2021/11/23…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ③´ ~ヤクルト逆転勝利で2勝1敗~ | 頑張れ!法政野球部 ~法政大学野球部と東京六大学野球について語るブログ~

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少々マニアックな事なども書くと思いますが、お暇な方は読んでやって下さい。

昨日(2021/11/23)行われた、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第3戦は、

3回表に、宗佑磨のタイムリー安打でオリックスが1点を先取し、まずはオリックスが1-0とリードした後、

5回裏2死満塁から、ヤクルトは中村悠平の逆転2点タイムリーと、オリックス・宗佑磨の前代未聞の「珍プレー」により、ヤクルト一挙3点を奪い、ヤクルトが3-1と逆転した。

しかし、6回表、オリックスは「ラオウ」杉本裕太郎の同点2ランホームランにより、3-3の同点に追い付いた。

 

 

このように、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第3戦は、

お互いに、取られたら取り返すという、白熱の攻防戦となっていた。

3-3の同点になり、試合は終盤へと進んで行くが、果たして、どのような展開となって行くのであろうか?

という事で、前回に引き続き、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第3戦について、ご覧頂こう。

 

<2021(令和3)年11月23日…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ第3戦⑦~7回表2死1・2塁から、オリックス・吉田正尚が、ヤクルト・田口麗斗から勝ち越しタイムリー~オリックスが4-3と1点リード>

 

 

 

3-3の同点で迎えた7回表、ヤクルトは2番手・スアレスをマウンドに送ったが、

スアレスは、1死1・2塁のピンチを招いてしまった。

そして、2番・宗佑磨が打席に入った所で、ヤクルト・高津臣吾監督は、投手を3番手・田口麗斗に交代した。

田口麗斗は、今年(2021年)、廣岡大志とのトレードで、巨人からヤクルトに移籍し、先発にリリーフにと、大車輪の活躍で、ヤクルト優勝に大きく貢献した、左腕投手である。

その田口は、宗を見逃し三振に切って取り、局面は2死1・2塁と変わって。

そして、続いて打席に立ったのは、強打者・吉田正尚である。

 

 

 

 

3-3の同点の7回表2死1・2塁、打席には3番・吉田正尚が入った。

誰がどう見ても、この試合の勝敗の行方を左右する、重大な局面である。

そして、ボールカウント「1-0」(1ボール・0ストライク)からの2球目、田口麗斗が投じた外角の変化球を、吉田正尚のバットが捉えた。

打球は、フラフラとレフト線へと上がるフライになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この打球に対し、後ろに下がり気味で守っていた、レフトの青木宣親は、懸命に前に突っ込んで来た。

だが、打球は青木の僅か手前に落ちる、ポテンヒットになった。

その間、二塁ランナー・伏見寅威必死に走り、ホームへと帰って来た。

この打球は、吉田正尚レフト前の勝ち越しタイムリー安打となり、オリックスが遂に4-3と1点を勝ち越した。

田口としては、打ち取った当たりだったが、不運にもタイムリー安打となってしまった。

レフト・青木が懸命に捕ろうとしたが、僅かに及ばず、打球がレフト前に落ちた時、田口は、

「マジか、マジか!?」

と、呟いているように見えた。

ともあれ、オリックスが遂に4-3と逆転し、1点のリードを奪った。

 

<2021(令和3)年11月23日…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ第3戦⑧~8回表、なおも続く2死満塁の場面で、ヤクルトの4番手・石山泰稚が、オリックスの代打、アダム・ジョーンズを三振に打ち取る>

 

 

 

7回表、オリックスは吉田正尚のタイムリー安打で、4-3と1点を勝ち越し、

なおも2死2・3塁という、追加点のチャンスが続いていた。

ヤクルト・田口麗斗は、4番・杉本裕太郎「申告敬遠」で一塁に歩かせ、局面は2死満塁と変わった。

ここで、オリックス・中嶋聡監督は、とっておきの代打の切り札、アダム・ジョーンズを送り込んだが、

ヤクルト・高津臣吾監督は、投手を田口麗斗から、4番手・石山泰稚へと交代させた。

両チームの監督が激しく動き、駆け引きを繰り広げるという、実に見応えの有る場面であった。

 

