる予定。ただしまだ本審査は通っていないのに、電化製品や家具をすでに買ってしまっている我が家…。ちょっと先走りすぎたかもしれません。大丈夫だよね?(笑)