反ロシアの外国人排斥は『ドイツに大量の貧困を引き起す可能性が有る』と政府関係者が警告
2022年3月17日(木) 記入者: イーサン・ハフ

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記者会見するドイツのロベルト・ハーベック経済・エネルギー相

 

ドイツのロバート・ハーベック経済エネルギー相は、自国の繁栄を維持する為には、ロシア・バッシングと、それに伴う制裁を甘受した方が好いと警告している。

 

  

 

ロシアのガスと石油のボイコット「ドイツに大量の貧困をもたらす可能性

 

例えば、ドイツが計画しているロシアの石油とガスのボイコットは、大量の失業と貧困を招き、ドイツ人を苦しめるだけだ。

ハーベック経済エネルギー相は、公共放送ARDのインタビューで、

 

「直ぐにスイッチを入れれば」

ドイツ国内供給不足が起こり」

供給が停止する事もあるだろう」

 

と、語った。

欧州第二の経済大国であるドイツは、中期的にエネルギー供給を多様化する方法を「激しく」探っている。

 

しかし、余りに急激な事は国を衰退させる事になる。

ドイツの緑の党のメンバーであるハーベック経済エネルギー相は、ドイツがロシアの石油とガスの輸入を止めた場合、

 

大量の失業、貧困

家を暖められない人々

ガソリンが不足する人々

 

等が、発生すると警告している。

 

エネルギー危機:ロバート・ハーベックとオラフ・リースによる記者会見08.03.22

 

ロシアは、硝酸アンモニウム肥料の輸出を少なくとも今後1カ月間停止した。

 

 

 

英ガーディアン紙が報じた様に、ドイツは欧州諸国の中で、最もロシアのエネルギーに依存している国の一つである。

 

天然ガスの約55%、石炭の52%、鉱油の34%は、クレムリンから直接輸入されている。

 


それでもドイツ当局は、夏迄に全てのロシア産石炭を放棄し、年末迄に全てのロシア産石油を段階的に廃止する事を計画している。

 

これでは、国民は勿論の事、ドイツとその強固な経済が壊滅する事はほぼ間違いないだろう。

石炭、石油、そしてガスで」

「我々は一歩一歩自立の道を歩んでいるのです」

「しかし、一瞬にしてと云う訳には行かない

「それは苦しい事で、告白するのは」

「道徳的に好い事では有りませんが」

未だ、できないのです」

 

と、ハーベック経済エネルギー相は言う。

 

エネルギー危機:ロバート・ハーベックとオラフ・リースによる記者会見08.03.22

 


バイデンはロシアの石油の輸入を禁止し、米国が同様の経済的失敗をする様に仕向けた。

 

米国は現在、原油の約8%をロシアから輸入しており、少なくとも2021年にはそうなっていた。

 

既にガス価格が高騰している中で、バイデン政権は最近、ロシア産原油の全面禁輸を発表した。

一方、ドイツのオラフ・ショルツ首相は、ロシアと戦う為に、ウクライナに殺傷力のある武器を送り続けている。

 

 

又、決済システム「Swift」からのロシアの排除や、バルト海のパイプライン「Nord Stream 2」(完成済みだが未稼働)の凍結も支持している。
 

 

しかし、米国と違って、ショルツは、一瞬にして国が崩壊してしまうので、ロシアのエネルギーがドイツに流入するのを全て禁止する事は、できないのだ。

熱源、移動手段、電力供給

産業の為のエネルギーで」

欧州の供給を確保する方法は」

「現状では他に無い

 

と、ショルツは述べている。

 


ロシアからドイツへのガス供給が停止した場合、ドイツ経済にどの様な影響が出るかについては、様々な試算がある。

 

ドイツの国内総生産(GDP)を、0.1%程度縮小させると云う意見もあれば、5.2%程度縮小させるという意見もある。

ドイツの左翼政権は、この様な事は全て問題無いと考えている。

 

 

例えば、アンゲラ・メルケル前首相は、ノルトストリーム2のパイプラインを開通させない事に加えて、ノルトストリーム1のパイプラインも停止させるべきだと述べ、ドイツを暗黒時代に逆戻りさせる様な発言をしている。

面白い事に、左翼政治家の中には、ドイツは風力タービンや太陽光発電所を増やす事でロシアのエネルギーの空白を埋められると信じている者もいる。

 

 

現在ドイツで進行中のプロジェクトでは、風力タービンを増やす為に樹齢1000年の森を切り開くというものがある。

 

気候カルト:ドイツ、風力発電所建設のために1000年前の森林を伐採し「グリーン」化へ
 

「新しい風力発電所や」

太陽光発電所認可手続きを」

簡素化することは」

「『交通信号』政府の連立政権の」

公約の一つであったが」

「建設だけでも時間が掛るだろう」

 

とガーディアン紙は警告している。