2/20、子ども文教委員会が行われました。

〈審査案件〉
1 第6号議案 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令等の施行に伴う関係条例の整理に関する条例 
2 第7号議案 豊島区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
3 第10号議案 豊島区立熊谷守一美術館の指定管理者の指定について
4 議員提出議案第5号 豊島区学校給食費を無償化にする条例
5 5請願第1号 消費税のインボイス制度の窮状に対する理解を求める請願
6 5陳情第3号 児童生徒の健全な育成を求める陳情

〈報告事項〉
1. 区内産業等実態調査の実施報告について
2. キャッシュレス決済ポイント還元事業の結果について
3. 旧第十中学校野外スポーツ施設整備事業について
4. 千早図書館及び千早地域文化創造館の改築について
5.「令和4年度こどもの生活実態調査」の実施について
6.区民ひろば清和複合施設の整備について
7.高南保育園本園舎改築について
8.今後の保育施設の整備方針について
9.ヤングケアラーについて
10.学校における働き方改革 教員アンケート調査結果について 11.令和4年度教育に関する事務の点検・評価報告書について 12.SDGs 達成の担い手育成事業について 
13.インターナショナルセーフスクール再認証取得について
14.令和5年度新入学予定者における隣接校選択状況について
15.令和4年度 移動教室・修学旅行の実施結果について 
16.南池袋小学校の別棟整備について 
17.令和5年4月開設の自閉症・情緒障害特別支援学級の状況について

【1 第6号議案 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令等の施行に伴う関係条例の整理に関する条例】
3つの法令の施行に伴い関係する11の区条例の一部改正を行うものです(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準等・民法等の一部改正、こども家庭庁設置法施行に伴う関係法)。

・児童福祉施設等における安全計画及び業務継続計画の策定等の規定追加、保育所等の送迎時の見落とし防止の義務付け、障害児の支援に直接従事する職員が保育へ従事できるように緩和、など。
・民法の懲戒に係る権限の濫用禁止に関する規定の削除
・子ども家庭庁設置法関連、条ずれ等を改める

全会派一致で可決

【2 第7号議案 豊島区子どもの医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例】
本区では子供の医療費助成の対象を従前まで中学生までとしていましたが、5年4月より高校生等まで拡大します。
今回の条例は、従前まで乳幼児のみを対象としていた入院時食事療養費の助成を高校生等まで拡大しようとするものです。

全会派一致で可決。

【3 第10号議案 豊島区立熊谷守一美術館の指定管理者の指定について】
熊谷守一美術館の指定管理者の指定についてです。
これまでも指定管理者だった株式会社榧を非公募で選定。指定管理者審査委員会ではこれまでの実績などが評価され高評価でした。
指定期間は、令和5年4/1~10年3/31までの5年間。

全会派一致で可決。

【5 5請願第1号 消費税のインボイス制度の窮状に対する理解を求める請願】
国に向けてインボイス制度の延伸を含めた意見書を発信することを求める請願です。
請願者による切実な意見陳述あり。
個人事業主の個人情報保護の課題もあることの指摘もありました。これは受け止め、改善する必要がありそうです。

制度の説明が行き届くよう、更なる周知に努める必要があると考えます。
私たちの会派は、閉会中の継続審査を主張しましたが否決。
既に移行措置やインボイス発行事業者の登録時期の延長などの措置は実施、制度の実施は10月に迫っており既に準備を進めている事業者も多くあること、などを考慮し、継続否決後は不採択としました。
請願は賛成多数で不採択。

【6 5陳情第3号 児童生徒の健全な育成を求める陳情】
マスクの着用について緩和を行うことを求める内容の陳情。

マスクの着用に関しては、2/10の基本的対処方針変更に伴い、緩和されることが決まっています。
3/13から屋内でのマスク着用は基本的に求められなくなります。学校における取組は例外となっており、緩和の適用が4/1からとなっています。ただし、卒業式のみは例外扱いです。
詳細はblogをご参照ください
⇒「マスク着用の考え方の見直しなど 2/10基本的対処方針変更
⇒「都の医療提供体制の警戒レベルが引き下げ 3/13からの感染拡大防止の取組みを発表など

陳情で求められていることは、ほぼ学校でも行っていることを確認。
また、4/1以降の運用の詳細は文科省が後日示すことになっていますが、今のところは確認ができません。
これらのことを踏まえ、私たちの会派は閉会中の継続審査を主張。
賛成多数で閉会中の継続審査となりました。

