何も産み出さないのに金持ちになれるという幻想 - (チャールズ・ヒュー・スミス氏による優れた解説
2021年9月19日(日) 担当:ニュース編集部

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投機と汚職を助長し、生産的な仕事に対する報酬を減らし、インフレで賃金を吸い上げることで、アメリカは崩壊への道に油を注いだのだ。

 

 

文化の中で横行している大衆的な妄想の中で、何も生産しないのに投機で大金持ちになれるという確信ほど見事な妄想はありません。

 

投機の最大の特徴は、何も生み出さないことである。

 

新しい商品やサービスを生み出したり、生産性を高めたり、現実の必需品の機能を向上させたりすることはない。

 


全ての大衆的な妄想がそうであるように、現実との乖離が大きければ大きいほど、魅力も大きくなります。

 

大衆幻想は、現実世界の制限に縛られることなく、人間の幸福感を高める最も強力なブースターである「欲」に火をつけることで、その脱出速度を得ることができます。


投機的な取引で簡単に富を得ようとすると、1つのテーブルから最新のホットなゲームに賭け金を移動させる回転サイクルでは、何の価値も創造されないことに気付きます。

 

ある暗号通貨から別の暗号通貨へ、あるいはあるミームストックから別のミームストックへと賭け金を移すことで、経済や社会に何の価値も生み出されない。


何も生産しなくても無限に近い富が得られるという大衆的な妄想の中では、価値を生み出す事に何の価値もありません。

 

投機的な利益以外は何も生み出さずに金持ちになり、誰かが作っているものを全て買うことができるという妄想です。


投機的熱狂の原動力となっているのは、金持ちになったら、働くのをやめて、自分の富で生活するというファンタジーです。

 

興味深いことに、誰もが非生産的な投機で金持ちになり、仕事を辞めて、投機で金持ちになれなかった誰かの生産的な仕事で生活することができるのだ。

 


だからこそ、ロングビーチにはコンテナ船がずらりと並び、中国製の商品をアメリカの投機家に買わせようとしているのだろう。

 

これは、経済のインセンティブ構造が崩壊して、生産的である事には殆どメリットがなく(詰り働く事はチンプンカンプン)、投機する事には全てのアップサイド(直ぐに簡単に金持ちになれる)がある場合に起こる現象です。

大帝国が偉大になったのは、重要なサプライチェーンを競争相手の国に移し、借金して印刷したお金で生活し、規制や統治システムを利用して最高入札者を搾取し、投機を奨励しながら、賃金労働者を借金と税金の奴隷にしたからだと誰もが知っている。

 

全ての偉大な国は、借金したお金で価値のある幻想を投機するために、退屈で疲れる生産的な仕事を辞めた事で成功したのです。

 


これは、独占企業やカルテルが、国の金融や政治の中心になった結果です。

 

詰り、従業員を家畜の様に扱ってコストを下げ、重要なサプライチェーンをオフショアリングして数ドルの利益を絞り出し、製品が故障するように設計し(計画的陳腐化)、規制の障壁や「フリーパス」を購入し、連邦準備制度理事会が金融業者やその他の詐欺師に与えた数十億ドルの税金を大量に減免する。

 


このようにして国家を空洞化させ、崩壊を保証するのです。

 

最もやりがいのある「スキルセット」は、どんな手段を使ってでも利益を最大化したいという社会病理学的な強迫観念と、金融業者のためのFRBのフリーマネーを使った投機である。

 

何百万人もの「リテール」投機家たちは、株の買い戻しやその他の金融操作のために負債を発行して富を得た億万長者たちから与えられた手掛かりを拾っているに過ぎない。

 


独占企業やカルテルの為に働く事は、単なる従業員と利益を共有するインセンティブがない為、おちこぼれのためのものです。

 

彼らの利益は、労働力を大切にすることではなく、規制の取り込み、人工的な希少性、金融化された競争の破壊によってもたらされます。

 

まず、FRBとウォールストリートのおかげで何十億もの借金をし、競争を破壊します(例えば、タクシー業界)。


投機的な「富」は幻の富であり、繁栄の幻想をちらつかせるものです。

 

全ての機的バブルは崩壊しますが、借りたお金と中央銀行の操作によって膨らませた投機的バブルは、実際の貯蓄から得られたバブルよりも更に激しく崩壊します。



投機と汚職を助長し、生産的な仕事に対する報酬を減らし、インフレで賃金を吸い上げることで、アメリカは崩壊への道を開いてしまったのです。

 

全ての大衆的な妄想と同様に、信じ続ける事へのインセンティブは膨大で、現実との繋がりを取り戻す為のインセンティブは殆ど有りません。

 

 

結論として、大衆の妄想が崩壊した時に得られる投機的利益は壮大なものになるでしょう。

 

空洞化した完全に腐敗した経済の崩壊ほど、機敏な投機家に桁外れの利益をもたらすものはありません。

 

ルーレットの22番に賭けておけば、投機的な利益を得ることができます。

 

(カサブランカの映画を参考にしました....)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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