先回記事末部より
アブラハムの例は、実際にはイサク献祭により、イサクが代わって中心人物となりましたが、サタン側のエバ国家から神側のエバ国家となった日本を見るならば、何度も失敗してきたにも関わらず、最後までエバ国家として繋ぎ止められてきました。
そこには、真のお父様や真の子女様たちが、どれほどの犠牲としての供え物をしてきたのか、計り知れないものがあります。韓国の2007年12月の大統領選挙においても、失敗したにも関わらず、代わらずに失敗した本人さえ、そのまま重要な役職についていました。
その事も考慮せずに、氏族メシヤの摂理を成就できないまま「3600名30日特別教育」を通して、再び氏族メシヤとして立てたからサタンに讒訴されたとは、なにを根拠にして言える事なのでしょうか。
それを決定した真のお父様が、どれほどの条件を立てたのかも考慮せずに、讒訴されたと決定づけることは、お父様が原理を理解せずに決行されたと言っていることになります。これこそ、祝福家庭の不信ではなく、この理由付けを決定した「成約時代の摂理的同時性」研究会の面々の、真のお父様への不信を証明してしまっていることになります。
これだけの説明で、だいぶ長くなってしまいました。
「アベル女性UN」の創設が、新婦と真の母の位置を、サタンに奪われたことを意味すると結論付ける理由付けが、どれほど滑稽なものであるのかの解説は、次回の記事にします。
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それではさっそく、世界平和統一聖殿日本本部発刊の「成約時代の摂理的同時性」が主張する「韓鶴子オモニと祝福家庭の不信」について検証していきます。
「祝福家庭の不信」について記述された部分は、先回記事で説明しましたが、書いた方々が自分でも分からないうちに、「祝福家庭の不信による讒訴」ではなく、「真のお父様が讒訴される決定をした」と受け止めざるを得ない記述になっている事を指摘しました。
今回の記事では、次の「韓氏オモニの不信」の内容を検証していきます。「成約時代の摂理的同時性」からの引用です。
第四章:第六節 文鮮明先生の聖和と摂理的同時性への影響(一)文鮮明師の聖和とイエス様の十字架の死
4)真の母と祝福家庭の不信
さらに、2012年7月16日には「アベル女性UN」が創設されますが、この「アベル女性」とはどういう意味でしょうか?朝鮮半島の統一と女性宣教師を中心とする世界宣教がその創設趣旨だった「世界平和女性連合」は、その責任を果たせずにサタンに侵入され、そのサタンを分立するためにアベル女性とカイン女性に分立されたことから、「アベル女性」と命名されたと考えることができます。これは「世界平和女性連合」の中心である韓鶴子女史にもサタンが侵入し、新婦と真の母の位置をサタンに奪われたことを意味します。したがって、イエス様のときと同じように、真の母と祝福家庭が責任を果たせず、新婦を失われた文鮮明先生は、その蕩減復帰の代価として、ご自身の肉身を捧げられたということになります。
以上のように、文鮮明先生の聖和は現代の十字架であり、真の母と祝福家庭たちの不信によって生じたことだったのです。
**引用終了**
まず、次の文章に焦点を当てます。
【朝鮮半島の統一と女性宣教師を中心とする世界宣教がその創設趣旨だった「世界平和女性連合」は、その責任を果たせずにサタンに侵入され、そのサタンを分立するためにアベル女性とカイン女性に分立されたことから、「アベル女性」と命名されたと考えることができます。】
「世界女性平和連合」にサタンが侵入したので、サタン分立する為に、アベル女性と命名されたと主張しています。いや、主張ではなく、「考えることができます。」となっています。
この「考えることができます。」という表現自体がおかしなものです。考え方によっては別の意味も浮かび上がってくるという事です。
本当にそのように考えられるのでしょうか。2012年7月16日に行われた「アベル女性UN創設大会」の、真のお父様による基調講演のみ言から抜粋引用します。世界女性平和連合が、その責任を果たせたかどうかについて、真のお父様がどのように語っているのかに焦点をおいて読んでください。赤字の部分は、公的な記録としては残っていませんが、真のお父様が怒りの口調で語られたものです。
