2021/11/23…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ③ ~第3戦に「つば九郎」初登場~ | 頑張れ!法政野球部 ~法政大学野球部と東京六大学野球について語るブログ~

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少々マニアックな事なども書くと思いますが、お暇な方は読んでやって下さい。

2021(令和3)年のプロ野球「日本一」を決める頂上決戦、

東京ヤクルトスワローズオリックスバファローズが激突する、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第3戦は、

2021(令和3)年11月23日、舞台を東京ドームに移して、行われた。

本来、ヤクルトのホームゲームは神宮球場で行われる筈であるが、現在、神宮球場では学生野球の「明治神宮大会」が開催されているため、

代替措置として、今回は東京ドームで、ヤクルトのホームゲームが開催される事となった。

 

 

第1戦・第2戦と、大接戦の連続だった、今回の日本シリーズであるが、

第3戦も、最後までどちらに転ぶがわからない、凄まじい戦いとなった。

という事で、手に汗握るシーソーゲームとなった、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第3戦を、ご覧頂こう。

 

<2021(令和3)年11月23日…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ第3戦①~東京ドームで開催され、「つば九郎」が今シリーズ初登場~始球式に、元ヤクルト監督・真中満が登場し、「つば九郎」はブラック・ジョーク(?)を連発!?>

 

 

前述の通り、今回の日本シリーズは、ヤクルトのホームゲームは、東京ドームで開催される。

そして、オリックスの本拠地・京セラドームで行われた、日本シリーズ第1戦・第2戦は、

ヤクルトのマスコット「つば九郎」は、どうやら「大人の事情」で、球場に行けなかったようで、

ヤクルトのホームゲームとなった第3戦、遂に満を持して「つば九郎」が登場した。

東京ドームでのヤクルトのホームゲームという、レアな試合であるが、「つば九郎」は、神宮に居る時と全く変わらず、ファンを盛り上げていた。

 

 

なお、試合に先立ち、元ヤクルト監督・真中満が始球式に登場したが、

真中満といえば、前回ヤクルトがリーグ優勝した、2015(平成27)年の時の監督である。

今回のヤクルトのリーグ優勝は、真中監督が率いていた時以来、6年振りであった。

ちなみに、その時の「ソフトバンクVSヤクルト」の日本シリーズでは、ヤクルトは1勝4敗でソフトバンクに敗退した。

 

 

 

なお、「つば九郎」といえば、何と言っても、試合前の「フリップ芸」である。

「つば九郎」は、マスコットなので喋らないが、そのかわり、フリップを使って「筆談」を行ない、

試合前には、そのフリップに色々な事を書いて、ファンを盛り上げるのが常である。

今回、「つば九郎」「お題」に選んだのは、「こんな沢村賞の選考条件は嫌だ」という物だったが、

まず、「つば九郎」「どらふとのあたりくじを まちがえてがっつぽーず」と書いた。

 

 

 

これは、2015(平成27)年のドラフト会議で、

明治大学高山俊選手を、ヤクルトと阪神がドラフト1位で指名し、抽選になった時に、

当時のヤクルトの真中監督が、外れクジを、当たりクジと間違えてしまい、ガッツポーズをしてしまったという「珍事」の事を指している。

この日は、真中が始球式に来ていたので、「つば九郎」は、当時の真中監督の「ガッツポーズ事件」を、蒸し返した(?)のであった。

 

 

 

そして、「つば九郎」は、こんな事も書いていた。

「むめんきょうんてんでじこる。けしからん!!」

これは、勿論、世間を騒がせている、無免許運転で交通事故を起こした、某議員の事であろう。

このように、「つば九郎」はブラック・ジョーク(?)を連発し、東京ドームの観客を笑わせていたが、

「時事ネタ」を、好んで取り入れるのも、「つば九郎」の得意技である。

 

<2021(令和3)年11月23日…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ第3戦②~ヤクルト・小川泰弘、オリックス・田嶋大樹の両投手が先発>

 

 

という事で、「つば九郎」が会場を温めた(?)後は、

いよいよ、1勝1敗で迎えた、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第3戦の、決戦の時である。

勿論、どちらのチームを必勝を期していたであろうが、

この試合、テレビ中継をしていた、テレビ朝日によると、過去30年の日本シリーズで、第3戦を勝ったチームは「80%」の確率で、「日本一」になっているとの事であった。

 

 

 

という事で、「ヤクルトVSオリックス」の日本シリーズ第3戦の、両チームの先発メンバーを、ご紹介させて頂く。

なお、第3~第5戦は、セ・リーグのヤクルトのホームゲームなので、DH(指名打者)制度は採用されない。

 