 

 

 

アダム・ジョーンズといえば、既にご紹介した通り、

今年(2021年)は、代打での打率.429を誇る、オリックスの代打の切り札である。

オリックスは、4-3と僅か1点リードの2死満塁で、代打の切り札・ジョーンズを起用し、試合を決める1本を期待した。

だが、この場面では、石山がジョーンズを三振に打ち取り、石山が踏ん張って、オリックスに追加点を許さなかった。

という事で、この場面も、試合の流れからいうと、誠に重大な「分岐点」であった。

もし、ジョーンズが打っていれば、試合の流れは大きくオリックスに傾いていた筈である。

だが、結果は、そうはならなかった。

 

<2021(令和3)年11月23日…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ第3戦⑨~7回裏、オリックスは「3連投」の吉田凌を4番手で登板させる⇒2死1塁から、サンタナが起死回生の逆転2ランホームラン>

 

 

 

オリックスが、4-3と、僅か1点リードのまま、試合は7回裏へと進んだ。

果たして、この後、オリックスは、どの投手に投げさせるのか、注目された。

そして、オリックス・中嶋監督は、4番手・吉田凌をマウンドに送った。

吉田凌は、この日本シリーズ第1~2戦で、既にリリーフとして「2連投」しており、スライダーを武器にヤクルト打線を手玉に取り、無失点に抑えていた。

これで、吉田凌「3連投」となるが、中嶋監督は、どうやら吉田凌には絶大な信頼を置いているようである。

 

 

 

 

ところで、吉田凌といえば、2015(平成27)年夏の甲子園で、東海大相模が優勝した際の、小笠原慎之介・吉田凌という、左右のWエースの内の1人であり、当時、高校野球ファンに、鮮烈な印象を与えたが、同年(2015年)のドラフト会議で、小笠原慎之介はドラフト1位で中日に、吉田凌はドラフト5位でオリックスに、それぞれ指名され、プロ野球の世界に入った。

 

 

 

その後、小笠原慎之介が、中日ドラゴンズで順調にキャリアを重ねて行っているのに比べ、

吉田凌は、今一つ、停滞気味だったが、「吉田のスライダーは、一級品だ」と、中嶋監督が、吉田が投げるスライダーに着目し、

中嶋監督は、大事な場面で、吉田凌を積極的にリリーフで起用するようになっていた。

そして、前述の通り、この「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズでも、吉田凌は中嶋監督の期待に応え、キッチリと自分の役割を果たしていた。

 

 

 

さて、7回裏から「3連投」となるマウンドに上った吉田凌であるが、

吉田凌は、この回先頭の2番・青木宣親にヒットを打たれ、無死1塁となった。

続いて、3番・山田哲人は、吉田凌が投じた初球を捉え、ライトへ大飛球を放った。

「これは、ホームランか!?」

テレビで見ていた私も、一瞬そう思ったが、打球はあと一歩、スタンドまでは届かず、

フェンスいっぱいで、ライト・杉本が捕球し、ライトフライとなった。

しかし、本当にホームランになっても、おかしくないような打球であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

吉田凌は、続いて4番・村上宗隆を、得意のスライダーで空振り三振に打ち取った。

局面は2死1塁と変わり、打席には5番・サンタナが入った。

吉田凌は、ボールカウント「2-0」(2ボール・ストライク)から、「必殺技」の外角スライダーを投じた。

だが、サンタナがスイングしたバットは、この外角スライダーを捉えると、打球はライトへ上がり、打球はグングン伸びて行った。

そして、この打球は、そのままヤクルトファンが待つライトスタンドへと突き刺さる、起死回生の逆転2ランホームランとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

