米薬局チェーン:ウォルグリーン、組織的な万引きでサンフランシスコの5つの店舗を更に閉鎖
2021年10月14日(木) by: Cassie B.

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ウォルグリーン社は、昨年初めからサンフランシスコで発生している組織的小売犯罪の問題を受けて、更に5店舗を閉鎖することを発表しました。

 

ウォルグリーン社は、この問題に対応する為、既にサンフランシスコ地域の少なくとも10店舗を閉鎖しています。

 


ウォルグリーンが2020年10月に犯罪の急増を理由にヴァン・ネス・アベニューの店舗を閉鎖した際、サンフランシスコ・クロニクル紙は、同店では毎日最大1000ドル相当の商品が盗まれていたと報じました。

 

2014年に州で可決された法律では、950ドル以下の商品の窃盗は、非暴力の軽犯罪に分類されます。

 

窃盗犯は最大で6ヶ月の懲役刑を受ける可能性がありますが、殆どの犯罪者は釈放されても窃盗を続けています。

 


最近閉鎖されたのは、オーシャン・アベニュー、クレメント・ストリート、ミッション・ストリート、シーザー・チャベス・ストリート、ゴウ・ストリートにある店舗です。

 

同社では、これらの店舗で働いていた従業員を、他の店舗に移すことができると期待しているそうです。また、人々の処方箋を近くの店舗に移すことも計画しています。

ウォルグリーン社の広報担当者フィル・カルーソ氏は、声明の中で次のように述べています。

 

「組織的な小売犯罪は、サンフランシスコ中の小売業者が直面する課題であり続けており、我々もそれに無関係ではありません」

「サンフランシスコの店舗における小売店の窃盗は、ここ数ヶ月で増加し続け、チェーン店の平均の5倍に達しています。この問題に対処するため、安全な環境を提供するために、市内の店舗のセキュリティ対策への投資をチェーン平均の46倍に増やしました」

 

と、述べています。

 


大胆な万引き犯のビデオは、状況がいかに絶望的になっているかを示している

 

ここ数カ月、サンフランシスコのドラッグストアで白昼堂々と万引きが行われている様子を撮影した動画がSNSで話題になっていますが、警備員がいても何もできない状況です。

 

あるドラッグストアでは、「Inside Edition」が犯罪問題をテーマにした番組を撮影している最中に、男が大胆にもカウンターを飛び越えて商品を盗む様子が映っていました。

また、マスクをした男が商品をゴミ袋に詰め込み、自転車でウォルグリーンの店舗から逃走する映像もありました。店員が暴言を吐かれているのを目撃したが、何もできなかったという買い物客もいます。

 

また、店の方針として「関わらない」ということがあり、それに乗じて泥棒が店に入り、お金を払わずに欲しいものを取っていくという報告もあります。

 

Walgreens社は、店舗のセキュリティポリシーを公表していませんが、Caruso氏は、チームメンバーと顧客の安全を最優先に考えていると述べています。

今年の夏、カリフォルニア州小売業協会は、サンフランシスコ、ロサンゼルス、サクラメントの各都市で、全米で最も高いレベルの組織的小売犯罪が発生していると報告しました。

 

 

 

多くの住民に大きな打撃を与える不幸な状況です。

 

サンフランシスコの監督委員会メンバーであるAhsha Safai氏は、影響を受けるWalgreensの1つは、7つの学校から1マイル以内の場所に位置しており、何十年もの間、子供や家族、高齢者にとって地域の名物と考えられてきました、とツイートしています。

 

今回の閉鎖は、車を利用できない高齢の患者さんにとっては特に厳しいもので、処方箋をもらうために遠くまで行かなければならなくなります。

かつては世界中から観光客が集まり、比較的安全で活気のある街だった自由主義のサンフランシスコでも、生活環境は悪化の一途をたどっています。

 

最近では、通りには人糞が散乱し、ホームレスの野営地となっており、それでも勇気を出してそこを訪れた旅行者は、観光客を狙った攻撃や強盗の増加に直面しています。