【オリックス】

(中)福田周平

(三)宗佑磨

(左)吉田正尚

(右)杉本裕太郎

(一)モヤ

(三)安達了一

(遊)紅林弘太郎

(捕)伏見寅威

(投)田嶋大樹

 

【ヤクルト】

(中)塩見泰隆

(左)青木宣親

(二)山田哲人

(三)村上宗隆

(右)サンタナ

(捕)中村悠平

(一)オスナ

(遊)西浦直亨

(投)小川泰弘

 

 

 

ヤクルトの先発投手は、今年(2021年)、「23試合 9勝6敗 防御率4.14」という成績を残した、「ライアン」こと小川泰弘、

オリックスの先発投手は、今シーズンは「24試合 8勝8敗 防御率3.58」という成績を残している、サウスポー(左腕投手)の田嶋大樹である。

オリックスは、故障が癒えたばかりの吉田正尚を、第1~第2戦の指名打者から、レフトの守備位置に就かせ、先発出場させた。

また、第1戦で代打同点ホームランを放った、モヤをスタメンで起用している。

一方、ヤクルトの方は、いつものメンバーである。

 

<2021(令和3)年11月23日…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ第3戦③~2回裏、2死満塁の大ピンチで、田嶋が小川を見逃し三振に仕留めるが…>

 

 

 

 

さて、ヤクルト先発・小川泰弘が、無難な立ち上がりだったのに対し、

オリックス先発・田嶋大樹は、試合開始投手から、球数も多く、苦しい投球が続いていた。

2回裏、田嶋は2死満塁という大ピンチを招き、打席には9番・投手の小川泰弘が入った。

ここで、田嶋は慎重に行き過ぎたのか、何と、立て続けに「ボール」を3つ投げてしまい、ボールカウント「3-0」(3ボール・0ストライク)となってしまったが、

ここから田嶋が踏ん張り、何とか小川を見逃し三振に仕留めた。

だが、小川も「自分が、ここで打ってやる」という気迫を見せ、全力のフルスイングでファールで粘っていた。

最後は、ど真ん中のストレートを見逃し、小川は三振に倒れたとはいえ、田嶋を精神的にも追い込む、見事な粘りであった。

 

<2021(令和3)年11月23日…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ第3戦④~3回表1死満塁、宗佑麿のライト前タイムリー安打で、オリックスが1点を先取し、1-0とリード>

 

 

 

 

3回表、オリックスば小川を攻め立て、1死満塁という絶好のチャンスを作った。

ここで、今回の日本シリーズでは、チャンスで打順が回って来る事が多い、2番・宗佑磨が打席に入った。

宗といえば、思い切りの良いバッティングが文字味であるが、この打席でも、宗は初球から積極的にスイングしていた(※初球は、ファール)。

 

 

 

 

 

 

そして、ボールカウント「1-1」からの3球目を捉え、宗佑磨一・二塁間をゴロで破る、ライト前へのタイムリー安打を放った。

宗のタイムリーにより、オリックスは1点を先取し、1-0とリードを奪ったが、

このシリーズ、オリックスにとっては、初の先取点である。

やはり、宗は勝負強いというか、チャンスの場面でも、自分を信じて、思いっきり振りに行く事が、好結果に繋がっているのであろう。

だが、この後、宗はサードの守備で、とんでもない「大ポカ」をやらかしてしまうが、その事については、後述する。

なお、宗佑磨の先制タイムリーの後、3番・吉田正尚、4番・杉本裕太郎が小川に打ち取られ、追加点を奪えなかったというのも、後から考えれば、オリックスとしては痛かった。

 

<2021(令和3)年11月23日…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ第3戦⑤~5回裏、オリックス・中嶋監督が「マシンガン継投」⇒5回裏2死満塁で、ヤクルト・中村悠平が逆転2点タイムリー~そして、オリックスの三塁手・宗佑麿の、前代未聞の「大ポカ」が…>

 

 

 

試合は、オリックスが1-0と1点をリードしたまま、5回裏へと進んだ。

そして、5回裏1死1塁で、打者は3番・山田哲人という場面になった所で、何と、オリックス・中嶋聡監督は、先発・田嶋大樹を、早くも2番手・比嘉幹貴に交代させたのである。

「ここで、もう代えるのか!?」

私も、中嶋監督による、早目の継投策にビックリしてしまったが、

比嘉は、第1戦の9回表に登板し、山田哲人を三振に打ち取るなど、素晴らしい投球を見せていた。

そして、この場面でも、比嘉は山田をショートゴロに打ち取り、これで局面は2死2塁に変わった。

続く打者は、怖い怖い、4番・村上宗隆である。

 

 

 

そして、何と中嶋監督は、比嘉がアウトを1つ取っただけで、

すぐに、投手を比嘉から、3番手・バルガスへと交代させた。

「えー!?また代えるの!?」

私は、またまたビックリしてしまった。

そして、村上は左打者であるが、中嶋監督がマウンドに送ったのは、右腕のバルガスだったのである。

「何としても、この回を0点に抑えたい」

という、中嶋監督による、強い決意の表れのような、小刻みな「マシンガン継投」であるが、果たして、これが吉と出るのか、凶と出るのか!?