7回裏、サンタナ逆転2ランホームランが飛び出し、ヤクルトが再び5-4と、逆転に成功した。

ヤクルト・高津監督は、万歳して大喜びし、ベース一周してホームに帰って来たサンタナを、ベンチ前でヤクルトの選手達が、大喜びで出迎えていた。

一方、得意のスライダーを打たれてしまった吉田凌は、ガックリとマウンドに崩れ落ちてしまった。

こうして、ヤクルトが再び試合を引っ繰り返したが、今回の日本シリーズは、本当に予測不能で、どうなるか全くわからない、物凄い試合が続いている。

私も、野球ファンとして、魅了されっ放しであると言っておこう。

 

<2021(令和3)年11月23日…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ第3戦⑩~9回表、ヤクルト・マクガフが「名誉挽回」のリリーフ成功~ヤクルトが5-4でオリックスを破り、ヤクルトが対戦成績2勝1敗とリード>

 

 

 

そして、5-4とヤクルトが1点をリードしたまま、試合は9回表に進んだ。

ここで、高津監督は、抑えの切り札・マクガフを、5番手としてマウンドに送った。

マクガフといえば、日本シリーズ第1戦で、「大炎上」してしまい、オリックスに逆転サヨナラ負けを喫したのは、記憶に新しい。

だが、高津監督は、マクガフ「名誉挽回」のチャンスを与えた。

というより、「マクガフには、やってもらわなければ困る」と、高津監督も腹を括っていたという事であろう。

高津監督の言う、「絶対大丈夫」の精神は、マクガフへの信頼にも表れていたのである。

 

 

 

 

 

だが、マクガフは、9回表、この回先頭の9番・若月健矢に、センター前ヒットを打たれた。

若月は、バットをへし折られながらも、執念でセンター前へと打球を運び、先頭打者として、出塁する事に成功した。

「マクガフ、大丈夫か…?」

きっと、マクガフの事を見守るヤクルトファンは皆、不安な気持ちだったに違いない。

 

 

 

その後、マクガフは1番・福田周平の犠打(送りバント)、2番・宗佑磨の一塁ゴロで、2アウトを取った。

2死3塁、一打同点の場面で、打者は3番・吉田正尚という、緊迫した場面を迎えたが、

高津監督は、吉田正尚「申告敬遠」で一塁に歩かせるという指示を出した。

これで、9回表の大詰めで、ヤクルトが5-4と僅か1点リード、2死1・3塁で、打者は4番・杉本裕太郎という場面となった。

最後の最後まで、どうなるかわからない、凄まじい攻防は続いていた。

 

 

 

 

 

 

 

「杉本が打つか、それともマクガフが抑えるか!?」

東京ドームの観客席のファンや、日本中でテレビを見ていたプロ野球ファンが、固唾を飲んで、2人の対決を見守った。

だが、マクガフは最後の力を振り絞って投げ、杉本裕太郎を一塁ゴロに打ち取った。

この一塁ゴロを捌いた、一塁手・荒木貴裕が、一塁を踏みゲームセット、この瞬間、ヤクルトが5-4でオリックスを破った。

「名誉挽回」を果たしたマクガフは、ガッツポーズを見せ、ヤクルトナインは、マウンド上で勝利のハイタッチを交わした。

 

 

 

 

試合後、ヤクルト・高津監督は、第1戦のリリーフ失敗を乗り越え、9回表に1点差を守り切ったマクガフと抱擁を交わし、労を労った。

高津監督の信頼に応え、「名誉挽回」を果たしたマクガフも、大変嬉しそうな様子であった。

という事で、「ヤクルトVSオリックス」の第3戦は、

追いつ追われつのシーソーゲームの末、最後はヤクルトに軍配が上がり、ヤクルトが5-4で勝ち、対戦成績はヤクルトの2勝1敗となった。

今回の日本シリーズは、本当に物凄い事になっているが、

果たして、今後どんな展開になって行くのか、全く予想も付かないが、引き続き、私も堪能させて頂きたいと思っている。