ここ最近、私はこのブログで、連日、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズについて、書かせて頂いているが、
毎試合、物凄い試合の連続であり、この私も、野球好きとして、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズには、すっかり魅了されてしまっている。
もっと言ってしまえば、私は、この日本シリーズの虜になってしまっていると言っても良い。
そうこうしている内にというか、何と言うか、今回の投稿は、このブログの「通算800投稿」の記事になった。
「通算800投稿」には到達したが、
今は、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズの「観戦記」を書く事に、全力投球(?)してしまっているので、
「通算800投稿」は、本当に単なる「通過点」にはなってしまうが、今度は「通算900投稿」を目指して行きたい。
という事で、前回に引き続き、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第4戦について書いて行くが、
6回裏、1-1の同点から、オスナが勝ち越しタイムリー安打を放ち、ヤクルトが2-1と1点をリードした。
という事で、7回表のオリックスの攻撃から、ご覧頂こう。
<2021(令和3)年11月24日…「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第4戦⑥~2-1とリードしたヤクルト、7回表を2番手・石山泰稚が無失点に抑える>
ヤクルトが2-1と1点をリードした7回表、
ヤクルト・高津監督は、先発・石川雅規に代え、2番手・石山泰稚に、投手を交代させた。
石山は、1死後、5番・T-岡田にヒットを打たれたものの、6番・安達了一、7番・紅林弘太郎という後続を抑え、7回表のオリックスの攻撃を無失点に封じた。
こうして、ヤクルトが2-1と1点をリードしたまま、7回表を終了した。
<2021(令和3)年11月24日…「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第4戦⑦~8回表、ヤクルトの3番手・清水昇、オリックスのモヤ、ジョーンズという代打攻勢に遭うが、無失点で切り抜ける>
8回表、依然としてヤクルトが2-1と1点をリードした状態で、
高津監督は、3番手・清水昇をマウンドに送った。
清水昇は、今年(2021年)のヤクルトの「勝利の方程式」の一角を担ったリリーフ投手であり、
清水は「72試合 3勝6敗1セーブ 50ホールド 防御率2.39」という、素晴らしい成績を残した。
「シーズン72試合」に登板したというのも物凄いが、「50ホールド」というのは、プロ野球新記録であった。
もし、清水の働きが無ければ、今年(2021年)のヤクルト優勝は無かったであろう。
それぐらい、清水といえば、ヤクルトにとって、欠かせない存在であり、
高津監督も、清水には絶大な信頼を寄せていた。
さて、その清水の前に立ちはだかるのが、オリックスの強力な外国人コンビの、代打陣である。
この試合、オリックスの代打の切り札、アダム・ジョーンズに加え、モヤも控えており、
1-2と1点差を追い掛けるオリックス・中嶋監督は、この外国人コンビの代打攻勢を仕掛けた。
まず、8回表、この回先頭の8番・若月健矢に代えて、代打のアダム・ジョーンズが打席に入った。
そして、ネクスト・バッターズ・サークルでは、モヤがマウンド上の清水に、睨みを利かせていた。
清水は、この2人を抑えるという、重要なミッションを託されていたのである。
そして、「清水昇VSアダム・ジョーンズ」の対決は、
ボールカウント「1-2」(1ボール・2ストライク」から、清水が投じた落ちる球に、ジョーンズのバットは空を切り、
清水が、ジョーンズを空振り三振に打ち取った。
これで、清水は8回表、まずは1アウトを取った。
続く、9番・富山凌雅の打順で、中嶋監督は、代打・モヤを送り込んだ。
モヤは、身長201cmという長身の選手であり、第1戦では、好投の奥川恭伸から、起死回生の代打同点ホームランを放ったというのは、記憶に新しい。