**引用開始**
女性連合は創設当時から私と韓鶴子総裁が共同創始者として活動し、世界の各大陸と国々の組織と活動基盤を築き上げ、早くから世界160カ国に派遣された1600人の日本女性連合のボランティア会員をはじめとした、全世界の会員たちを中心として、平和運動を展開して来ました。私たち夫婦が20年前、本連合の創設時にあきらかにしたメッセージの精神に従って、「勝利した世界的な女性代表である真の母に侍り・・・、【お母様(オモニム)を私が育ててきました。母(オモニ)がいません。文総裁の妻の位置もありません。自分勝手、自分勝手です。】・・・真なる母の像、真なる妻の像を確立し、真の愛の運動によって、理想的な家庭を結実させなければならず、世界平和具現のため、政治、経済、文化、そして社会の各分野において【為に生きる】真の愛の規範的な実践運動を、全世界的に展開しなければならない」という覚悟で、今日も世界の津々浦々で、人種と宗教、言語と国境の障壁を超え、女性固有の母性愛を持って、多量な奉仕活動と教育プログラムおよび国際的な葛藤解消と和解運動を展開しています。
また1993年9月、韓総裁のニューヨーク国連本部での特別招請講演を契機として、世界平和女性連合は3年にわたる努力の末、国連経済社会理事会(との協議資格を有する)NGOの最高の地位である。「第一領域NGO諮問機関」の地位を獲得するようになり、以後4年ごとに活動実績の評価を厳正に受け、その地位を三回連続で承認される快挙を成し遂げてきました。3400余りの国連(との協議資格を有する)NGOのうち、このような最高の(地位を得られた)NGOはわずか140にしかならないということで、より一層その価値を認められていると考えることができます。
1997年から私たち夫婦の指導の下に、毎年一度も休まずに開催されている「中東女性平和会議」もまた、中東の20カ国余りの女性指導者たちの大きな関心と参加の中、次第に具体的な現場活動へと拡大、発展しながら、中東の女性指導者たちが宗教の葛藤を超えて、人種と平和のための活動の中心になりつつあることは、実に大きな成果と言えます。
今年も去る6月、ジュネーブにおいて国連人権理事会と合同で、「紛争と悲劇に直面する子供の保護、家族、社会、政府、そして国連の役割」という主題で、中東18カ国の女性指導者たちとジュネーブ駐在の各国大使をはじめとした外交官、国連機構代表、そして世界的なNGO代表など、180人余りの参加者たちが真摯に懸案を討議し、この合意内容が現場の活動につながらなければならないという決意をしたとの報告を受けました。
また女性連合の全ての組織では、地球村の各地の自然災害、飢餓問題の解決のために積極的に支援活動をすることはもちろん、特に北朝鮮の子供と女性を助ける際に「私たちが持っているものの小さなものから分かち合おう!」というスローガンの下、「地球家族愛1パーセント運動」を展開し、多くの実績を上げていることをうれしく思います。
このように、女性連合が創立以来、国連(との協議資格を有する)NGOの最高の地位である「第一領域諮問機関」の地位に至るまでの初心を忘れず、変わらない心で黙々と女性平和運動の道を開拓してくださった会員の皆様と、激励と同参を惜しまなかった女性指導者の皆様に、限りない感謝の拍手をお送りいたします。
しかし、女性連合が中心となって繰り広げてきた世界平和運動は、この段階にとどまることはできません。一段階さらに発展させ、全世界の女性指導者、NGOと連帯し、力を合わせて、究極的平和世界創建の道にまい進しなければならないのです。そのためには、女性連合が一つの女性のNGOの次元を超えて、全世界の政府と団体、そして個人を一つにまとめ、共に前進しなければなりません。そのために、「アベル女性UN」という大きな機構の創設が絶対的に必要であり、これは神様の摂理的絶対命令だというのです。
私たち夫婦はきょう、このような天宙史的で革命的な変化の時代を迎えて、全人類の半分を占めている世界の女性たちが、このような歴史的使命を認識し活動の幅を全地球的領域へと拡大するために、「アベル女性UN」の創設を厳粛に宣言いたします。
**引用終了**
「成約時代の摂理的同時性」研究会の方々は、「アベル女性UN」と名称に「アベル」と付いたことだけから判断して、アベルとカインに分立されたのだからサタンが侵入したことだと結論付けています。
しかし、考えてみて下さい。亨進様と国進様がカインアベル一体の勝利をしてからも、亨進様はアベルで国進様はカインです。勝利されたアベルと勝利されたカインですが、アベルとカインに変わりはありません。
真のお父様の基調講演そのものを確認すれば、世界平和女性連合が責任を果たしてきたことに「限りない感謝の拍手を送ります。」というみ言となっています。
その上で、この段階にとどまることなく、一段階発展させ、究極的平和世界創建の道にまい進しなければならないと語られています。ですから、世界女性平和連合は責任を果たし、世界に対してアベルの位置を確立したという意味での「アベル女性UN」です。
しかし、真のお父様は基調演説の原稿にはない、公的には残せないみ言を、次のように挿入したのです。
【お母様(オモニム)を私が育ててきました。母(オモニ)がいません。文総裁の妻の位置もありません。自分勝手、自分勝手です。 】