 

 

 

 

だが、バルガスはコントロールを乱し、

4番・村上宗隆、5番・サンタナに、2者連続で四球を与えてしまった。

バルガスは、「火消し」どころか、更にピンチを拡大させてしまい、局面は2死満塁と変わった。

これには、バルガスに投手を交代させた中嶋監督も、ベンチでは渋い表情を見せていた。

マウンド上のバルガスを見守る、オリックスのコーチや選手達も、不安げな表情である。

 

 

 

 

 

オリックスが1-0と僅か1点リードの5回裏2死満塁、オリックスの投手・バルガスと、ヤクルトの6番・中村悠平の対決は、

ボールカウント「1-1」からの3球目、バルガスが投じた球を、中村悠平が鋭く弾き返し、センター前へ抜ける、逆転2点タイムリー安打という結果となった。

2者が帰り、ヤクルトは2-1と逆転に成功したのである。

だが、この後、グラウンド上では、信じられないような出来事が起こる。

 

 

 

 

 

 

 

 

中村が打ったセンター前ヒットの打球を捕った、センター・福田周平は、

サード・宗佑磨へと返球したのだが、サードに滑り込んだサンタナは、「セーフ」となった。

これで終わっていれば、何という事もないプレーだったのだが、

サード・宗佑磨は、打者走者・中村が二塁に向かって走っているのを見て、慌ててしまったのか、二塁に球を投げようとした。

だが、その球は、何と、ゴロ(?)のように、レフト・吉田正尚の方へと転がって行ってしまったのである。

それを見たサンタナも、慌てて立ち上がり、ホームへと帰って来た。

「何だ、今のは!?」

テレビで見ていた私も、ビックリしてしまった。

こんな変なプレー(※と、敢えて言わせて頂く)は、今まで見た事が無かったからである。

オリックスの選手達は、宗の信じられないような「悪送球」を、呆然とした表情で見ていた。

 

 

 

 

 

「おいおい、何やってるんだよ…」

ベンチの中嶋監督は、頭を抱え、下を向いてしまった…いや、違う。

中嶋監督は、下を向いて、必死に笑いを堪えていたようであった。

プロ野球の試合では、まず見る事が出来ないような、極め付けに「珍プレー」が、よりによって、こんな大事な場面で出てしまうとは…。

中嶋監督も、思わず笑ってしまうようなプレーだったという事であろうか。

ともあれ、これで満塁のランナーは全部帰って来てしまい、ヤクルトは5回裏に一挙3点を奪い、ヤクルトが3-1と逆転に成功した。

それにしても、宗は良くも悪くも、この日本シリーズでは目立ちまくている。

きっと、宗佑磨という選手の名前を覚えたプロ野球ファンも、非常に多いのではないだろうか。

 

<2021(令和3)年11月23日…「ヤクルトVSオリックス」日本シリーズ第3戦⑥~6回表、「ラオウ」杉本裕太郎の起死回生の同点2ランホームランで、オリックスが3-3の同点に追い付く>

 

 

 

 

 

 

5回裏、「マシンガン継投」も実らず、バルガスが中村に打たれ、

しかも、宗の手痛いエラーにより、ヤクルトに3点を奪われ、1-3と逆転されてしまったオリックスであるが、

「全員で勝つ」

を、今年(2021年)のモットーとしているオリックスは、まだまだ諦めない。

逆転された直後の6回表、この回先頭の3番・吉田正尚が二塁打を放ち、無死2塁というチャンスを作ると、

ここで打席に立った4番・杉本裕太郎は、小川泰弘の外角の投球を捉え、ライトスタンドへ起死回生の同点2ランホームランを放ったのである。

これで、オリックスは逆転された直後、すぐさま3-3の同点に追い付いた。

 

 

 

 

杉本は、このシリーズ第1号ホームランであるが、ベースを一周し、オリックスのベンチ前で、お得意の「ラオウ」ポーズを披露し、喜びを爆発させた。

オリックスは、遂に、吉田に続き、「ラオウ」杉本も目覚めたようであるが、これで3-3の同点、試合は再び振り出しに戻った。

やはり、今年の日本シリーズは、何かが起こる…。

本当に、物凄い戦いになって来たが、この後、一体どうなって行くのであろうか!?

 

(つづく)