マウンド上の清水にとっては、「一難去って、また一難」といった心境だったのではないだろうか。
8回表1死ランナー無しという場面で打席に入った、代打・モヤは、
清水が投じた初球を捉え、高々と舞い上がるフライを打ち上げた。
打ったモヤも、打たれた清水昇-中村悠平のバッテリーも、高く舞い上がった打球を見上げていた。
すると、この打球は、何と、東京ドームの天井を直撃し、
天井に当たった打球が、角度を変えて、一塁手・オスナの後方に落ちる「ヒット」となった。
「ホームランじゃないの!?」
モヤは、そういうアピールをしていたが、東京ドームのグラウンド・ルールにより、天井に当たった打球は、そのままインプレーと判定され、
打球が落ちた位置で、判断される。
従って、この時のモヤの打球は、記録上は「内野安打」である。
ともあれ、モヤの、東京ドームの天井直撃の「内野安打」により、
オリックスは1死1塁という場面を作り、一塁ランナーは、佐野皓大がモヤの代走として出場した。
ここで、迎える打者は、1番・福田周平である。
オリックスの上位打線に回り、オリックスが反撃のチャンスを広げられるか、またしても、緊迫した場面が訪れた。
8回表1死1塁で、オリックスの1番・福田周平は、清水の投球を打ち返し、打球は鋭い当たりとなって、ショート・西浦直亨の方向へと向かって行った。
だが、オリックスにとっては、誠に不運にも、この打球はショート・西浦の真正面へのゴロになってしまい、
西浦から、二塁手・山田哲人、そして一塁手・オスナへと転送される、ダブルプレー(併殺打)となってしまった。
福田を、注文どおりの併殺打に仕留め、清水昇はガッツポーズを見せた。
一方、オリックス・中嶋監督は天を仰いだ。
8回表、オリックスの攻撃も、無得点に終わった。
1-2と1点ビハインドのオリックスに残された、攻撃のイニングは、9回表の1イニングのみである。
<2021(令和3)年11月24日…「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第4戦⑧~9回表、ヤクルト・マクガフがオリックスの反撃を抑え、ヤクルトが2-1と逃げ切る~ヤクルトが3連勝で、遂に「3勝1敗」で「日本一」に王手!!>
9回表、ヤクルトが2-1と、僅か1点リードの状態で、試合は遂に9回表を迎えた。
ヤクルトは、このイニングを抑えれば、勝利を手にする事が出来るが、
オリックスは、この土壇場で追い付き、追い越す事が出来るであろうか?
ヤクルト・高津監督は、前日(11/23)に続き、抑え投手として、マクガフをマウンドに送った。
マクガフは、この回先頭の2番・宗佑磨をセンターフライに打ち取り、まずは1アウトを取った。
9回表1死、追い込まれたオリックスは、3番・吉田正尚が打席に入った。
すると、吉田はマクガフの投じた初球から、積極的に打ちに行くと、
打球は、緩い当たりのゴロとなったが、この打球は、一・二塁間を抜ける、ライト前ヒットとなった。
あまり良い当たりではなかったが、吉田は、しぶとくヒットを放ち、同点のランナーとして、一塁に出た。
「よっしゃあああ!!!!」
戦況を見守っていた、オリックスのベンチの選手達は、吉田のヒットに、雄叫びを上げた。
一方、マクガフは、少し動揺したような表情を見せていた。
9回表1死から、3番・吉田正尚が、しぶとくヒットを放ち、局面は1死1塁となった。
ここで、一塁ランナーは、代走・小田裕也に代わり、打席には4番の「ラオウ」こと、杉本裕太郎が入った。
杉本に、一発が出れば、忽ち逆転という場面だったが、杉本はボールカウント「1-2」(1ボール・2ストライク)から、マクガフにショートゴロに打ち取られた。
当たりが弱かったので、その間、一塁ランナー・小田裕也は二塁まで進んだが、杉本は一塁でアウトとなった。
これで、2死2塁となったが、オリックスは2アウトを取られ、いよいよ敗北の瀬戸際に追い込まれた。
ショートゴロに打ち取られてしまった杉本のバッティングを見せ、オリックス・中嶋監督は、首を傾げた。
「杉本は、自分のバッティングが出来ていない」
と、思っていたのかもしれない。