【1. 区内産業等実態調査の実施報告について】
6年4月に予定している「豊島区産業振興指針」の改定に向けた基礎資料として、区内産業等実態調査を実施。
期間は4年9/30~11/18、WEB回答形式、対象者は10000件で回答率は19.2%

区内産業の経営課題は、合理化の不足、人手不足、販売先からの値下げ要請、DXの取組の順に多かったです。
経営方針などの重点課題は、販路の拡大、人材確保など。
物価高騰に関しても求める支援は、資金繰り支援が46%と最多。

商店街では、直面している課題は、店舗老朽化、欲しい人材の確保、後継者、デジタル化、効率化の順。
区に求める商店街支援は、空き店舗対策、プレミアム付き商品券発行など。

起業家編では、区に求める支援サービスでの上位は、資金調達、融資あっせん、低利な融資あっせん制度などでした。

今後の区の施策を練る上で貴重なデータが取れたものと思います。

【2. キャッシュレス決済ポイント還元事業の結果について】
昨年11月に行った、PayPayの最大20%の還元事業について、報告がありました。
約4億1800万円の予算に対し、還元総額は約2億8370万円で経済効果は約16億円と試算。

【3. 旧第十中学校野外スポーツ施設整備事業について】
旧第十中学校野外スポーツ施設の整備について、工事費再び増額(+4.39億円)になる見込みとなりました。既存のまま活用する予定だった東側擁壁が構造上弱いことが判明して新設することになったことなど。

【4. 千早図書館及び千早地域文化創造館の改築について】
表記のスケジュールが示されました。
千早図書館は、令和8~9年度に改築工事を行い、10年4月にリニューアル。改築中は、西部区民事務所等複合施設内で図書貸出を実施予定。
千早地域文化創造館は、令和6年度末頃から8年度途中まで改築工事を行い、9年1月にリニューアル予定。改築中は休館となります。

【5.「令和4年度こどもの生活実態調査」の実施について】
東京都立大学子ども・若者貧困研究センターが、学術研究として実施する表記の調査へ協力し、本区の子どもと保護者を対象にアンケート調査を実施した旨の報告。
調査対象は区立小学校5年生、区立中学校2年生、高校2年生年齢の子供のサンプル調査。
次期の「豊島区子ども・若者総合計画(令和7~11年)」への反映を予定。

【6.区民ひろば清和複合施設の整備について】
巣鴨4丁目の旧保健福祉部分庁舎と隣接する巣鴨4丁目第3児童遊園の敷地を活用し、分散している区民ひろば清和第一・第二と巣鴨第一区民集会室を移転させる複合施設を整備します。併せて、巣鴨第一保育園と巣鴨第一保育園分園を統合し、当該施設の一部を仮園舎とします(第一保育園敷地に新園舎を建替え)。
令和6年度に本体工事予定です。

【7.高南保育園本園舎改築について】
表記の改築について建物の概要等が決まったため、報告がありました。
高南保育園の仮園舎は、高南小学校の校庭に設置される別棟となります。仮園舎には令和5年秋頃に引っ越し、7年3月頃に新園舎へ移転する予定です。

【8.今後の保育施設の整備方針について】
積極的な保育園の誘致などにより、待機児童ゼロを本区では達成しています。
出生率の低下などの影響により認可保育所等で定員割れとなる施設がある一方で、大規模マンション竣工などで局地的に保育需要が増加するケースがあります。
人口動態や大規模マンションの計画などを踏まえ、保育施設の当面の整備方針を定めました。
〈当面〉
・5年度、6年度は新たな私立認可保育所を整備しない
・大規模マンション竣工に伴う局地的な対策を実施(計画地域で、新たな保育所の必要性を検討など)
〈中長期〉
・7年度の「豊島区子ども・若者総合計画」の改定にあわせて保育施設全体のあり方を検討

【9.ヤングケアラーについて】
ヤングケアラーと言われる子供たちの実態を把握することなどを目的に、アンケート調査を実施。
調査期間は、4年8/15~9/15
子供向けアンケートの対象は、区立小4~6年生、区立中1~3年生、区在住高校生年齢の子供。
関係機関向けのアンケートは、要保護児童対策地域協議会の関係機関や教員・保育士・主任児童委員など。

今回は個人が特定されない形で調査を実施していますが、傾向をつかむうえで貴重な資料が得られたようです。
今後の方針として、相談窓口の明確化と相談体制強化、ヤングケアラーについての理解促進、関係機関の連携強化、を行う旨の報告がありました。
4月には、東部子ども家庭支援センターに相談窓口が開設されます。

子ども文教委員会の1日目の審議は以上です。
次回の委員会は。2/21に行われます。