一度体験することで、脳が学習する〜「床の上に頭で円を描く」240317 | あべこべ体操

あべこべ体操

「あべこべ体操」とは、身体の一部分をあべこべに
動かすと言うフェルデンクライス・メソッド(※)
の特徴的な動きに、その他の体操や健康法を加えて
アレンジした体操です。
気軽に楽しみながら身体の歪みを取り、柔軟性を増
し、肩コリや腰痛を緩和します。

「床の上に頭で円を描く」のショートバージョンです。

 

レッスン内容

 

1、床で両膝と両手のハイハイ姿勢になり、頭を左に回して、

顔の右側を床に置きます。右頬や右のこめかみを床に着けます。二つ折りのタオルなどを顔の下に敷くと良いと思います。

両肘は宙に浮かせて、顔に重さがかかりすぎない様に、しっかりと両手で支えて下さい。手足の位置は、頭や手足がバランスをとりやすい様に微調整して下さい。

 

それでは、この姿勢で、背中を丸めて、顎が床から持ち上がる

ようにします。

顔にかかる重さが、頬からこめかみや髪の生え際の方に

移動するようにします。10回繰り返します。

 

頭自体で動こうとするのではなく、背中を丸くすることで、

結果的に顎が上がる様にすることがポイントです。

 

仰向けで休みます。

 

2、1と同じ姿勢になります。

今度は、鼻が床から持ち上がり天井向きに近づくように、

頭を右に、後頭部が床に近づくように転がします。10回

 

これも、頭自体で動こうとせず、左手で床を押して

左肩を持ち上げて、背中全体を右に回して、

結果的に頭が転がる様にします。右膝に体重が移動します。

 

少し休んでから、余裕のある人は、この動きを違う姿勢で

やってみましょう。

ハイハイ姿勢から、右手を左腕の下に入れ、右腕をできるだけ

左に伸ばして、右肩で床にもたれる姿勢になります。

 

この姿勢で鼻が天井向きになる様に頭を右に転がします。10回。

やはり、頭が転がるように、背中、肩、胸等全身を使います。

 

仰向けで休みます。

 

3、1と同様に、両手と両膝のはいはい姿勢から、

右頬を床に置きます。

そして今度は、顔の右側を使って、床に円を描きます。

方向を決めて一方向に描きます。

顎、右耳、こめかみか髪の生え際、微かに鼻が通る様に

円を描きます。10回。

 

その時に、肩や背中、胸がどのように動くかを観察し、

膝や手の体重移動を感じながら行います。

 

円の方向を変えて10回。

 

仰向けで休みます。

 

身体の右側と左側の感覚の違いや床との接触の違い

観察します。

特に顔の左右の違いに注意を払って下さい。

 

立ち上がって、鏡を見てみると、目の大きさが左右で違うのが

わかると思います。

歩いて、手足の動きの左右差を感じます。

 

少し休んでから、反対側も同様にやってみましょう。

 

受講者のコメントです。

「最初体勢が苦しかったが、最後スッキリした。」

➡️無理をせず、自分の動きを観察しながらできたということです。

 

「床に着けた方の顔の輪郭が明確になった。」

➡️片側を行うことで、片側の神経系が働き、それが構造の変化に現れたのだと思います。

 

「前回よりも頭を転がしやすくなった。立った時の手の位置が、いつもと変わった。」

➡️以前経験した事や片側でやったことを、脳が学習していて、

2回目行う時や反対側に移った時に、身体が最初から対応できる様になります。それは、動きながら、動き自体を観察し、

同時に感じながら行うことで促進されます。