ヤクルトが2-1と1点をリードし、9回表2死2塁、打席には5番・T-岡田という場面を迎え、
ヤクルトの伊藤智仁・投手コーチがマウンドに向かい、マウンド上のマクガフの周りに、ヤクルトの内野陣が集まった。
一塁は空いているが、どうするのかという確認のためだったと思われるが、
マクガフ-中村悠平のバッテリーは、T-岡田との「勝負」を選択した。
こうして、9回表2死2塁という、一打同点の場面で、T-岡田が打席に入り、マクガフとの対決を迎えたが、
オリックスのベンチでは、全選手が身を乗り出し、T-岡田の打席を見守っていた。
「T-岡田が打つか!?マクガフが抑えるか!?」
9回表の土壇場に、またしても緊迫の場面が訪れ、東京ドームに居た全員と、テレビで見守っていた、全国のプロ野球ファンの視線が、
「T-岡田VSマクガフ」
の対決に、集められた。
そして、ボールカウント「3-2」(3ボール・ストライク)からの6球目、T-岡田はマクガフの投球を捉え、打球は一・二塁間を襲う、鋭い当たりとなった。
「一・二塁間を破るか!?」
一瞬、そう思われたが、この打球に、一塁手・オスナが身を挺して飛び付き、半身の姿勢で捕り、そのまま自分で一塁ベースを踏んで、アウトとなった。
この瞬間、ゲームセットとなり、ヤクルトが2-1でオリックスを破り、ヤクルトの勝利が決定した。
こうして、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第4戦は、激闘の末、ヤクルトが2-1でオリックスに勝ったが、
ヤクルト勝利が決まった瞬間、ヤクルト・高津監督は、ベンチで派手なガッツポーズを見せ、全身で喜びを露わにしていた。
激戦を制し、勝利を掴み取ったヤクルトの選手達の顔には、満面の笑顔が浮かんでいた。
この試合も、最後の最後までわからなかったが、最後に勝ったのはヤクルトであった。
なお、マクガフは、第3戦で最後を抑えた時は、笑顔が有ったが、第4戦では、少し冴えない表情をしているようにも見えた。
またしても、最後にピンチを招いてしまい、自分の投球に、納得が行っていなかったのかもしれない。
しかし、内容がどうであろうと、勝ちは勝ちである。
そして、この試合の勝利の立役者、サンタナ・オスナの、両外国人選手も、喜びを爆発させていた。
これで、ヤクルトは第2戦以降、3連勝となり、対戦成績は「3勝1敗」で、遂にヤクルトが「日本一」に「王手」を掛けた。
試合後、整列してヤクルトファンに挨拶する、ヤクルトの選手達を、ヤクルトファンは大拍手で祝福していたが、
第4戦の先発投手・石川雅規は、42歳10ヶ月で勝利投手となり、これは1950(昭和25)年の若林忠志(毎日)に次ぐ、日本シリーズ史上2番目の「年長記勝利録」となり、「つば九郎」も、石川の労を労っていた(?)。
試合後、高津監督は「連日、凄い試合ばかりで、疲れます…」と、苦笑いを浮かべていたが、
ともあれ、高津監督率いるヤクルトは、あと1つ勝てば「日本一」である。
<2021(令和3)年11月24日…「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第4戦⑨~1勝3敗と、崖っぷちに追い込まれた、オリックス~中嶋監督、第5戦の先発は「ヤマ」と予告(?)したが…?>
一方、激闘の末、またしても惜敗してしまったオリックスは、
これで1勝3敗となり、いよいよ、崖っぷちに追い込まれてしまった。
連日、物凄い試合が続いているが、オリックスは、3試合続けて、接戦を落としてしまった。
オリックスは、もう1つも負けられない状況へと追い込まれ、中嶋監督も険しい表情である。
試合後、報道陣に、第5戦の先発投手について聞かれた中嶋監督は、
「何で、言わなアカンの…ヤマだよ」
と、一言だけ答えた。
「ヤマ」というのは、一体、誰の事を言っているのであろうか?
それに該当しそうな投手といえば、山崎福也(やまさき・さちや)か、山岡泰輔(やまおか・たいすけ)か、
或いは、第1戦で先発した山本由伸(やまもと・よしのぶ)を、背水の陣の「中4日」で持って来るのか…。
「負けたら、終わり」
という状況へと追い込まれてしまったオリックスであるが、果たして、中嶋監督は、どのような決断を下すのであろうか?
(つづく)