皆さん、良く考えてみて下さい。2012年6月5日に真のお父様は、亨進様と国進様によるカインアベル一体の勝利を公認されています。当然、母子協助の勝利宣布が無ければなりません。それこそが真の母の勝利権であり、真のお父様の相対として立てる、最も大きな勝利権ではないでしょうか。息子の長子権を復帰し、後継者の位置に立たせるための母子協助の勝利が立たなければ、真の母の位置を確立することができません。
確かにこの時点で、もはや韓氏オモニは、真の母の位置に立つ条件を失っています。それは真のお父様の、公式な記録に残っていないみ言から明らかです。だからと言って、真の母の位置そのものと、母子協助の勝利権を失ってはならないはずです。
1993年10月から始まった16万人女性修練会は、真の母と祝福日本女性を心情一体とするための修練会であり、次のみ言を語られています。
『全世界の女はお母様の分身になるのです。分かりましたか? (はい)。それはナイロンの細い線をずーっと、つないだのと同じです。電気をつければ、そのナイロンを通して電気がつきます。そういう一体圏をつくりなさいというのです。それはなぜかというと、お母様の心情を体恤しなければならないからです。分かりますか? お母さんが寂しくなった場合には、自分も何となく寂しく感じないといけないのです。一体にならなければなりません。』
『だから、「お母様の分身になりなさい-」と言うのです。全世界の女は一人のエバだというのです。分かりましたか? 』
さらに、真のお母様を引き上げる為、仮面劇をしていかなければならないというみ言があります。
**み言選集367巻 2002.1.24.ハワイキングガーデン**
先生はそれを知っているので、先生の基準までお母様を引き上げるのです。嫌だと言っても引き上げて、引き上げながら行くのです。その為、荷物を積んだ車の車輪が一つ故障しても、荷物を積んで倒れずに目的地にさえ行けばいいのです。分かりますか?支障があっても、音がしても。音がするからとそれを遮断することはできないのです。
ですから、そのような音がならないように修理して、代わりにすることができれば代わってすればいいのです。少しでも進むことができるように、仮面劇をして行かなければならないのです。ですから、絶対に引っかかってはならないというのです。お母様はそのようなことがよく分かりません。先生が耐えて超えるのです。ですから、今、二つの峠しか残っていません。それをお母様は分かっていない。それが何であるか分からない。
**引用終了**
16万人日本女性修練会で真のお父様が直接にみ言を語られたのは、日本女性と真のお母様を心情一体とする為です。その上で、韓氏オモニが失敗した場合、他の女性が真の母としての位置に立てるようにするための条件でもあったのです。それを証明するみ言こそ、「仮面劇をしてでも行かなければならない」というみ言です。「代わりにすることができれば代わってすればいいのです。」とまで語られています。
もし、カインアベル一体の勝利と同時に、真の母による母子協助の勝利を認定する条件が無かったとしたならば、失敗した韓氏オモニに代わって立てる真の母も無いことになります。その母子協助の勝利の認定の場こそ、「アベル女性UN創設大会」だったのです。
真の母と心情一体の条件のもとに歩んだ、日本女性たちの勝利基準が、真の母の勝利とみなされ、韓氏オモニは失敗していたにもかかわらず、真の母の仮面を付けて位置に立たせていたという事なのです。この勝利基準が立ったので、韓氏オモニに代わって、康賢實真のお母様が立てる条件となったという事は間違いありません。
ですから、「アベル女性UN」の名称にアベルと付いたから、これが韓氏オモニの不信を表わすという「成約時代の摂理的同時性」研究会は、真の母の位置をまで讒訴していることになるのです。
このように、真の父を讒訴し、真の母の位置まで讒訴する「成約時代の摂理的同時性」を、世界平和統一聖殿日本本部は信徒の教材として、また伝道用教材として、堂々と掲げているのです。
おそらく、「成約時代の摂理的同時性」研究会のメンバーは、ここまで摂理を深く読むことができなかったのです。ただ単純に韓氏オモニの背信を理由付ける根拠として、真の母の位置的勝利として重要な「アベル女性UN」を当てはめてしまったのです。
これこそが二代王様が語られた、サタンが投げ放った見えない網なのです。私たちを捉えてしまっている見えないサタンの網を、私たちは自分自身の霊的覚醒によって取り払わなければならないのです。
次回、「お父様の聖和は十字架」によってもたらされる、深い深い闇について解説します。
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